世の中には死を怖いと思わない人が、思ったよりたくさんいることに気づいたのはつい最近。
ちなみに私は死は怖い。あと一年しか生きられないといったような余命宣告を受けたなら、激しく動揺してしまうに違いない。
命ある限り、一日でも長く生きていたい。とにもかくにも、死ぬのはいやだ!
大半の人が自分と同じように考えているのかと思っていたけれど、そうではないのかもしれない、という目で世の中を見たら、今まで考えも及ばなかったことが見えてきた気がする。
これはあくまでも私の推測であって、とても不謹慎な表現になってしまうことを最初にお詫びしておきますが。
もしかしたら、自死という選択をしてしまう人の中には、死を怖いものと捉えない人も数多く含まれているのではないかということ。
命を落とすリスクを知りながらも戦地へと徴兵されていく人の中には、死に対する抵抗感の少ない人もかなり含まれているのではないかということ。
生きるということも、死ぬということも、私が思っているよりずっと軽く考えている人がたくさん存在しているのかもしれない、ということ。
軽く考えている、といっても、「それは安易な考えだ」と上から目線でものを言っているつもりはありません。
これは特に若い世代に多くなってきた特徴だと感じるのですが、生きることにしても、死ぬことにしても、現実感が薄くなってきているような印象を受けます。ふわふわと生きる。ふわふわと死の世界へと足を踏み入れてしまうといった感じに。
ちなみに私は死後の世界を信じているのですが、それでもやっぱり死は怖い気持ちは捨て去れません。でも、今はまだ怖い存在のままいてくれてもいいかな、と思うのです。
私にとって死は怖いものではあるけれど、怖いだけじゃなくその存在は偉大といえるほど大きく果てしなく、それがあるからこそ、生きることに一生懸命になれる気がしている。
死が自分にとってのすべての終わりだとは、私は絶対に考えたくない。
死の先にあるものまで見据えて今を生きることが、私の場合には生きる力を生み、心の安定にもつながっている。