今のところ私は、この春から旅立つ予定はこれといってないけれど、春から新しい生活をスタートさせる人は、たくさんいるんだろうな。この時期は世間の旅立ちムードにあおられ、なんとなくソワソワしてしまう。
私にとってここ最近、春からスタートしたことと言えば、2002年の4月から、完全にフリーで仕事を始めたことかな。それまでも、ライター業はちょこちょここなしていたけれど、それだけではやっていけない不安もあって、けっこう長い間バイトと両立していた。そんな仕事スタイルでも、特に困ったことがなかったものだから、なんとなく楽でダラダラ無駄に年月を費やしていたような気もするなぁ。
でも何故か2002年には、こんな中途半端な位置にいても発展性はないな、という気持ちがハッキリして けっこう長く続けていたバイトの方はスッパリ辞めたのだ。
たしかに、フリーになってもやっていける保証などないのに、いきなりバイト収入を切り離すのは勇気が要ったけれど、結果的にはそれで正解だった。どこかに楽な逃げ道を作ってしまうと、私は自分の力を温存してしまうところがあるようだ。私の今までの人生、じっくり考えて出した決断より、後先考えずに「ええい!」と下した決断の方が、なぜか人生を切り拓く結果へとつながっている。
そして2002年の旅立ちの時期に私は、「恋ノチカラ」という深津絵里主演のドラマを見ていて、この間そのドラマの再放送をやっていたので懐かしく思い、また見てみた。そのドラマの主題歌が小田和正のキラキラという曲で、この曲を聴くと、不安を感じながらも前に向かって踏み出し始めた当時の自分が思い出され、気持ちがかなり揺さぶられる。不安を感じつつも、頑張ろう!って思っていた当時の気持ちが、今また新鮮に呼び覚まされてくるから不思議。
この春から旅立つ人は、今流れている旅立ちソングが、こんな感じで一生思い出に残りつつ、自分自身の旅立ちの応援歌みたいに聴こえるんじゃないかなぁ。