五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

後輩のコメントに対するコメント2

2007-01-20 00:44:25 | 医療問題
後輩のコメント抜粋
「農村もがんばっていますが、将来医療従事者になるものとして、
農村に農業という雇用先がないのに、医療という雇用先がある、
本末転倒ではないかとも考える。
しかし、そのようなことは、医者には関係がない。
なぜかといえば「愛であるから。」と寺岡先生はおっしゃいました。
農村がいくら廃れようと、農村には人がいる、老人がいる、
その人たちにとって本末転倒などということは一切関係がないではないか。
目の前の人に愛を持って接することは医療従事者として何よりも優先させることです。
佐久は、システムを作ろうとして、佐久の医療ができたわけではないだろう。
若月先生や寺岡先生・北沢先生など医師だけではなく佐久病院の関係者が
「愛」をもって目の前の農民と向き合ってきたら、
必然として今の急性期から在宅まで提供できる、
農民の求める医療システムができたのだろう。
「医療はすべからく地域医療でなくてはいけない」
と若月俊一先生はおっしゃったそうですが、
核心部を突く言葉であると思います。」


それに対するコメント

農村がいくら廃れても・・・
→廃れないように医療があるべきだと思う。
医療不安があると、人口流出には歯止めがかからない。
特に、小児・産婦がなければ人間の再生産という点から考えると
社会そのものが成り立たなくなってしまう。
医療が充実しているということはそこで働く人々の仕事
を健康面でサポートしているということ。
もちろん医療による地元雇用による経済効果というものは
あるにはあるが、うまくやらないと地域財政を悪化しかねない。
医療だけで成り立つ自治体などありえない。

佐久市:
面積 423.99km2
人口密度 236人/km2
世帯 35,739世帯
人口 100,035人
人口増加率 -0.09%

北海道の広大な面積と比較すると
人口密度的には充分充実しているように思える。
ただ北海道の地方中核都市でもっと人口を抱えている
自治体があるにもかかわらず、
佐久総合病院の仕事の方がずっと近代的にみえる。
逆を言うと、人口が多いということはもっと
頑張れるということだ。

倶知安地区、日高、宗谷、留萌、根室、檜山
に関してはなんらかの抜本的な対策が課題かと思われる。
そしてこれらの地域住民の中には地域一番手の病院を
あまり信用していない人々も多いというのも大きな問題点である。
大きな競争相手もいないわけだから、
なんらかのシステム改革そして「愛」があれば
わざわざ札幌まで出なくとも良い病気はたくさんあるわけだ。

地域の充実なくして、本丸札幌の栄光も無い。
長い時間をかけてボディーブローのように
今の地域社会崩壊は札幌経済にも影響を与えるであろう。
札幌の衰退はまた地域に悪影響を与える。
悪循環に陥るに違いない。
大自然と共生しながら、それを阻止する手立てを考えなくてはいけない。

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6 コメント

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私も (ゆき)
2007-01-20 02:09:25
小児科・産婦人科がないと必ずまちは衰退の一途をたどると思います。
まちの人々の生活を支えるものには学校、雇用、生活用品を手に入れるところ、交通機関、いろんなものが必要ですが、その1つに医療があるわけで、またどれも欠けてはいけないものだと思います。
「愛」って何か?わかりません。患者さんをとりまく環境と長期的にその人のためを考えるなら、崩壊を前提にするのではなく、一歩でも前進することを追求すべきでは。人が暮らせないような地域を増やしてはいけないってことです。当たり前でしょうか。
医師不足が話題になるときに、医師の偏在が問題にされますが、絶対数が少ないということではないでしょうか。(人口に対する医師数)医師も看護師も増やさないといけない。底上げです。
医療機関も職員も少ない現状では、増やすことと同時に、医療機関同士の連携と医療機関とその他(行政など)の連携を強めることが目指すところでは。広大な北海道では、急性期から慢性期、在宅までの間を一個の医療機関では対応できないんじゃないかと。どうシステム化できるのかは妄想にしかなりません。

話の流れもわからずコメントしました。
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Unknown (こかる)
2007-01-20 04:51:08
>O森さん
基本的な質問なのですが、医師の絶対数は少ないのでしょうか?首都圏、大都市部には余っているようにも思えます。というより、都市部に病院が乱立し過ぎているように思えるということです。(ナースは逆にどこも足りないのではないか?とも思えるけど。だから東南アジアから外国人労働者を入れる話になってるんですよね?)
かと言って、医師も自分の家族や子どもの教育を考えると都市部を離れたくないというのもあると思いますが。
私はまったく医療とは関係のないところにいますが、外国人労働者に関する「社会学者の卵」としては、今経団連や政府が口を開き始めた「外国人労働者/移民」問題は医療と密接に関わっているだろうと思い、目が離せません。
返信する
医師の絶対数 (O森)
2007-01-20 22:32:06
>こかるさん

医師が増えれば増えるほど
可能な医療は増えると思います。
医師が診断をつけることにより
病名はつくわけで、
患者サイドが特に問題意識を持たなければ
そのまま放置されてしまう病気は
たくさんあると思います。
医師を増やすと医療はあがるという話もありますが
透析導入になる糖尿病患者を減らすなど
うまいやりかたをすれば、
決して医療費は上がらないと思いますが
正確には誰もなんともいえないと思います。
研修医制度である程度地方の医師不足が深刻
になることは予想されたことだと思いますが
誰もそれに対し対策を打っていなかった
というのは大きな問題だと思います。
泥縄式に政策を決定するのではなく
ある程度布石をおいてから決めて欲しいですね。
女医さん増加も大昔から議論されている
はずなのですが、育児だとかに対する
サポートというのはどれだけ行われているか
疑問が残ります。
うちのかみさんは娘は医者にはさせたくない
と言います。

現状では地方にいても満足な医療が展開
できないのが問題点です。
札幌まで出る余裕のある疾患はいいのですが
脳卒中に関しては脳卒中棄民という言葉
もありますが、急性期治療のゴールデンタイム
に間に合わない地方に住んでいる方が
たくさんいらっしゃいます。
コストの問題で、遅々として進んでいるようには
見えませんが。
都会にはたくさん医師がいますが
足りてない医療がたくさんあります。
自分の専門外の疾患を診て
最高レベルの医療を受けられなかった
と訴えられる怖さもあります。
非常に自由度が狭く、都会の公的病院に
勤める看護士ほど看護以外のことは
しませんから医師のパワーが医師の仕事
以外に分散されてしまうということもあります。
もちろん看護の仕事とは関係ないので
彼女らを非難することはできません。
米国のように、多彩なコメディカルを養成
する必要があるかと思われます。
最近、すぐやめてしまう看護師の増加も
問題になっています。
基本的に日本人の忍耐力が落ちているような
印象もありますが。

フィリピン人看護師さんは
とてもよく働きとても優しいそうですね。
そして基本的に看護大学を卒業しているので
知的水準も高いと聞きます。
実際はどうだかわかりませんが。
自分の周りにも中国人医師がいます。
岩手でも中国人医師を採用したようですね。
そのうち医療の3K部分には外国人労働力
が導入されるかもしれませんね。
米国でも3K分野には有色人種が多いと聞きます。
いい形で外国人医療従事者をとりこむことが
できれば良いと思いますが、頭脳流出問題、
犯罪を犯した場合の問題、など諸問題が
あると思われます。

もう一度下記のデータを見てください。
これをどうみますかね~。


 医療費支出(2002)   (2004年)
    対GDP
    比  率 人口1000人当たりの医師数

     (%)      (%)

日本  7.9      2.0
米国  14.6      5.5
    
返信する
一体化システム (O森)
2007-01-21 00:21:08
以前の病院では、
脳卒中、頭部外傷、脳腫瘍
などの患者には急性期、リハビリ、在宅
までかかわっていました。
北海道全体というのは無理でしょうが、
地区ごとに、疾患ごとに急性期から在宅までを
同じグループの医師が空白地帯を埋めていく
ことはできると思います。
整形外科疾患や神経内科が診るような
神経変性疾患はもちろん、肺炎とかイレウス、
胃癌や肺がん、前立腺がんのターミナル、
しまいにはのぞみがすくなさそうではあるのですが
吐血患者までも診ていましたが
(救急隊がはこんできてしまう・
診きれていなかったかもしれない)
これは給料には反映されないし、
脳外科医としての評価を全くうけないんですね。
自分だって自分の職業に誇りを持ちたいと思うし、
逆にどんどん一流のオペレーター(術者)
から遠ざかってしまう。
目の前には困った患者さんがいる。
どこの病院もよろこんでは受けてくれないし
あからさまに上級の病院から
断られてしまうのはざら。
足の骨折なのに脳外科で診て下さいって
どう思います?
消化器科から腸閉塞の患者さんを紹介されるのって
どう思います?
内科の先生から胃ろうを作ってください
って頼まれるのはどう思います?
糖尿病のコントロールをしている内科
の先生から、意識障害というだけで
低血糖の患者を診て下さいって
どう思います?
もちろんきちんとみている先生も
たくさんいるんでしょうけど。
札幌市内で働いている脳外科の先生はこういった患者さんで苦労されることもないかと思います。
逆に非常にいい経験をさせてもらったと
前向きに考えるよりありません。

僻地の産婦人科、小児科は
1億円年棒をもらってもいいと思います。
もっと無駄なところに税金使って
いるんじゃないでしょうかね。
地域社会維持にこれほど安い支出は
個人的には無いんじゃないかと思いますけどね。
それほど貴重でかつ責任がある仕事だと思います。
それでなりてが増えるとも思えないですけどね。
確かある大学教授が医学部産婦人科を作って
欲しいという言葉に切実さが見えます。
定員割れはしないけど、中途エスケープ
は避けられないかな~。

行政は、医療をより面倒くさくする
よけいなしばりを放置しています。
医療の現場を知らない人たちが
政治をやっているんだから仕方ない。
病院に票集めに演説するよりは
現場の不満をひとりひとり
に聞いていって欲しい。

一国民として日本には北欧に近い
超福祉国家よりの路線を目指して欲しいんですがね。

後輩のコメント全体にスポットを当てると
話が大きくなりすぎるので
また別の機会にしようと思います。

返信する
Unknown (こかる)
2007-01-21 02:07:18
ドイツは労働者の権利がしっかりしているので、日本の医師より10倍くらいマシだと思うのですが、それでも(相対的に他の業種より)待遇が悪いと去年からずっと医師やコメディカルによるデモが起きています。
私もデモを見に行ったことがあるのですが、「こんな待遇だったら、私達は他に必要とされている国がたくさんあるんだから、そっちに行くぞ」というプラカードなど掲げていました。
実際、知り合いがノルウェイ語の講師をしているのですが、そこには医療関係者がたくさん通っているらしいのと、ノルウェイにドイツ人の医師やコメディカルが移住しているらしいです。北欧の方が待遇がいいということだと思います。(しかもノルウェイ語はさほど必要なく、英語で仕事ができるらしいです)

それと女性医師ですが、今は医学部の2割が女性と聞いています。女性医師が働く環境は整っていないのもありますが、本音は大学も「稼働率」を考えると女性医師はいらないと思っているんじゃないでしょうか?
というのはうちの父と以前話したことがあります。
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女性医師 (O森)
2007-01-21 16:06:53
プラカード、テレビで見ましたね。
頭脳流出恐ろしいです。
日本はプラカードをもつ勇気も無い。
情けないです。
英語もできる人は少ないので他の国にいっても
普通に仕事できる人は少ないのかな~。

現在、医師全体に占める女性医師の割合は、
専門職を志向する女性の価値観を反映して増加し、
平成12年には医師総数の14.3%を
占めるようになりました。
これは他の先進国から比べると
とても低い数値ですが・・・。
また、2005年春の全国の医学部卒業生の33.5%は
女性となっております。
札○医大では5割近くを女医学生が占める
学年もあります。
今のところ体育会系サークルがあおり
をうけているぐらいだと思いますが。
女性でないとできない繊細な仕事もありますから
女性医師がいらないとは個人的には思って
おりません。
なんとか外科系、また、
母性が有用な小児科・産婦人科に引き込めないかと
思ってはいますが、女性としての幸せを
犠牲にすることを考えると恨まれるんじゃないかと
ちょっと前向きにはなれません。
教授を目指すとかには影響が出るかもしれませんが
産休、おおいに結構だと思います。
体力、男女差があると思いますが
同じ男性間でもおおいにあります。
うえのものが考えて休みをとらせるべきです。
はっきりいって現状では女医はいらない
なんていっている余裕のある科なんて
ありません。
殺伐とした職場で、笑顔で周りを癒してくれる
女医さんもいます。
勉強ができる人は多いと思います。
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