5巻28章のタイトルでもある「スネイプの最悪の記憶」の内容について考える前に、一つ私の考えを示しておかなければならないかと思います。この記憶をハリーに見せる意図があったかどうかについて。
スネイプ先生の課外授業の前に、チョウと口論したハリーは、憤慨しながらスネイプ先生の研究室に入ります。遅刻を指摘しつつ、ハリーに背を向け、スネイプ先生はペンシーブに想いを蓄えていました。
最初の授業でもそうでしたが、スネイプ先生は大事な記憶を抜き取る場面をハリーにしっかり見せています。今回もハリーは遅刻をして部屋に入ったのに、まだ抜き取る作業の途中だったということは、スネイプ先生はハリーが来る前にこの作業を終わらせようとは考えていないようです。
このことから、ハリーに実はこの記憶を見せたかった、ハリーに興味を持たせペンシーブを覗かせるよう仕向けた、と考えることも出来ます。
実際そのような意見の方もいらっしゃるようです。
で、私はどうかというと、この点はあまり深く考えていません。ローリングさんの都合のように捉えています。
ハリーが来る前に記憶を抜き取る全ての動作を終え、ペンシーブもハリーの目に触れないようにしておけばハリーが好奇心を持つ事もなかったでしょう。
でも、作者は、スネイプ先生が過去にどのような目に遭って来たかをハリーに(読者に)客観的に見せたかったために、このような手法をとったのではないかと思っています。
スネイプ先生自身やシリウス、ルーピンに語らせれば、それぞれの主観が混じるでしょうし、スネイプ先生の言葉をハリーが信じるとは思えません。事実、今までスネイプ先生がハリーに語ってきたジェームズ像をハリーは信じていませんでした。
ペンシーブで見せつけられ、初めて父親の傲慢な態度を事実として受け止める事ができたのです。
作者はファンサイトからのインタビューで、ペンシーブの反映するものについて「reality(事実)」か「the views of the person(誰かの視点)」かと問われ「reality(事実)」と明言しています。
ハリーが間違った父親像を改めるには、また読者が過去の事実を正しく知るには、ペンシーブを覗く以外の方法を作者が思いつかなかったのだと私は解釈しています。
そのためスネイプ先生はハリーに背を向けて記憶を抜き取るという無防備な姿をさらすハメになったのではないでしょうか(笑)
もし、スネイプ先生がハリーに関心を持たせるために、わざとハリーの眼前で記憶を抜いているとしたら、これはハリーに見せたい記憶ということになります。
自分がハリーの父親達によって痛めつけられたことを、ハリーに本当に知らせたいと思うでしょうか。私はスネイプ先生の自尊心がそれを許すとは思えません。間違った父親像を抱くことに虫酸が走っても、苛められる姿を自らハリーに見せるとは思えないのです。または、他に意図があるとか?
その意図を考えるのも面白いとは思うのですが、私はやはり、見せたくなくてそっと仕舞っておいた辛い記憶を、こともあろうにジェームズの息子に見られてしまって取り乱した、と考えたいです。
その方がずっとずっとスネイプ先生がかわいそうなので(汗)
スネイプ先生の課外授業の前に、チョウと口論したハリーは、憤慨しながらスネイプ先生の研究室に入ります。遅刻を指摘しつつ、ハリーに背を向け、スネイプ先生はペンシーブに想いを蓄えていました。
最初の授業でもそうでしたが、スネイプ先生は大事な記憶を抜き取る場面をハリーにしっかり見せています。今回もハリーは遅刻をして部屋に入ったのに、まだ抜き取る作業の途中だったということは、スネイプ先生はハリーが来る前にこの作業を終わらせようとは考えていないようです。
このことから、ハリーに実はこの記憶を見せたかった、ハリーに興味を持たせペンシーブを覗かせるよう仕向けた、と考えることも出来ます。
実際そのような意見の方もいらっしゃるようです。
で、私はどうかというと、この点はあまり深く考えていません。ローリングさんの都合のように捉えています。
ハリーが来る前に記憶を抜き取る全ての動作を終え、ペンシーブもハリーの目に触れないようにしておけばハリーが好奇心を持つ事もなかったでしょう。
でも、作者は、スネイプ先生が過去にどのような目に遭って来たかをハリーに(読者に)客観的に見せたかったために、このような手法をとったのではないかと思っています。
スネイプ先生自身やシリウス、ルーピンに語らせれば、それぞれの主観が混じるでしょうし、スネイプ先生の言葉をハリーが信じるとは思えません。事実、今までスネイプ先生がハリーに語ってきたジェームズ像をハリーは信じていませんでした。
ペンシーブで見せつけられ、初めて父親の傲慢な態度を事実として受け止める事ができたのです。
作者はファンサイトからのインタビューで、ペンシーブの反映するものについて「reality(事実)」か「the views of the person(誰かの視点)」かと問われ「reality(事実)」と明言しています。
ハリーが間違った父親像を改めるには、また読者が過去の事実を正しく知るには、ペンシーブを覗く以外の方法を作者が思いつかなかったのだと私は解釈しています。
そのためスネイプ先生はハリーに背を向けて記憶を抜き取るという無防備な姿をさらすハメになったのではないでしょうか(笑)
もし、スネイプ先生がハリーに関心を持たせるために、わざとハリーの眼前で記憶を抜いているとしたら、これはハリーに見せたい記憶ということになります。
自分がハリーの父親達によって痛めつけられたことを、ハリーに本当に知らせたいと思うでしょうか。私はスネイプ先生の自尊心がそれを許すとは思えません。間違った父親像を抱くことに虫酸が走っても、苛められる姿を自らハリーに見せるとは思えないのです。または、他に意図があるとか?
その意図を考えるのも面白いとは思うのですが、私はやはり、見せたくなくてそっと仕舞っておいた辛い記憶を、こともあろうにジェームズの息子に見られてしまって取り乱した、と考えたいです。
その方がずっとずっとスネイプ先生がかわいそうなので(汗)
「セブルス、そう憤慨するでない。わしにはバーサの記憶があれしかなかったのでな・・・セブルス、君の事を話した訳ではないのじゃよ」
「どっちにしろ同じです。それにポッターがペンシーブの使い方を知っている事ぐらい教えて下さい。最悪の記憶見られちゃったじゃないですか!」
「・・・不用意にハリーの前で記憶をペンシーブに入れたりしたから探られたんじゃよ。どっちにしろ同じじゃよ」
「いーや違う。校長あんたが悪い」
「なんじゃと・・・ハリーがペンシーブを見ても質問しなかったのは、知っているからだと判断できんかったくせに、その言いぐさはなんじゃ?」
「ポッターのやつ、我輩がわざわざ見せたとウソぶいているんですよ! 宙吊りパンツを見せたいバカが世の中にいるかってんだよ!」
「ホウホウ、花柄パンツともピカチュウパンツともいろいろウワサされてるそうじゃの」
「ウー、そんない・・・クソー!」
「フン!そんなことじゃから、その年になっても結婚ひとつできんのじゃよ」
「・・・その言葉、そっくりあんたにお返ししますよ。ああ、失礼。奥方に逃げられたんでしたっけ?」
「セブルス!言わせておけば」
ダンブルドアは杖を抜き放ちながら、つかつかとスネイプのほうに進んだ。スネイプも自分の杖を取り出した。ダンブルドアはカンカンに怒り、スネイプはダンブルドアの杖の先から顔へと目を走らせながら・・・・
ハリーがペンシーブの使い方を知っているとは思わず、目の前で記憶を抜いているスネイプ先生も可愛いです。
同じ文章が二つ投稿されていたので、一つ消させていただきました。