パラダイスネット724(再)

2005年にやっていたブログです。
当時の書き込みをそのまま再投稿しています。

SS14 トイレ

2016年12月08日 | SS
SS14 トイレ

トイレの表示は万国共通なんだろうか?
遊園地で適切なトイレの表示をみた。
「おちんちんのあるひと」
「おちんちんのないひと」
これなら誰も間違うことはないだろう。
綺麗なニューハーフでも、処理をしてるかどうかが問題になるだけだ。
たまにいるらしい両方性器がある人は「あるひと」に分類される。
これはトイレの構造上かなり適切な表示だと思ったんだけど・・・どう?
それと、女性用が混みだすと、男性用にやって来るおばはんをよくみる。
小便してる時に後ろで個室を待っている時があるけど、
「ひゃっひゃ」など笑われると、
「何?見た?見つかったのか?」などと気になる。
こっちが気を使ってしまうじゃないか。
ああゆうおばはんはもはや女性ではないのかな?
女性用の個室が少ないなら、
両方の間に個室を沢山作って、両方から入れるようにする案はどう?
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.29.(火)

第六話 高松のホテル

2016年12月08日 | STORYS
第六話 高松のホテル

瀬戸内海に面した地域は穏やかな場所が多い。
外海とちがって海も穏やかだし、天災も少ない。
クライアントとは、契約がまとまって初めてビジネスとしての顧客となるのだ。
契約もまとまらないのに「俺は客だ」などと言っているやつらは客ではない。
俺の仕事はクライアントと会うところからはじまる。
しかし誰でも俺と会えるわけではない。

シティハンターというアニメ、漫画があった。
駅の掲示板に「XYZ」と書くとシティハンターに仕事の依頼を頼む合図だった。
そこで俺は、「WXY」と書いてもらおうかと考えた。
シティハンターより一歩前をゆくというわけだ。
しかし
「WXY」を縦に書くと、小学生が落書きする女体の絵じゃねぇか。
くだらないのでやめた。

今日は香川県の高松市内にいるクライアントと会う約束をした。
いつもなら、クライアントに会う前に色々トラブルが起きるのだが、今日は違った。
何の問題もなく高松市内のクライアントと会うことができた。

高松市内の某ホテルでクライアントと会う約束をしていた。
こちらが事前に得ているクライアントの情報は、
某薬品会社社長
64歳男
身長164cm
体重85kg
血液型B型
生年月日8月8日獅子座
後は経歴と家系、会社内容、現在の経済状況などであった。
かなりかっぷくのいい初老の男といったところだろう。
典型的な会社社長タイプだな。

1302号室に、このビジネスを俺に持ってきた引受人と一緒に向かった。
「こんにちわ、丸藻さん」
「ニック、コロンビアニックさんです。」
ドアを開けて引受人の後から中へ入った。
部屋には想像通りの男が立っていた。
「やぁ、よくきてくれましたぁ」
握手をし、ソファに案内された。

依頼人の顔をみると、俺はものすごい違和感を感じた。
なんだ、何が違和感を感じさせるのだ。
「今日ニックさんに頼みたい・・・」
違和感を感じつつビジネスの話が始まった。
「・・・単刀直入に言いますと・・・」

ヅラだった。
依頼人はヅラだったのだ。
「・・・日程の方は、ずれることなく・・・」

ずれてる!
ヅラがずれているんだよ。
俺の感じた違和感はこれだったんだ。
縦ずれではなく、横ずれをおこしている!
左のもみ上げが、左の目のすぐ横まで来ている。
ということは、右のもみ上げは右の耳に掛かりかけてるということだ。
「・・・仕事のほうは、できるだけわからないように・・・」

もろばれだよ!
わかりまくりなんだよ!
気になり始め、ビジネスどころではない。
「・・・この仕事はできるだけ内密に・・・」

内密にはできない。
俺一人の心にとどめるにはインパクトが大きすぎる。
この事実を共有する仲間が必要だ。
引受人の左脇を、俺は右ひじで二度つついた。
「ん?」

引受人が気づいた。
「どうする?」
と、お互いアイコンタクトをする。
指摘してあげて相手に恥をかかせても悪い。
もう恥をかいているとも思うが。
このままミーティングを続けるしかない。
「・・・と、以上でわかりましたか?」

とうにわかっているよ。
すべてマルっとお見通しだよ。
ヅラなのはわかってんだよ!
その後は話にならなかった。
気を抜くと、ふつふつと煮えたぎる激しい笑いがこみ上げて爆発しそうになる。
足や腕をつねり、他のことを考えながらふんばるしかなかった。
はげしい、ハゲ野郎との戦いを小一時間続けた。
引受人が何とか笑いを飲み込みながら、
「ぷふっ、社長、でわ、き、今日のところはこのくらいで・・・」

今日これなら、次回はもっとずれてんじゃねーのか。
とりあえず、戦いは終わった。

ホテルの外に出て、深呼吸をした。
横の路地に二人で入った。
そして、2人で笑った。
そばにいた、犬も猫も雀も虫も草も笑っていたようだった。
しばらくすると、
戦いの痕が赤くはれた足や腕がジンジンしてきた。
笑いも収まった。
体力を消耗し、疲労感でいっぱいだった。
ようやく引受人が口を開いた。

「で、依頼内容はなんだったけ?」
<Nick>

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ご感想はコメントにぜひ書き込んで下さい。
このブログの内容はフィクションであり事実とは異なる場合があります。
このブログの内容により問題、不利益等が発生しても責任はおいません。
<@NC724NET>

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(初投稿日)2005.3.28.(月)
 記事の内容は2005年当時のものです。

SS13 汚話

2016年12月07日 | SS
SS13 汚話

だめだぁ!
ぎゅるるる・・・、ばたばた・・・、ばたん、ぶばばば・・・、ふぅ~、じょごー。
これの繰り返しだぁ。
腹が痛くて、下りまくっています。
胃腸が弱いので、たいてい下していますが、今日はひどいなぁ。
何かにあたったのか?
食べ過ぎたのか?
腹が冷えたのか?
風邪ひいたのか?
よく下痢するから、人生の 1/10 くらいはトイレにいるんじゃないのか?
下痢でない人と比べ、だいぶ時間を無駄にしているなぁ。
下痢はどこでも容赦なく襲ってくるからなぁ。
電車などでも、分からないようにすぐにできる携帯トイレがないかなぁ。
会議中などでも、そ知らぬ顔をして排便できる簡易トイレないかなぁ。
ケツにあてて掃除機みたいに吸い取ってくれるようなやつないかなぁ。
ファッション性の高い成人下痢用オムツなど・・・・・・。
だめだぁ!
ぎゅるるる・・・・・・・・。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.25.(金)

SS12 プロ野球

2016年12月07日 | SS
SS12 プロ野球

つい最近電車に乗りました。
向かい側に小学低学年の男の子と、品のよさそうな母親が座っていました。
男の子が窓の外を指差しました。
「おかあさん、あの変な建物なにぃ?」
「さぁ?なにかしらねぇ?」
大阪ドーム球場でした。
「UFOの基地かなぁ?」 子供らしい発想だなぁ。
「遊園地かなぁ?」 近いね。でも野球場なんだよね。
「帽子屋さんじゃないかしら」 おい、そんなわけないだろう!
「あれは、大阪ドーム球場なんだよー!」
って、読んでた本を伏せながら、教えたくてムズムズしてたのでした。

そろそろプロ野球のシーズンがはじまります。
好きでない方にはどうでもいいことですが。
さぁ、甲子園にいって応援しなきゃ。
昨年プロ野球は色々騒動があっただけに、
今年はスカッと猛虎が優勝だ。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.24.(木)

SS11 カツカレー

2016年12月06日 | SS
SS11 カツカレー

少し前のこと。
友人と、百貨店のレストランフロアの、カレー専門店で昼食をとった。
注文時に俺は「カツカレー」
友人は「俺、虫歯で歯が痛いから、カツが無理やな。ビーフカレーにする。」
しばらくの雑談後に、注文したカレーが運ばれてきた。
まぁまぁ、おいしくカレーを食べていたんですが、しばらくして
「うぉ!」
と、友人がカレーをみて叫んだ。
茶色い大きなゴキブリが、にんじんの横で体半分カレーにつかっていた。
当然、店にクレームを紳士的に言った。
店を出ようともしたが、
店長が変わりのカレーを持ってきますんで、とお願いされたので出るのはやめた。
もうしわけございませんと友人にカレーが運ばれてきた。
そのカレーにはサービスで、カツがいっぱいのっていた。
「俺にケンカ売っとるんか!」
という友人の横で、腹いっぱいの俺は、笑いながら友人のカツを食べた。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.23.(水)

第五話 横浜のタクシー

2016年12月06日 | STORYS
第五話 横浜のタクシー

都心の空には星がほとんど見えない。
不気味な赤い月が今から起きる俺の不運を知っているかのようだった。

俺が東京の等々力付近で拾ったタクシーは、綱島街道を横浜方面に走っていた。
深夜2時を過ぎているので、元住吉付近も人影はまばらだった。
「山野屋五郎」へんな名前の運転手だな。
姓は「山野」か「山野屋」のどっちなんだ?
どうでもいいことだが・・・

到着にはまだしばらくかかりそうだな。
友人宅で少し飲みすぎたようだ。頭が痛かった。
新横浜近くの菊名の愛人宅へ向かっていた。
彼女と会うのもしばらくぶりだな。
ふふ・・・

「おきゃくさん、何かいいことでもありましたか?」
うるせー!ミラーで人の顔見てんじゃねーよ。
「あたしはね、昨日、長距離拾いまして。」
「静岡までいっちゃいましたよ。」
しるかー!黙って運転してろよ。
しかし気のいい俺は、不覚にも相槌をうってしまった。
「ほぉ」

こいつ俺の話し聞きたがってるな。
と、思われてしまったか。
しまった!
聞きたくなんぞ、ねぇー!
だまって運転しとけばいいんだよ!
たのむから、黙って・・・。

「私はね・・・」
うわっ!やっぱり話し出しやがった。
「静岡が一番の長距離なんですよ。」
ふーん。そうですか。知ったこっちゃねぇ。
「そういえば・・・」
こら!話を展開するんじゃねぇ!終わらせろ!
「この間、聞いたんだけど・・・」
余計なこと聞いてくるんじゃねぇ!
「おいらの友達がさ、すごい長距離経験したんですよ。」
お前の友達も余計な経験するんじゃねぇ!

「どこまで行ったと思いますか?」
うぉ!質問形式かよ!
これは相槌うっておくふりだけがゆるされない攻撃だ。
きつい攻撃をしてきやがったな。
このダメージは大きいぞ。
しかし、気のいい俺は、
「名古屋?」

「そうだよなぁ。普通はその辺だと思うよね。」
うるせぇ!俺は思ってねぇよ!
沖縄とでもいってやればよかったか。
「友達はね、岡山まで走ったんですよ。」
ふーん。岡山ねぇ。
面倒なので、相槌うたずに無視してやった。
少しばかりの抵抗だ。まいったか。

「おきゃくさん、岡山の場所わかりませんかぁ?」
うぉ!なんてこった。
俺が岡山を知らなくて黙ったと思ってやがる。
なんというやつなんだ!
「知ってるよ」
「知ってますか。和歌山じゃないですよ。オカヤマですよ。」
うるせー!
俺は関西人だ。和歌山と岡山くらいわかってるよ!

「いやね。雨の日に環八を流してたらしいんですよ。」
「夜の1時くらいにね、傘を差した女の人が小さな子供を抱いて立っていたんですよ」
「友達は幽霊かと思ったらしいんですが・・・・・・」
どうでもいい話の内容はこうだ。
女の人は、酒飲んで暴れた夫から逃げるように家を飛び出して、
岡山の実家に行こうとしたらしい。
お金も持っていなくて、実家についたら払う事になっていたらしい。
それを信用して友人は岡山へむかったらしい。
途中、車内で寝たような事もあったらしく、
お金持ってない親子にご飯も食べさせてやったらしい。
実家について感謝されたらしい。
結構な料金だったらしい。
「・・・・・・でさ、友達は次の日も仕事にならなかったらしいですよ。」
「長距離で料金良くても、次の日仕事にならなくて損したっていってましたよ」
「ははははは」
何か面白い話だったのか?
うつらうつらとして聞いていた。

「お客さん、新横浜でいいんでしたよね。」
「いや、菊名でいいんだけど。」
うぉ!外を見たら新横浜駅が・・・!
目的地を通り過ぎてるじゃん!
「あ、そうでしたっけ。」
ふざけんじゃねぇ!
「メータとめますんで。もどりますね。」
こら!とめるだけじゃなくて戻せ!

なんてタクシーなんだ。まったく。
もうおまえの運転するタクシーなんか2度と乗るもんか!
なんて名前のやつだっけ?
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.22.(火)
 記事の内容は2005年当時のものです。

SS10 ジュースの自販機

2016年12月06日 | SS
SS10 ジュースの自販機

今の若い子達は知らないと思うけど、
昔のジュースの自動販売機は、
上に半円の透明なドームがあって、
真ん中から噴水のようにジュースが上にふきでてるの。
ジュースを買う場合は、
自分で横についている紙コップを1つとって、
ジュースが出てくる口に置くんだ。
ある日、千林ダイエーの2階に設置された自動販売機で、
ジュース買おうと思って、お金入れて、
紙コップを置こうと思ったら、
なかった・・・
横にあるはずの紙コップがないの。
「じゃー」とジュースは出てくるから、
あわてて両手で受けて飲んだっけ・・・。
少ないこづかいからやりくりして買おうとしたジュース。
必死に飲んだ。

うんこしたあと、紙がなかったのと同じようなケースかな。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.22.(火)

SS9 大阪

2016年12月05日 | SS
SS9 大阪

「まいど!」「おおきに!」「あほか!」「ええで~」「なんぼ?」
関西弁(大阪弁)は関西芸人の東京進出で少しずつメジャーになってきたかな?
お笑いの町大阪では、日常からええかげんな会話が行われている。
買物しているおばはんが、「おっちゃん、全部でなんぼ?」
店員のおっさんが、600円のところ「600万円や!」と、ジョークを言うと、
「ほんま、安いなぁ、つけといて~」と、おばはんがきりかえす。
全部の大阪人がこんな会話しているわけではないが、他の地域に比べ、ジョークやダジャレを盛り込む、ええかげんな会話は多いと思う。
女子高生の会話なんかでも、たいてい話にオチがある場合が多い。
ジョークやネタフリされた場合のリアクションを常に考え、会話には必ずオチをいれ、ボケには適切にツッコミを入れる。なかなかハードな会話が要求される。
「じゃまするで!」
「じゃまするんなら、帰ってや!」
んな、アホな・・・。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.19.(土)
 記事の内容は2005年当時のものです。

SS8 Nick

2016年12月05日 | SS
SS8 Nick

こんにちわ! Nick だよ。
ブログに来てくれてありがとう!

Nick Colombia. Nick と呼んでくださいね。
プロフィールの画像を更新しました。
部屋に鏡が置いてなかったので、想像で描いた自画像です。
こんな感じではないだろうか。
たぶんこんなんじゃないのかなぁ。
まぁこんなもんでしょう。
ぜんぜん似てないじゃないか!
とりあえずです。
髭もとりあえずです。
少し太り気味なのもとりあえずです。
ハードボイルドな Nick が少しイメージしやすくなったでしょう。
惚れられては困るので、目はみせません。
イメージ画像は全部で5枚です。
笑っている Nick!
怒っている Nick!
風引いてる Nick!
また、暇を見つけて落書きしよう~っと。
どうして阪神タイガースのヘルメットをかぶっているのかというと、
阪神タイガースのファンだからです。
背番号は 724 です。
なんだか、阪神の外人助っ人の誰かに似てるなぁ~。
これからもよろしくね!
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.19.(土)
 記事の内容は2005年当時のものです

第四話 東京の摩天楼

2016年12月05日 | STORYS
第四話 東京の摩天楼

新宿の高層ホテルの一室で俺は深い眠りからさめた。
もう暦では春なのだが、まだ寒いようなことを
テレビの天気予報のさえない中年のおやじが偉そうに言っていた。

俺は仕事柄、東京では新宿のこのホテルを利用することが多い。
今日は友人と、彼の会社で会うことになっている。
彼の会社は、少し離れた駅前の超高層ビルである。
約束の時間には友人の用意してくれたハイヤーが、
ホテルのエントランスに迎えに来ていた。
ハイヤーは静かに友人の待つ超高層ビルへと向かった。
そこで待ち受ける悪夢を、ハイヤーに乗った俺は、まだ知る由もなかった。

ハイヤーは超高層ビルに、少しの振動もないまま滑り込んだ。
俺は仕事柄、ハイヤーを使うことが多い。
今日のハイヤーの運転手のドライブはかなり優秀だ。
ビル全てが友人の会社で、彼はそこの重役である。
重役は高いところが好きなのだろうか、彼のオフィスは最上階近くにある。
ハイヤーは1階のホテルの様なエントランス前に停まった。
ドアを開けてもらい外に出た。

ビルの中に入ると、外資系の会社らしく外人があふれていた。
俺は仕事柄、6ヶ国語をその方言も含めて話す必要がある。
この会社の社員も色々な国の人が多いようだ。
中ほどにゲートがあり、受付でパスをもらわないと入れないようになっている。
ゲートには警備員が6人いる。
警備員はヘルメットにM3A1-11.4mm短機関銃を持っていそうな雰囲気があった。
受付で名前と時間を記入した。
私は仕事柄、名前を複数持っている。
ここのブログ名(Nick Colombia)もそのひとつだ。

パスを受け取りゲートを通りエレベーターホールに来た。
エレベーターは全部で6基ある。
セキリュティのためもありエレベーターは、途中で乗り継ぎしなければいけない。
上のしるしのボタンに軽く触れた。
「ティンポーン」
1号機に「ここがもうじきくるよランプ」が点灯した。
1号機の前で待った。

「ティンポーン」「ガララララ」
開くと満員で入る余地はなさそうだった。
「どうぞ」
次を待つことにした。
上のしるしのボタンに軽く触れた。
「ティンポーン」
6号機に「ここがもうじきくるよランプ」が点灯した。
6号機の前で待った。

エントランスから十数名の外国人がやってきた。
「ティンポーン」「ガララララ」
エントランスに近い2号機が開いた。
エントランスから来た十数名の外国人が先に乗り込み満員になった。
出遅れた俺は、
「どうぞ」
6号機が来るっていったのに!と少しだけ腹がたった。
上のしるしのボタンに軽く触れた。
「ティンポーン」
6号機に「ここがもうじきくるよランプ」が点灯した。
また騙されそうな気がしたので、5号機と6号機の間で待った。

また、エントランスから十数名の外国人がやってきた。
「やばい」
全てのエレベータに気を配りながら、6号機付近で外人を威嚇して待った。
「ティンポーン」「ガララララ」
よしきた!6号機が開いた。
威嚇した甲斐があって、一番で中に乗り込んだ。
十数名の外国人も乗り込むと満員となった。ギュウギュウだ。
このエレベータは32階まで直通だ。

「ぷぅ~~~~~ん」
うぉ!臭え!誰かが放屁しやがった。スカ屁で、しかもかなり濃厚なやつだ。
あたりを見回すが、誰もそ知らぬ顔してやがる。臭いくせに!
このエレベータは32階まで直通だ。まだ3階少々、事態はかなり深刻だ。
俺は仕事柄、このような事態の対抗策をすでに講じてある。
人のをかがされるくらいなら、俺がさらに臭いのをあびせてやるのだ。
「屁には屁を」である。
幸い俺も、すぐに放屁可能な状態になった。

「ぷぅ~~ぶちゅ」
うぉ!やべぇ!音が出ちまった!
しかも具が出たような、下品きわまりのないバッドサウンドである。
さっきまでそ知らぬ顔をしていたやつらが俺をみている。
バレてる。俺が音源であることがバレてる!
下をむいてしまった。
しまった!俺がやったのをみとめたみたいじゃねぇか。
確かに俺がやったんだが。
その前の濃厚なものまで俺のせいにされてしまうじゃねぇか。
32階までが非常に長い。
時計が止まったかのようだ。

チッ、チッ、チッ・・・・・・
「ティンポーン」
やっと32階についた。
「ぷはぁ~」
まわりのやつらが俺を睨んでいるようにみえる。
外人の女性が俺に何か言ってきた。
「○▲◇♪♀☆♂・・・」
なんか怒っているようだった。
俺は日本語しかわかんねーんだよ!

俺は仕事柄、6ヶ国語をその方言も含めて話す必要がある。
でも、今は日本語しか話せない。
だから、これから勉強しようと思ってたところなんだよ。
<Nick>
 
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(初投稿日)2005.3.18.(金)

SS7 USJ

2016年12月05日 | SS
SS7 USJ

大阪のユニバーサルスタジオジャパン(以下U.S.J.)て知っていますか?
ディズニーランドに対抗すると言われているテーマパークなんだけどね。
ミッキーマウスのかわりに、
ウッドペッカーとスヌーピーとキティちゃんがいるんだけどね。
アトラクションはけっこう面白いんですけどね。
ブルースブラザーズなどがストリートでショウやるんですけどね。
園内のお店で、たこ焼きが売ってたりするんですけどね。
そんなU.S.J.ならではの写真をのせました。
この写真をみたら、U.S.J.がどんなところかわかるでしょう。
あ~、エントランスゲートにいた娘、可愛かったなぁ~。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.18.(金)
 記事の内容は2005年当時のものです。

SS6 いか焼き

2016年12月02日 | SS
SS6 いか焼き


地方によって色々と名物はありますね。
博多の明太子、長崎のカステラ、名古屋の手羽先、信州のそば、仙台の牛タン・・・
大阪は、たこ焼きにお好み焼きかな。
粉物食いの地域だなぁ。
"いか焼き"って知ってる?
夜店で売ってるイカの姿焼きじゃないよ。
小麦粉を溶いたものの中にイカをばらまいて圧力かけて薄く焼くの。
中には、卵やキャベツなどが入るものもある。
大阪、梅田の阪神百貨店の地下食堂街の"いか焼き"はおいしいよ。
京橋や平野の"いか焼き"もおいしいね。
大阪にきたら、一度食べてみてみ。
粉物だけど。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.16.(水)
 記事の内容は2005年当時のものです。

SS5 やばいなぁ

2016年12月02日 | SS
SS5 やばいなぁ


やばいなぁ。
俺のハードボイルドな日常の話がなくなってきたや。
たった3話だけで終わってしまいそう。
三日坊主とはまさにこのことだなぁ。
やっぱり俺はいい加減だな~。
面白い出来事起きないかなぁ。
さぁ、クライアントのところにでも出かけてくるかなぁ。
ちゃ。
<Nick>

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(初投稿日)2005.3.16.(水)
 記事の内容は2005年当時のものです。

SS4 納豆

2016年12月02日 | SS
SS4 納豆


大阪人のくせに納豆が大好きです。
カレーやラーメンも大好きです。
一度カレーに納豆をブレンドした事があったんだけど、
まぁまぁだった。
それで今度はラーメンに入れてみた。
味を調えようと調味料を入れまくったが・・・
最悪な味になってしまった。
とても食えたもんじゃないな。
単体だとおいしいのに。
<Nick>


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(初投稿日)2005.3.16.(水)
 記事の内容は2005年当時のものです。

第三話 京都の客

2016年12月02日 | STORYS
第三話 京都の客

風はまだ強いものの、しだいに春の香りがするようになってきた。
大阪の都心でも心地よい陽気が漂ってくる。

今日のクライアントは京都だ。
午後1時のアポイントをいれてある。
俺のパティックフィリップの腕時計が10時すぎを示している。
珈琲の香りが漂うマンションのリビングは、鳥のさえずりさえ聞こえる。
時間もあることだし、今日は車ではなく電車で出かけようか。
たまにはセルシオも休ませてあげよう。

今日は日差しも少し強いようなので、
いつもより濃い目のサングラスをしていくか。
「ガチャ」
重厚なドアを開け部屋を出る。
エレベーターホール。エレベータは2機ともかなり離れた階にいる。
まぁいい、時間はたっぷりとあるのだから。

一階に到着し、メインエントランスに向かう。
前を初老の男性が、ゴミ袋を持って歩いていた。
「おはようございます」
初老の男が俺に挨拶をしてきた。
初老の男は、俺の上の階の住人の豆芝さんだ。
「おぅ。豆芝さん!おはよう。大変ですね。」
俺は初老の男のうずくまった左肩を、
「ポン」
と軽くたたいて、エントランスから出た。

国道の脇の綺麗に整備された歩道を、駅方面に向かった。
駅までは5分程度の距離だ。
しばらく歩いて、どうも両手の収まりが悪いことに気づく。
はっ!バッグを忘れた。
ヴィトンのバッグを忘れた。クライアントの重要書類が入ったバッグを忘れた。
振り返りマンションへ戻る事にした。
まぁいい、時間はたっぷりとあるのだから。

マンションのエントランスに戻ると初老の豆芝さんがいた。
「おや、どうしました」
うるせぇ!聞くんじゃねぇ!
「いや、ちょっと・・・」
二人でエレベータに乗り込む。
「ティンポーン、ガラララ・・・」
エレベータが止まった。
「じゃ、私はここで。」
初老の豆芝さんが降りた。
あれ。豆芝さんは俺より上じゃ・・・。
どうやら俺は行き先階を押すのを忘れていたようだ。
また一階に連れて行かれる事になった。
まぁいい、まだ時間は大丈夫だ。

一階にはマンションでいちばんうわさ好きな主婦が子供とエレベータを待っていた。
このまま乗ってきたエレベータでまた上がるのが、少しかっこ悪く思えた。
俺がエレベータで遊んでるとでも、うわさされたらいやだしな。
一階で降りて少しして、主婦が上がってから、隣のエレベータで上がろう。
まぁいい、まだ時間は大丈夫だ。

エントラスまでいって振り返り、エレベータホールをみた。
うわさ好き主婦がまだいた。
えっ?主婦は、隣のエレベータで降りてきた友達と話をしているようだ。
おいおい。エレベータの前で立ち話すんじゃねえよ!
このままでは部屋に上がれねえじゃねぇか!
もう、時間は一杯一杯だ。

しかたがない二階まで階段で上がり、そこからエレベータで上がろう。
二階でエレベータを呼んだ。
幸いすぐに上がってきた。
うわさ好き主婦が子供と乗っていた。
げ!こいつら、なんてバットタイミングなやつらなんだ。
気まずいじゃねぇか。なんか変な目でみられてるぞ。
なんで二階から乗ってきたんだと思ってるぞ。
明日の朝刊にでも書かれてしまいかねない。
もう、時間は一杯一杯だ。

大阪駅についた。
ここから京都までは新快速ですぐだ。
まだ15分程度のアドバンテージがあるな。
ホームに滑り込んできた新快速に乗り込んだ。
「次は芦屋です。」
うぉっ!反対側の電車だった。
このままでは京都と反対の神戸方面、芦屋に連れて行かれる。
京都に着くのが30分以上遅れてしまう。
15分のアドバンテージではどうしようもない。
まずい。非常にまずい。
すぐに降りて、反対側のホームへ行かなければ。
「ぷしゅー」
ドアがしまり電車がでた。
動いた電車のドアの中には、恍惚の表情をした俺がホームをみていた。
15分後、芦屋駅にたたずむ、いつもより濃い目のサングラスをした男がいた。
たっぷりあった時間はどこにいったんだ・・・。
<Nick>
 
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(初投稿日)2005.3.15.(火)