ストッキーの喜びも悲しみも幾歳月

泣いて笑って記録して!

架空カフェ 2

2013-01-25 00:50:02 | ケラケラ社長の架空カフェ

そのひともワケありでした

 

その肩は震えていた

おやおや泣いているのかな

どうせ暇だし

ま、いいか~

 

従業員のはケーキを焼き始めた

従業員のはケーキを作る勉強をしている

店中に甘い香りが充満して

「一番はじめに焼いたケーキはどなたの口に入るのかな」

「もちろんケラケラさんですよ」

「おやおやいいのかい」

「くしゅくしゅ」

この従業員はくしゅくしゅっと笑うのである

 

そうこうしているうちに

さっきのお客さんの

肩が大きく震えだした

…かと思ったら

急に大きな声で泣き出した

格好で男性だと思い込んでいたお客さんは

女性だった・・・

おやおやいったいどうしたことでしょう

 

ま、いいか~

他にお客さんもいないことだし

そっとしておこう

それにしても

このお客さんさっきからこっちの予想を裏切ってばかり

雨は強くなるし

お客さんは一向に来る気配がない

いつの間にかケラケラの鼻歌も消えて

ため息をが増える

 

「ケラケラさんケーキ焼けましたよ、味見してください」

「そうだ、みんなで食べましょうよ」

そう言って

いつのまにか

泣き止んだお客さんにも

「焼きたてのケーキですよ、コーヒーもサービスです

どうぞご意見を聞かせてください」

とテーブルに置いてくる

それと

小さな声で

「ワケありですか」

と言ったら

「ワケありです」

とあっさり返してきた

「私もワケありです、あの子もワケあり、あなたもワケあり、人はみんなワケありですね」

って言ったら

今度は

機関銃のように話し出した

「ねぇ、聞いてくださいますか」

「は、はぁ」

「ま、ケーキを食べながらどうぞ」

ドライフルーツのいっぱい入ったバターケーキ

「おっいしい!」

「おいしい^^」

「くしゅくしゅ」

 

この後このワケありの方のワケをたっぷり聞くことになってしまうのです

雨は一向に止まない・・・

 


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