SS27 遊園地

SS27 遊園地

オッサンは遊園地が好きだといけないのかなぁ。　
オッサンがジェットコースターに乗って騒いだりしてはだめなのかなぁ。　
オッサンのおれは結構、遊園地が好きなんだけどなぁ。　
　
女の子が友達同士で楽しんでいるのはかわいらしくていいが、　
オッサンが友達同士でコースターに乗って騒ぐと引かれるよなぁ。　
絵ずらが悪いからだろうなぁ。確かに見ていて気持ち悪いもんなぁ。　
　
オッサン同士が手をつないでコーヒーカップに乗ってたり、　
オッサン同士が観覧車の片側にそろって座ってたり、　
オッサン同士が回転木馬に乗って、手を振りながら写真撮りあったり、　
オッサンがミッキーを見て脇を閉めて胸の前で手を振り喜んだり、　
オッサンがミッキーと寄り添って片足上げながら写真撮ったり、　
書いてて吐きそうなくらいキモイ光景だなぁ。　
　
全部女の子だと許される行為なのになぁ。　
男だと、KABAちゃん。か、リリアンくらいだよなぁ。シャレですむの。　
女の子同士だと許されて、オッサン同士だと許されない場所だなぁ。　
これは差別じゃないのか。　
好きでオッサン同士で遊園地に行こうと思うやつもいないだろうが･･･。　
＜Nick＞　

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（初投稿日）2005.4.20.（水）　

SS26 自動車

SS26 自動車


スパイダーが街中を後からすっとやってきた。　
信号で横に並ばれた。　
髪の長い美しいシルエットの女性が運転していた。　
ちらっとこっちをみた。　
微笑んだように見えた。　
　
なんかかっこいいなぁ。　
おれに惚れたんじゃないのかなぁ。　
おれに惚れるとやけどするぜ！　
信号が変わった。まってくれ～。はやいなぁ。　
　

ボクスターを白髪の初老の男性が運転していた。　
飛ばすわけでもなく、遅すぎるわけでもなく　
山道を優雅にドライブしていた。　
　
なんかかっこいいなぁ。　
おれもあんな年寄りになりたいなぁ。　
ハゲないように気を配ろうっと。　
＜Nick＞　

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（初投稿日）2005.4.19.（火）　

SS25 民主主義

SS25 民主主義

大通りから少し入った路地に、古い本屋があった。　
狭い本屋には、多くの人が本を選んでいた。　
おれは友達５人とぶらぶらしていた。　
偶然、その本屋の前を通りかかり、中に入ってみることにした。　
しばらくして狭い店内に軽い音が響いた。　
　
Puuuu～。　
　
狭い店内に、屁の匂いが充満するのに、時間はかからなかった。　
周りにいたおれを含めた友達６人全て集まってきた。　
容疑者がおれを含めて２人、皆の前にたった。　
おれ以外のもう一人の容疑者は、おれの横で本を見ていた浅田くんだった。　
各容疑者は、「おれはしていない」と説明を皆にした。　
６人の被害者(内１人は加害者)たちの判定が下された。　
民主主義によって、おれの屁は浅田くんのものになった。
＜Nick＞　

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（初投稿日）2005.4.18.（月）　

SS24 年齢

SS24 年齢

おれは歳よりかなり若く見られてしまうようだ。　
いいのか悪いのかわからないが、10歳前後若く見られることが多い。　
童顔で、落ち着いて見えないのだろうか。　
　
友達には高校生の時に、30歳以上に見られていたやつがいた。　
今、いくつに見られているのだろうか。　
　
男の場合、歳相応に見られるのがいいと思うんだけどなぁ。　
　
女性の場合は年齢を気にされる方が多いですね。　
思うのですが、年齢をサバ読んで若く言っても、　
見た目が若く見えなかったら、その方が寂しいと思うのですが。　
逆に見た目が若く見えれば、年齢をごまかさななくても、　
「あら～、奥さま、そんな歳には見えませんわ。」となるのではないだろうか。　
でも女性は化粧で化けるから、よくわからないけど。　
　
おれが中学校の時、じーさんだった先生は、　
今でもかわらないじーさんだった。　
すごいなぁ、ずっとじーさんなんだなぁ。　
おれが中学校の時、いくつだったのだろうなぁ。　
おれがじーさんなった時もじーさんなのかなぁ。　
妖怪みたいだなぁ。　
＜Nick＞　

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（初投稿日）2005.4.15.（金）

SS23 MSNスペース

SS23 MSNスペース

■文字の入力の仕方について。
　文字を入力するときに改行をすると行間が大きく開くけど、
　Shift+改行だと行間が詰まるようですね。
■記事の追加時の体裁について。
　エディターソフト (例えばワードパット、メモ帳、秀丸等) で、
　HTMLを記述 (ファイル名を.htmにする) して、
　InternetExplorerなどのブラウザで表示させて、
　それを記事欄にドラッグコピーするとHTMLの体裁がそのまま反映されるみたいね。
　だから、文字を大きくさせたいときは、
　＜font size=20＞デカモジ＜font＞とエディターで入力して、
　ブラウザで表示させてそれを記事欄にコピーすれば大きくなるみたいね。
■記事中への画像の掲載について。
　フォトアルバムに掲載したい画像を先にアップロードしておく、
　そしてアップされた画像を「フルサイズで表示する」で確認しに行く。
　表示された画像をマウス右クリックでプロパティを表示する。
　表示したプロパティのアドレス (URL) を控える（コピーする）。
　( http://storage.msn.com/****　←こんなの )
　エディターソフト(例えばワードパット、メモ帳、秀丸等) で、HTMLを記述
　＜img width=120 src=http://storage.msn.com/**** border=0＞ と入力する。
　ブラウザで表示しドラッグコピーして記事にすると画像が掲載できるようですね。
　文字の左に画像を表示したい場合はエディターソフトで
　＜img width=120 src=http://stoe**** border=0 style=float:left;＞
　と、floatスタイルと入力するとできます。
■[例]
　＜img width=96 src=http://storage.msn.com/x1pxOYwqu4SjF4FRmnUnqNfaN
　PWCJKoU95HiUtFF0VGInI9eDKfspoJVFUNTR_MDmhW3gAYGf_iHlusWJkP4kkOny0ev9b
　ouZtJl4uq0qTKLoLXsv0_toaRwg border=0 style=float:left;＞ わたしはニ
　ック、ニックコロンビアで～す。これからもよろしくお願いします。
　と入力すると、
　　　　↓

わたしはニック、ニックコロンビアで～す。
これからもよろしくお願いします。
となります。
■タグ
　＜font size=10＞ ～ ＜/font＞　　　　　　　：文字の大きさ
　＜font face=ＭＳ color=#9999FF＞ color=red　＞ style=float:left;　＞ style=float:left;　＞ ブログは注意してやりましょうね。
[似顔絵イラストレーター] >> イラストは似顔絵イラストレーターで描きました。

＜Nick＞

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（初投稿日）2005.4.14.（木）
※記事の内容は投稿当時のものです。

SS22 さくら

SS22 さくら

バラ科サクラ属
学名は「Prunus」

バラ科の落葉高木または低木で、おもに北半球の温帯で暖帯に分布する。
サクラ属のうち、スモモ、モモ、ニワウメ、ウワズミザクラなどの亜種を除いたサクラ亜種のものを一般にサクラと称し、花の美しいものが多く、日本の花の代表として外国にも知られている。
花言葉は「優れた美人」「精神美」。

さくらの代表、ソメイヨシノは全てクローンらしいですね。
ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの雑種で、子孫を残す能力がない品種らしいです。
そのため人間が接ぎ木をすることで増やしています。
だから、全世界のソメイヨシノは元は１つで、全てが同じ性質のクローンだということです。
まったく同じ性質のため開花にばらつきがなく、一定の気温で開花するそうです。
だから桜前線というものが成立するそうですね。
関西では今日あたりから造幣局の通り抜けはあるようですが、
ソメイヨシノは４月９日,10日がピークだったようですね。
桜は、日本、春を感じさせてくれるかわいらしい花ですね。
一句詠みたくなってくるなぁ。
「ふるいけや･･･」
＜Nick＞

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（初投稿日）2005.4.13.（水）

SS21 携帯電話

SS21 携帯電話

今、AUの携帯使っているんですが、
前に使ってたDocomoに比べるとメールの送受信が遅いような気がするなぁ
第三世代の携帯はどれも遅いみたいだけど･･･。
もう少し通信速度が上がるとうれしいなぁ。
AUでもテレビがみれる携帯でないかなぁ。使うかどうかはわからないけど。
バッテリーの持ち時間ももっと増えるとありがたいなぁ。
もっと持ちやすい、手にフィットした形にならないかなぁ。
音楽聞きながら、メールしながら、通話できるようなマルチ機能がほしいなぁ。


携帯電話がこんなに普及するなんて思いもしなかった。
携帯電話がまだ重くて肩にかけてつかう時代から知っているが、
瞬く間にものすごい進化をしたものだなぁ。
電話は当たり前で、メールやネット、撮影、録音ができる。
テレビまで見れたりするもんなぁ。
昔のSFにはこんなことになるなんて想像もしていないから、
携帯電話が全然登場してない。
ウルトラマンもガンダムも携帯電話は、なかったもんなぁ。
最初の頃は道で携帯電話で話していると、まわりの人が振り返っていた。
一人でしゃべっていると思われていたみたいだ。
携帯電話はこれからも進化するんだろうな。
ハンコ付、虫眼鏡付、ボールペン付、カンきり付なんかどう？
きっと俺には想像もつかないような進化するんだろうな。
たのしみだなぁ。
＜Nick＞

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（初投稿日）2005.4.12.（火）

第八話 横川の小屋

第八話　横川の小屋

瀬戸内の穏やかな海が、磯の香りのする涼しい風を運んでくる。
瀬戸内には数多くの島が点在し、絵画のような風景を見せてくれる。

昨日から俺は、愛媛県にいた。
今日のクライアントは横川にいる。
愛媛県の今治から高速船で瀬戸内海を渡り広島に向かう。
広島市内南部の宇品に高速船はついた。
ここから広島市内の横川にいるクライアントまでタクシーで向かうことにした。

タクシーに乗り込んだ。
「よこがわまで」
「え？」
「よこがわ！」
「あ？」
「よ・こ・が・わ！」
「あー、横川ね」
ったく、さっきから言ってんだろが！
かなり年を食った老人の運転手だ。
ドリフの志村の神様コントの神様みたいなやつだなぁ。

「ぶぅん」
「うん」
「ぶ、ぶうん、うん」
なんて運転だ。乗り物になんか酔ったことのない俺が酔いそうだぁ。
「ぶぅん」
「ぶ、うん」
「ききぃ」
あ～気持ち悪かった～。あんなやつにタクシー運転させるなぁ！
「だめだこりゃ」

今日のクライアントは町工場を経営する社長だった。
たいして興味がなかったので、何をつくる工場か知らない。
工場の３階の社長室に案内された。
１階はトラックが出入りしていた。脇の階段を上り２階に行く。
２階もそんなに広くなく、部屋の左側の真中に変な小部屋が壁についていた。
パートのおばさんが大勢いた。
ダンボール箱を作っては、中にプラスチックの物を詰め込んで封をしていた。
プラスチックのものが何かは知らない。

奥の階段から３階に上がる。
３階は倉庫と社長室だけのようだった。
「いやぁ～よくきてくれました。」
「さぁお掛け下さい。」
ほこりをたくさん吸い込んだソファーをすすめられた。
「ばふっ」
やっぱり、かなりのほこりが出た。

ビジネスの話をする前に厄介な問題がでてきた。
俺の下腹部にかけての体内の調子がすこしおかしい。
腸の活動が活発になってきて、括約筋に圧力がかかりだしている。
平たく言えばウンコがしたい。
さっきのタクシーのせいではないか？
まぁ、仕方がない。
ついた早々で悪いが、ここはウンコを先にさせてもらおう。

「社長、申し訳ない。トイレを貸してください。」
「おぉ。トイレは２階にあるんじゃ。」
２階？ひょっとして･･･。
やはりさっきみた、あの変な小部屋がトイレだった。
四方にベニアを貼っただけのグラグラの和式トイレだった。

まぁ、仕方がない。
掘っ立て小屋でもまわりのおばさんたちに見られているわけでもない。
早くウンコをしてしまおう。
「ぶばばばばばばばばばぁぁぁぁ」
「ぶっちゃ･･･ぶりぶりぶりぃぃぃぃぃぃ」
うわ！
気を抜いたため、ウンコが豪快な爆音の屁とともに飛び出した。

こいつはいけない。
ベニア板の外にはたくさんのおばさんたちが労働している。
特に無駄口をするでもなく、静かに仕事をしている。
今の爆音は２階中に響き渡ったはずである。
あ～かっこ悪い。
この後、俺はどのような格好でこのトイレから登場すればいいのだ。
うつむき加減に頬を赤らめるか･･･。
俺じゃないフリをして、「今の音は何？」というように出るか。
両手を広げ意気揚々と出て行くか･･･。

裏口を探したが、掘っ立て小屋には窓すらもなかった。
ここはとりあえず、普通に出てみた。
おばさんたちも、もしかすると聞こえていないかもしれない。
仕事に集中しているからまわりの音など気にならないかもしれない。
俺が変に気にすることはないんだ。
おばさんたちは特に俺を見るふうでもなかった。
俺の取り越し苦労じゃないか。

俺は社長室に入った。
些細なことを俺が考えすぎたな･･･。
おばさんたちは気にもしてない･･･。
「ＷＷＷＷＷＷＷＷＷＷｗｗｗｗｗｗwwww！」
･･･わけないよなぁ。
２階のおばさんたちの笑い声が聞こえてきた。
やっぱりなぁ・・・。
それにしても２階の笑い声がよく聞こえるなぁ。
２階の声がけっこう３階にまで聞こえるもんだなぁ。
なぁ、あ・・・。
社長がこっちをみて微笑んでいた。
＜Nick＞
 
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（初投稿日）2005.4.11.（月）
　記事の内容は2005年当時のものです。

SS20 似顔絵

SS20 似顔絵


どこの誰かは知らないが、ニックはどんな顔なのか。
ビジネス中の俺は常に冷静沈着。
いかなる事態もスルッと対応。
どんな難題でもズバッと解決。
すてきなあなたにクルッと回転。
携帯電話はAUを使用。
そんな俺はピンクのシャツを好む。

オフ日の俺は常に自然体。
完全に無防備でリラックス、リラックス。
温泉に長くつかって、身体の保養。
森林に深く包まれて、精神の保養。
垣根越しに隣を覗いて、目の保養。
ビジネス中には見せない本当の姿。
そんな俺はオレンジの靴下を好む。

本当のニックは･･･
ほんとうの俺は･･･
ほんとうは俺は女だったりして･･･。
･･･。

面白いね。似顔絵イラストメーカーって。
色々遊んじゃいました。
[似顔絵イラストメーカー]
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（初投稿日）2005.4.8.（金）

SS19 犬

SS19 犬

「うぉん！」
オバケのＱ太郎じゃないが、犬が少し苦手だったりします。
昔は犬を飼っていた事もあり、きらいじゃないんですが苦手です。
でも犬の方では、友達とでも思うのか、よくなついてきます。
しっぽふってじゃれてきます。
こないでほしい。
すこし前に首輪につながれていると思った犬を、からかった事があります。
「あほー、うんこたれー、おまえのかーちゃんでべそ、ははは･･･」
「･･･ははは、はっ！」
本当はつながれていなかった犬が、しっぽふってやってきました。
逃げました。
逃げたら追いかけられました。
公衆電話ボックスに逃げ込みました。
「うぉん！」
怒っているのかハァハァ息が荒かった。
犬にしてみれば、いきなり知らない人にバカにされたのだから怒っても当然だと思います。
向こうへ行け！
からかって悪かった。ごめん。もうしませんからゆるして。
あやまっても、しばらくしっぽふってボックスの周りをまわっていました。
俺は電話かけるふりをしながら、祈っていました。
助けてください。
それ以来、できる限り犬とは距離をおいた生活を心がけています。
韓国の通貨は？
「うぉん！」
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（初投稿日）2005.4.6.（水）

SS18 たばこ

SS18 たばこ

日に5,6箱吸うヘビーなスモーカーであった。
常に部屋や車の中はけむっていた。
愛煙は「PALLMALL」ペルメルといった。
ポールモールというよりペルメルと言う方が通っぽい。
ルパン三世の次元大介の愛煙だ。
それを知ってから吸い出した。
その前は「GITANES」ジタンだった。
これはルパンの愛煙だ。
吸い出したのはテレビアニメからのくだらないきっかけだったが、
この２つの煙草はとてもおいしかった。
その前に吸っていた、ホープ、ピース、ハイライト、セブンスターと比べても格段においしかった。
今は健康に気遣って、他人に嫌われたくなくて禁煙した。
ヘビー愛煙家から禁煙家になるには血のにじむような筆舌につくしがたい苦労があった。
また、煙草を吸う事があるなら
「GITANES」か「PALLMALL」を吸いたい。
でもせっかく血のにじむ苦労したんだからやめておこうと思う。
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（初投稿日）2005.4.5.（火）

第七話 長浜の食堂

第七話　長浜の食堂

もう春の日差しが、琵琶湖湖畔のこの町にも気持ちよく訪れていた。
雲ひとつない快晴。抜けるような青空がはるかに続いている。

滋賀県、琵琶湖の東に位置する長浜市。今日のクライアントはここいた。
北陸自動車道長浜インターチェンジを降り、長浜市内へとセルシオが進む。
「テ、テ、テ、ティンポーン」
ラジヲで時報が正午をつたえていた。
アポイントの時刻は13時15分。
かなり中途半端な待ち合わせ時刻だ。

昼食でもとろう。
市内に入り、路地裏にセルシオを駐車した。
ラーメン好きの俺はラーメン屋を探した。
２本目の筋を右に折れると食堂があった。
ラーメン屋さがすのも面倒だしここでいいかな。
焼き魚を食べたくなって、この食堂に入ることに決めた。
食堂は、古い日本民家の外見にのれんと看板があり、
ひびが入ったガラスをガムテープで補強してある引き戸がついている。

「がらがらがらぁぁ」
「らっしゃい！」
それほど広くない食堂は、
４人がけのテーブルが６個とカウンターに数名程の座席数である。
従業員は厨房におっさんが２人、接客におばはんが１人である。
結構、客がいて満席だった。
「そちら、相席でおねがいします。」
仕方がないので４人がけテーブルに相席した。

俺の向かいには、50くらいのハゲたおやじが半身でスポーツ新聞を読んでいた。
そのハゲの右側には、ハゲと同じくらいの年の男が楊枝をしがんでいた。
二人はスーツをきたサラリーマン風だが、仕事のできなさそうな雰囲気である。
だいたい、まだ注文した料理が来ていないのに、どうして楊枝をしがんでいるんだ？
俺の左側は、30前後の警備員の服装をした男がいる。
男は週刊誌を読みながらにやついている。

「焼き魚定食」を注文した。
「おまちどうさま」
早いなと思ったら、左側の週刊誌男の「焼き魚定食」だった。
こんなに早くできるわけないよな。
結構はやっている店のようで、次から客がやってくる。
「うぁ。いっぱいやなぁ」
青い作業着の男が入り口でつぶやいていた。

まだ「焼き魚定食」がこない。
まぁ、混んでいるからしかたないのかぁ。まだ10分だからなぁ。
楊枝男とハゲ男は連れのようで、二人に「焼肉定食」が運ばれた。
うまそうな焼肉の匂いがただよう。
ますますお腹がすいてくる。

まだ「焼き魚定食」がこない。
もう20分だぞ。いくらなんでも、遅いんじゃないか。
おばはんに少し催促をした。
「ごめんなさい。もうできますんで。」
ほんとかよ！
週刊誌男は食い終わり出て行った。
かわりに、40くらいの銀行員のようにキチっとした男が座った。

まだ「焼き魚定食」がこない。
もう30分もたつぞ。
向こうのテーブルの青い作業着の男が「焼き魚定食」食べてる。
あいつは俺より後にきたんじゃないのか？
「おまちどうさま」
やっときたか･･･。もう少しでおばはんに怒るところだった。

あれれれ～
「焼き魚定食」が銀行員の前に置かれた。
つねに冷静な俺も怒った。
この状態を放置すれば、俺はともかく次に同じような事になった客が迷惑する。
さらには客離れを引き起こし食堂もつぶれてしまいかねない。
俺だけの問題じゃぁない。
この食堂のためにもここは怒っておかなければならない。

紳士的に、冷静に、道徳的に俺はあえて怒ってあげた。
「アホ」「ボケ」「ええかげんにせぇよ」「なめとんのか」
などという言葉も全てこの食堂を思えばこその言葉だ。
「すみません･･･」とおばはんは銀行員前の「焼き魚定食」を俺の前に置き直した。
「いいですよ」と銀行員が言った。
いいですよとはどうゆうことだ！
あたりまえの事じゃねぇか！
俺が無理言ってるみたいじゃねぇか！

そうそうに食堂を出た。
気分が悪くて、なんか食った気がしないなぁ。
路地を見ると反対側にラーメン屋があった。
あっちに行っていればよかった。
なんで気がつかなかったんだろうな。
そう思いながらセルシオをとめた場所にむかった。

白いチョークの文字と紙切れを残し、セルシオは姿を消していた。
＜Nick＞
 
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（初投稿日）2005.4.4.（月）
　記事の内容は2005年当時のものです。

SS17 ガム

SS17 ガム

今のガムはあまりべとつかないようですが、
昭和の頃のガムは結構粘着性が高かった。
チューイングガムと呼ばれ、風船のようにふくらませたりしてた。
靴の裏についたり、服につくとなかなかとれないものだった。
「まもなく３号線から電車が発車します。」
「ぷしゅー、がららら」
電車内に座っていた俺は、後ろの全開だった窓の外へ、噛んでたガムを捨てた。
「ぷっ！」
やってはいけない行為だと知りながらも子供の俺は口から吐き出した。
「ひゅ～～、ぺた！」
なんということでしょうか！
それはホームのベンチに座っていたハゲおやじの頭にくっついたではありませんか。
ハゲおやじは頭に手をやり、ネバネバしたガムをつかんだ。
そしてあ然として、走り去る電車を、俺を見送っていた。


あの時のハゲおやじには悪いことしたなぁ。
「ごめんなさい」
謝りますんで、このブログみてたらゆるしてね。
ポイ捨てはしてはいけないよ。
＜Nick＞

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（初投稿日）2005.4.1.（金）
　

SS16 地震

SS16 地震

2004.09.05 M6.9 紀伊半島沖
2004.09.05 M7.4 東海道沖
2004.10.23 M6.8 新潟県中越地震
2004.11.29 M7.1 釧路沖
2004.12.06 M7.0 根室半島南東沖
2005.01.20 M6.3 釧路沖
2005.02.16 M5.4 茨城県南部
2005.03.20 M7.0 福岡沖地震

最近地震が多くて怖いですね。
スマトラ沖でもまた大変な地震が起きたようですし･･･。
地震がきたときのために緊急避難用のグッズを揃えていました。
色々そろえて袋に詰めていたら多くなりすぎて持てなくなくなってしまった。
でも電池もラジオも食料も水もカンきりもなべもすべて必要だと思うんだよなぁ。
どれを減らしていいのか、わからなくなってしまった。
いざとなったらその袋を持って逃げれるのだろうか。
パニくってやかんとまくら持って逃げそうな気がするなぁ。
家具などもきちっと固定をしないとあぶないからなぁ。
できるだけのことはしておこうとは思うんですが。
できることならこないでほしいなぁ。
(注：イラストはナマズのつもり)
＜Nick＞

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（初投稿日）2005.3.31.（木）
　記事の内容は2005年当時のものです。

SS15 パンジー

SS15 パンジー

スミレ科スミレ属 パンジー
花の形が蝶の形に似ているというので、遊蝶花、胡蝶花などといわれる。
パンジーとはフランス語で「パンセ（思う）」が語源。

昔はパンジーにはスミレと同じ素晴らしい香りがありました。
しかし、その香りを頼りに多くの人がやってきて、
パンジーやその他の草花もめちゃくちゃに摘みに来るようになってしまいました。
それをパンジーは悲しく思い、神に「私の香りをなくして下さい」と祈りました。
だから今ではパンジーには香りがないのです。

気貴く可憐に咲くこの花が好きです。
黄色の花弁に紫の斑紋の花は特にカラフルでいいなぁ。
花言葉は「思慮深い」「私を想ってください」
可憐な女性からパンジーを頂くことがあれば、その女性を思いつづけよう。
ありえない話だろうけどなぁ。
＜Nick＞

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（初投稿日）2005.3.30.（水）