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スネイプ先生に開心術!!

スネイプ先生に関する考察です。

ダンブルドアの介入

2005-09-22 21:29:54 | 3巻
学期最後の日に試験結果の発表があり、ハリーは全科目合格しました。
ハリー自身、魔法薬学をパスしたことに驚いていまが、「ダンブルドアが中に入って、スネイプが故意にハリーを落第させようとしたのを止めたのではないかとハリーはピンときた」(3巻22章p.561)とあります。

魔法薬学の試験を、ハリーは完璧な大失敗と感じていました。
試験中「混乱薬」は濃くならず、スネイプはゼロのような数字をノートに書いていた様子です。
テストで大失敗をし、普段の授業でもミスが目立ち、授業をろくに聞いてもいない(2巻9章参照)という授業態度で合格点をつけるのは難しいと思います。別に故意に落第させようとしたわけではないと思いますが。
スネイプは1巻で魔法薬学についてその美学を大演説しましたが、芸術のようにさえ捉えている学問をいいかげんに扱った生徒に、やはり合格点を与えることはできないでしょう。
むしろ、校長が教授に采配を任せないということの方が、故意に合格させた=贔屓した感じで気になります。
また、ブラックの逃亡についてもダンブルドアの助言があったからこそ成し遂げられたものであり、そのことはスネイプも感じているようです。学生時代の恨みがあるブラックやルーピン、ジェームズの息子ハリーにばかり重きをおき、スネイプは軽んじられ過ぎているようにも見受けられます。
ブラックが無実であったのは事実だとしても、過去にわだかまりのあるスネイプに対してダンブルドアはちゃんとフォローしたのでしょうか。中途半端な介入に終わっていないでしょうか。
ダンブルドアがハリーを特別かわいがっていることは後に5巻で判明しますが、スネイプとの関係をこじらす一因を自ら作っているようで気になりました。

実際、ハリーに対するスネイプの嫌悪感も増したようです。
ハリーを見るたび唇の端の筋肉が痙攣しています。口の周りの筋肉をコントロールできていないためと思われます。固く口を結ぶことも何か言葉を発することもできず、唇を震わせている様子に胸が痛みました。

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ついうっかり

2005-09-18 15:21:30 | 3巻
ブラックがバックビークと逃亡した翌日の朝食の席で、スネイプはスリザリン生全員についうっかりルーピンが人狼だということを漏らしてしまいます。

スネイプ先生がそんなうっかり者だとは思いませんが、もし、うっかり言ったのだったらかわいいですね。
でも、この場面、よく考えるとちょっと不思議です。
朝食のどの場面で話したのでしょう?
食事は宴会の時を除き、一斉に始まってはいない様子。
ばらばらと各自集まってきて食事をして、済んだ者から席を立っているようです。
新学期最初の朝食後には寮監が時間割を配って回っていますから、席を勝手に立ってよい時とそうでない時があるのかもしれません。
その日はスリザリン生には朝食後に席を立たないよう通達があったのでしょうか。
だとすると、ついうっかりではなさそうです。用意周到な感じ(汗)
談話室に掲示してもよさそうですが、そうしなかったのは、他の寮の生徒達にうっかり聞かれてもよいと思ったからでしょうか。うーん。執念を感じます。
私としてもルーピン先生は大好きですから、その後のハリーの喪失感に一緒になって落ち込みましたが、ルーピン先生の人狼としての危険性を考えると、やはりスネイプ先生の行動は正しいかなと思います。
決して決してマーリン勲章をもらい損ねた恨みではないと思うのですが。
ついうっかり脱狼薬を飲み忘れる可能性のあるルーピン先生が教師として残るのであれば、今後も生徒達の安全を脅かす存在となることでしょう。
ルーピン先生こそうっかり者で、それを承知のスネイプ先生は部屋までわざわざ届けていたのかもしれません。1年間、満月が近づく度に、1週間の間。
本当にお疲れ様でした。
コメント (4)
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失望して打ちのめされて

2005-09-14 22:23:03 | 3巻
タイムターナーを使いブラックを救ったハリーとハーマイオニー。
なんとか無事に病棟に戻り、ダンブルドアに鍵をかけてもらうと間もなくファッジとスネイプとダンブルドアがやってきました。
ブラックの逃亡を知ったスネイプは逆上して叫んでします。

「白状しろポッター!」「いったい何をした?」……「こいつがやったんだ。わかっている。こいつがやったんだ――」(3巻22章p.549)等々。
それに対し、ダンブルドアは「もう充分じゃろう、セブルス」「自分が何を言っているか考えてみるがよい。(後略)」(3巻22章p.549)と言っています。
さらに「ハリーもハーマイオニーも同時に二ヵ所に存在することができるというなら別じゃが。(後略)」とも。

ひどい、校長!!
自分が何を言っているか考えてみるがよい、とは随分じゃありませんか。
だいたい、スネイプ先生がタイムターナーの存在を知らないはずはないと思います。

ハーマイオニーはタイムターナーを使わなければ、選択科目の授業を同時に受けることはできませんでした。
ローリングさんがOWLは12科目と言っていますが、それには選択科目を複数とる必要があると思われます(違うかな?)。12科目パスしたビルやパーシーもタイムターナーを使ったのでしょうか。
また、グリフィンドールの寮監のマクゴナガル先生がハーマイオニーにタイムターナーを貸したように、スリザリンでも向学心のある生徒にはタイムターナーを渡す例だってあるのではないでしょうか。
寮監のスネイプ先生がその存在を知らないとは思えません。

そんなスネイプ先生に向かって、「自分が何を言っているか考えてみるがよい」とは、あまりなお言葉。しれっとして頭から否定するとは、唖然としてしまいます。
ひどく失望して打ちのめされたのは、ブラックが逃亡したことに対してではなく、ダンブルドアに対してではないかな、と思ってしまいました。

それでも、それ以上何も言わず、その場を去ったスネイプ先生。
魔法省から使用が厳しく制限されているタイムターナーを、勉強以外のことに使ったとファッジが知れば、厄介なことになるとわかっていて黙って去ったのかもしれません(妄想)。
ローブをシュッと翻して嵐のように去る姿がかっこいいです

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担架

2005-09-11 23:02:13 | 3巻
タイムターナーを使って過去に戻ったハリーとハーマイオニー。
ディメンターを追い払った後、過去の全員が気を失っている時、最初に意識を取り戻したのはスネイプでした。
そして担架を作り、全員を城まで運んだのです。

この場面、何度読んでもなかなか理解できず、私はここを解明するために3巻の原書を購入しました。
で、何がわからなかったのかというと…
「担架を作り、ぐったりしているハリー、ハーマイオニー、ブラックをそれぞれその上に載せた。四つ目の担架には、当然ロンが載っているはずだが、すでにスネイプのわきに浮かんでいた」3巻21章p.539)という部分です。

過去のハリー達がいたのは湖のほとり、スネイプとロンは城に近い校庭にいました。
現在のハリー達は湖の反対側にいます。
その時の描写が『「―ハリー、スネイプを見て!」(中略)二人が向こう岸をじっと見た。スネイプが意識を取り戻した』(3巻21章p.539)
湖の反対側から見える位置にスネイプがいて意識を取り戻す場面を目撃したのだと思っていました。
すると、ロンがいつの間に担架に載って浮かんでいたのかわからなかったのです。

結局原書を読んだところでわからなかったので、他所様の掲示板で尋ねてみました。
離れたところにいたスネイプが既に意識を取り戻していて、ハリー達のところにやって来たのではないかということでした。現在完了になっているということで。むむっ。文法が…わかりません…
そうだとすると、ロンは先に作られた担架に既に載っていて、スネイプはロンを連れてハリー達のところに来たわけですよね。
意識が戻った時は何が起こったのかわからなかったでしょうに。
ディメンターが持ち場に戻るところだったとファッジに言っていたところから、ディメンターがうろうろしているところに生徒を放置しておけないから連れて歩いたのかもしれません。
ハリー達のところへ行ったのはたくさんのディメンターが一箇所から来たからそこがわかったのでしょうか。
とにかく、そこでハリーとハーマイオニーだけでなく、憎いブラックですら、担架に乗せて(縛り上げ、さるぐつわを噛ませてはいたものの)城まで運んだのです。
彼の人間性がわかるところだと思いませんか?
どんなに憎くても、宙吊りにして首をガクガクさせたりせず、人を人としてどんなに丁寧に扱っているか!!
あるいは、首をガクガクさせると頚髄を損傷してしまう恐れがあることを知っていたのかもしれません。
私はいつもこの部分に深く胸を打たれるのです。本当に素敵


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なんの重みもない

2005-09-08 21:36:56 | 3巻
病棟でブラックの無実をファッジに必死で訴えるハリー達と、錯乱で済まそうとするスネイプ。
そこへダンブルドアが入ってきます。ブラックと話してきたと言うダンブルドアに「ポッターに吹き込んだと同じお伽噺」とペティグリューの生存を否定します。
ブラックの話を信じるかのようなダンブルドアの口ぶりに「我輩の証言はなんの重みもないということで?」(3巻21章p.511)と唸るスネイプ。ハリーとハーマイオニーと三人で話したいというダンブルドアにスネイプは「ブラックの話など、一言も信じてはおられないでしょうな?」と食い下がり、さらに「――ブラックはかつて我輩を殺そうとしたことを、忘れてはいますまい?」(3巻21章p.512)とたたみ掛けます。

この場面なんだか辛いです。時間がないとはいえ、入ってくるなりブラックの話をしてスネイプの言葉に耳も貸さないダンブルドア。
自分の証言を「なんの重みもない」と言うスネイプの言葉には哀しみがこもっているように感じるのは私だけでしょうか。
スネイプの心には『ブラックが自分を殺そうとした』という思いが深く刻み込まれているように思います。そのため、ポッター夫妻やピーターやマグルを殺したのはブラックだとの思いが揺らぐことはないのかもしれません。
スネイプなりに切々と訴えているようでとても辛いです。急いでいたとは思いますが、せめてダンブルドア校長、もう少し耳を傾けてあげれば良いものを。
どうも、ダンブルドアはスネイプの意見に耳を貸さない傾向があるような…

コメント (2)
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ファッジとの会話

2005-09-04 22:20:09 | 3巻
ファッジに傷を指摘されて、ハリー達三人の仕業と答えるスネイプ。
続けて「ブラックが三人に魔法をかけたのです。我輩にはすぐわかりました。三人の行動から察しますに、錯乱の呪文でしょうな。(中略)三人の行動に責任はありません。(後略)」(3巻21章p.506)と言います。

この部分、最初は言葉通りに受け取っていました。わかってもいないのに錯乱の呪文だなどと答えて、と憤慨したものです。
スネイプ先生に対する評価が高くなった今、錯乱の呪文かそうでないかなど彼にわからない筈がないと思います。
後にハリーとハーマイオニーがブラックの無実を訴えた際、「おわかりでしょう、閣下」「錯乱の呪文です。二人とも……(後略)」(3巻21章p.510)と言っているところを見ると、二人の発言を錯乱で片付けるための布石だったのではないでしょうか。
叫びの屋敷で意識を失う前に語られようとしたブラックの無実を訴える言葉を、再び聞かされることを想定して。
ここでブラックの無実を実は知っていたのかどうかはわからないのですが、アズカバンに送り返そうという強い意志は感じられます。
ブラックが無実であると思われたくないための「錯乱の呪文」発言ではないかと思います。

自分に怪我を負わせた三人の行動に責任はないと言っているのは庇っているのだと都合よく解釈したままにしておきたいところです。
その割りには停学を提案したりして、とつっこみたくなりますが、傷害事件をおこしたら停学だけでは済みませんよね?
でも、2巻での退校処分の提案といい、今回の停学の提案といい、その真意はどうもよくわからないです。
単に規則に厳しい教師としての立場か、見るのも嫌なほど憎んでいるからなのか、ホグワーツの護りから外に出したいからなのか、私自身考えが定まりません。いつか分かるときが来るのでしょうか。

「しかし、それにしましても―あまりの特別扱いは本人のためにならぬのでは?我輩、個人的には、ほかの生徒と同じように扱うよう心がけております。(後略)」(3巻21章p.506~507)
確かに特別扱いは本人のためにならないです。
でも先生、ハリーをほかの生徒と同じように扱っていないのでは??
むしろ特別扱いしていると思うのですが
この場面、ほほえましく感じてしまうのは、私自信にフィルターがかかっているからなのでしょうか。もはやわかりません。

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ファッジへの態度

2005-09-01 21:54:04 | 3巻
「恐れ入ります、大臣閣下」
3巻21章冒頭でファッジに「君が居合わせたのは幸運だった」と言われた時のスネイプの返事です。さらにマーリン勲章勲一等ものだと言われて「まことにありがたいことです、閣下」と答えるスネイプ。

最初に読んだ時でさえ、ちょっとこの口調に違和感を覚えました。
いつも偉そうなのにこの媚びた感じは何?権威の前ではこの人はこういう態度をとるの?と。
4巻でファッジに向かって闇の印を見せたスネイプを知る今となってはなおさらです。
スネイプがファッジごときに媚びたりするのでしょうか。

で、原文は‘Thank you ,Minister.’となっています。これは特に媚びた印象は受けないのですが、どうなのでしょう?訳者の印象でこの口調になったということでしょうか。
もしかしてハリー視点だけでなく、今までのすべての描写において訳者視点が入っていたということでしょうか。気が付きませんでした。考えてみれば、読む人によって口調は様々ですよね。媚びへつらった言い方、慇懃な言い方、そっけない言い方、うれしそうな言い方…
ここでのスネイプはファッジに媚びたり、勲章を心から喜んでいるわけではないと私は思います。言い方は丁寧だとしても。

でも、そう考えて読むと、日本語も別に媚びているようには感じなくなってきました。表面的な会話のようにも思えます。要は読む人次第ということでしょうか。
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スネイプの意識レベル

2005-08-28 16:49:31 | 3巻
スネイプの意識レベル
ハリー達3人から武装解除されて意識を失ったスネイプ。この後、ずいぶん長い時間意識を失ったままでした。
スキャバーズを渡すよう迫るブラック。スキャバーズがピーターであることの説明などの後、ピーターの姿に戻し、ピーターの言い訳が始まります。
そして皆で部屋を出るときになって、ようやくルーピンがスネイプの脈を取って異常のないことを確かめたのでした。この間ずいぶん時間があったように思います(邦訳本で22ページ余り)。
その後、そのまま宙吊りにされて移動させられます。叫びの屋敷から暴れ柳までハリーはハニーデュークス店に続く通路と同じくらい長く感じていますから、小1時間はかかると思われます。タイムターナーを使ってハリーとハーマイオニーが見ていた時はスネイプが入ってから「1時間以上たって」出てきているのでスネイプの往路の時間を差し引いて、1時間弱といった所でしょうか。その後のルーピンの変身、ディメンターとの戦いを経てスネイプはやっと意識を取り戻すのです。優に1時間以上意識がなかったと思われます。

さて、医療の現場では、頭部に外傷があって意識のない人をこのように長時間放置することは有り得ません。まず気道を確保、チアノーゼの有無、呼吸、脈拍、ショック状態かどうかを調べ、意識レベルの程度を調べます。出血の程度によっては処置も必要でしょうが、それはさすがにルーピン先生あたりが気が付きそうなのでそれほどでもなかったと仮定します。
さて、意識レベルですが、臨床ではJCS(Japan Coma Scale)かGCS(Glasgow Coma Scale)を使って分類します。私はJCSを使っているので、そちらで説明します。
――JCS――――――――――――――――――――――
Ⅰ.刺激しないでも覚醒している状態(1桁で表現)
 1.だいたい意識清明だが、今ひとつはっきりしない
 2.見当識障害がある
 3.自分の名前、生年月日が言えない
Ⅱ.刺激すると覚醒する状態―刺激をやめると眠り込む(2桁で表現)
 10.普通のよびかけで容易に開眼する
   合目的な運動(例えば右手を握れ、離せ)をするし、言葉も出るが間違いが多い
 20.大きな声または体を揺さぶることにより開眼する
   簡単な命令に応ずる、例えば離握手
 30.痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと辛うじて開眼する
Ⅲ.刺激をしても覚醒しない状態(3桁で表現)
 100.痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする
 200.痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる
 300.痛み刺激に反応しない
――――――――――――――――――――――――――
この分類でみるとどれに当てはまるでしょう。
意識のないスネイプに対し、誰も大声で呼びかけていません(泣)でも、天井に頭をぶつけたり、ゴリゴリ擦ったりすることで痛み刺激は与えられているのではないかと考えます。(実際には胸骨をこぶしでゴリゴリ押したり、親指の爪の根元を強く押したりして痛み刺激を与えるのですが)
とすると、痛み刺激に対し、払いのけたり、顔を顰めたりしていないようなので、JCSは300ということになってしまいます!!これ、昏睡ってことなんですけど!昏睡が1時間以上続いているのにみんな放っておくなんてひどい(号泣)そればかりか、宙吊りにして天井ゴリゴリとは。
受傷した時に頚髄に異常がなかったとしても、筋肉が弛緩した状態(ぐったりして項垂れている状態)で天井にぶつかったり、擦られたりしたら、頚髄損傷になる可能性がとても高いです。頚髄を損傷したら、歩けなくなるどころか、杖も握れなくなったり、高い位置での損傷なら、呼吸も自力でできなくなってしまいます。
そんな危険なことをシリウスはやっています。誰も阻止しません
でも、白状します…最初にこの場面を読んだ時、いえ5巻で先生への愛に目覚める前までは、私も爆笑しながらこの場面読んでいました先生、ごめんなさい……意識戻って良かったです。

引用文献・参考文献)田崎義昭,斎藤佳雄:ベッドサイドの神経の診かた,南山堂

 
あとがき
あとがき その2
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スネイプの傷

2005-08-25 22:55:58 | 3巻
ハリー、ロン、ハーマイオニーに武装解除されたスネイプは足元から吹っ飛んで壁に激突します(泣)ズルズルと床に滑り落ち、髪の下からは血が!!

痛い…痛い場面です。髪の下から血って、いったいどこを傷付けたのでしょう。後頭部?それとも側頭部?
どのような位置関係から3人は攻撃したのか考えてみます。

二階の部屋の構造ですが、まず、最初にドアを蹴り開けてハリー達が入ってきた時、天蓋ベッドのわきの床にロンが座っていました。ロンに駆け寄る2人。「ロンはハリーの肩越しに背後を見つめた。ハリーがくるりと振り向いた。――男が、二人の入ってきたドアをピシャリと閉めた」(3巻17章p.437~438)
この描写から、ベッドわきの背後にドアがあることになります。

その後少し移動がありましたが、スネイプが透明マントを使って入ってきた時、ルーピンはドアの外を確認するためドア近くに寄りました。ハリーはおそらくロンをベッドに押し戻した後なのでベッドわきにいると思われます。

その少し後、ルーピンの背後の壁あたりから声がして、スネイプが杖をルーピンに向け立っていました。やはりドア付近ではないかと思われます。

ルーピンを縛り、縄目の端を持ったスネイプは全員を連れて部屋を出ようとします。すかさず部屋を3歩で横切りドアの前に立ちふさがるハリー。
「どけ、ポッター」と言うスネイプはドアの前のハリーの前か斜め前にいると思われます。

そしてスネイプが1歩も踏み出さないうちに攻撃するハリー。(スネイプ先生ともあろう人が生徒に攻撃されるような隙をみせるなんてよほど逆上していたのでしょうか)
壁に激突し床に滑り落ちるスネイプ。「ハリーは振り返った。ロンとハーマイオニーも、ハリーとまったく同時にスネイプの武器を奪おうとしていたのだ。」(3巻19章p.468)
ロンもハーマイオニーもハリーの後ろか少なくとも横にいたことになります。
幾通りもの部屋を書いてみたのですが、あまり矛盾がなさそうなのが図1か2のような感じでした(二尋は絵が極めて下手です)もちろん、反転したタイプも同様です。

でも、3人とスネイプの微妙な位置関係でベクトルの向きも変わり、どの方向に飛ぶかは何通りもありそうですね。実際ベクトルも書いてみたのですが、PC上ではうまく書けなかったのでやめました…
図1ではほぼ真横(向かって左)に、図2では、向かって右斜め後ろに飛びます。
となると、体の向きにもよりますが、ハリーの方を見ているので図1では右側頭部を、図2では、後頭部を打つことになると思われます。

さて、その後の描写では、髪の下から血が流れているのがハリーに見えています。後頭部を切ったら、背中側に血が流れ、死角になって見えないのではないでしょうか。
また、ずっと後に、ファッジに「ひどい切り傷があるねえ……」と言われていますが、後頭部だと髪に隠れて一見わからないと思います。

以上のことから、スネイプは横に飛ばされ側頭部を打ち、傷ついたと考えます。

でも、横に飛ぶと肩を先に打ちそうですから、少し頭が先に飛ぶ斜め飛びだったか、ぐきっと首が曲がった状態で打ち付けられたということになるでしょう。
それって結構危険な状況では…


追記:投稿したあと、あまりの自分の絵の稚拙さにびっくりしてしまいました。どうか、拡大なさらず、絵は無視してご覧下さい(哀願)ほんと、誰か助けて。




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叫びの屋敷にて

2005-08-22 20:22:42 | 3巻
学生時代、シリウスが仕掛けた悪戯で危うく死にかけたスネイプ。
この状況、今ひとつよくわかりません。トンネルのむこう端のルーピンの姿をちらりと見るって、ルーピンはどこで変身していたのでしょう?
ハリーとハーマイオニーがトンネルを通る時の描写では、叫びの屋敷に入る前にトンネルは上り坂になっています。この後「前進」しているのでまた平らになっているのでしょうか。穴をくぐりぬけたのは上に向かって?横に向かって?
いずれにしても穴は小さいようです。かなり近付いてから2人は部屋の中を見ることが出来たように見受けられます。
トンネルの先にいたルーピンを見ることができたのなら、ルーピンはトンネルを抜けてすぐの部屋にいたのでしょう。そしてその穴の直前までスネイプは行き、部屋を覗いたのですね。結構2人の距離は近そうです。
トンネルに近いところで人狼になってしまったら、そのまま出てきてしまいそう。マダム・ポンフリーの引率は、例えば2階の部屋までで、そこで鍵をかけたりしないのでしょうか。それともトンネルと部屋との間を隔てる鍵つきの扉が存在し、それをスネイプが開けたとか??
「むこう端のルーピンの姿をチラリと見た」とルーピンは軽く言っていますが、かなり接近して緊迫した状況だったのではないでしょうか。

さて、忍びの地図を見てルーピンの後を追った今の時代のスネイプ。狂気を帯びた目で語り始めます。
ここでルーピンの「君は誤解している」「――シリウスはハリーを殺しに来たのではない――」(3巻19章p.464~465)のセリフが気になります。
スネイプはシリウスが脱獄犯だからとか、憎んでいるから捕らえようとしているだけではなく、ハリーを殺しに来たと思っているからアズカバンに送り返そうとしているのですね?誰の言葉にも耳を貸さず、ルーピンを縛った後、シリウスにもぴたりと杖を向けて離しません。
なんて真剣なんでしょう!!と思っていると、「復讐は蜜より甘い」などと言ったりして、やっぱり復讐目的?またしてもよく分かりません(泣)
でも先生、完全に理性を失っているといっても、むやみに暴力的な攻撃をしないところが理性的だと思います。この後の先生へのみんなの仕打ちを考えると余計に泣けてきます。
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クィディッチの才能

2005-08-18 22:58:04 | 3巻
「セブルスはとくにジェームズを嫌っていた。妬み、それだったと思う。クィディッチ競技のジェームズの才能をね……」(3巻18章p.462)
ルーピンが学生時代のスネイプについて語った言葉です。ルーピンが妬みだと思ったのはどうしてなのでしょう?羨ましそうに見える言動でもあったのでしょうか。

主席になるほど優秀なジェームズの頭脳を妬まず、クィディッチの才能を妬むということは、自分もクィディッチの才能が欲しかったということですよね。
スネイプも特定の科目についてはジェームズと同等かそれ以上の力を発揮したのではないかと思います。また、オールマイティーではなく興味のない科目は馬鹿にしそうだと私は考えています。
では、クィディッチは興味があったのでしょうか。
杖を振り回すことをばかげたことと言う人が、闇の魔術に魅せられていた人が、箒に乗って脚光を浴びて競技する才能が欲しかったというのも不思議です。

が、よく見ると、あちこちにクィディッチに対する思い入れのようなものが散りばめられています。
例えば、「君の父親もひどく傲慢だった。少しばかりクィディッチの才能があるからといって、~」「規則なぞ(中略)クィディッチ杯優勝者のものではないと。~」(3巻14章p.368)
試合では「スネイプ先生は一番前列に陣取り、みんなと同じ緑をまとい、~」(3巻15章p.396)他にも、8年連続でグリフィンドールが優勝線から脱落するとマクゴナガル先生に思い出させたり、2巻でハリーへの懲罰としてクィディッチへの参加を禁止しようとしたり。
やはり、ただスリザリン寮を贔屓しているだけでなく、クィディッチに対する思い入れは並々ならぬものがあるのだと思います。冷たいようで実はかなり熱い人なのかもしれません。クィディッチは興味があったけど、実力がほんの少し足りなかったのではないでしょうか。

それにしても恩師でもあるマクゴナガル先生にクィディッチのことを自分から話題にしたりして、スネイプ先生すごくかわいいじゃないですか!!マクゴナガル先生もかわいいですけどね。

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スネイプの恨み

2005-08-15 21:28:33 | 3巻
「スネイプの恨み」3巻14章のタイトルで、原文では、
Snape's Grudgeです。
grudgeの意味は私の辞書には恨み、遺憾、悪意などとありました。「悪意」だと違った意味になりますが、例文を見ると、恨みの意味で使われることが多そうですから、ここは邦訳通り、「恨み」で考えていこうと思います。
「スネイプの恨み」って何でしょう?3巻を読んだ時点では、ハリーの父親が友人と一緒に仕掛けた悪戯のために、危うく死に至るところだったことを指していると思いました。もちろん、そのことを指しているとは思いまが、5巻を読んだ後では、もう少し広い意味でのいじめなどを含んでいるような気がします。
忍びの地図に現れたムーニー、プロングズ、パッドフット、ワームテールの4人からのメッセージを見てスネイプは即ルーピンを呼びました。
ハリーが「羊皮紙」を直接に製作者から入手した可能性を指摘するスネイプに対し、「この連中の誰かからという意味か?」などとしらばっくれるルーピン。4人に心当たりがない風を装うルーピンにスネイプは「君はムーニーと呼ばれていなかったか」などとは言っていないところをみると、あだ名は知らないようです。疑いながらも証拠を突きつけることは出来ないのですね。
ただ、地図上に現れた4人の言葉から直ぐルーピンを連想できたということは、かつて4人組にそのような言葉で何度も話しかけられたということではないでしょうか。そんなことから、散々言われた悪口、いじめを含めた「恨み」ではないかと考えています。
また、「恨み」という言葉には時間の経過が含まれているように感じます。この瞬間の感情ではなく継続した感情、蓄積した思いを感じる言葉です。先生、ずっとそんな思いを抱えていたのでしょうか。どんな気持ちで地図上に現れたメッセージを読んだのでしょう?
以前はこの場面、おかしくてにやにやしながら読んだのですが、今の私には笑うどころか、とても辛い場面です。
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有名人ハリー・ポッター

2005-08-12 07:17:53 | 3巻
ホグズミードで、マルフォイに首を見られたハリー、あわてて学校に戻ったとたん、スネイプが近づいてきました!!

ここからの二人のやりとりが面白いです。ハリーはあくまで白を切るつもりのようで、なんにもしていませんという表情をしたり、驚いた顔をしたり、無邪気を装ったり、一点の罪の意識も恐れも顔に出さないようにしたり。
5巻を読んだ後で見ると、どうやらハリーの無駄な努力だったように思われます。ハリーの目を抉るように見るスネイプに対し、目を逸らすどころか瞬きをしないよう頑張っていますから、もう、バレバレだったのですね。
スネイプは柔らかな口調でたたみかけ、反応を楽しんでいたのでしょうか。

「(前略)一般の輩はハリー・ポッターの安全のために勝手に心配すればよい!有名人ハリー・ポッターは好きな所へ出かけて、その結果どうなるかなぞ、おかまいなしというわけだ」(3巻14章p.367)
先生、正しいです。でも、ハリーの心には全く届いていません。挑発としか、思っていないようで残念です。後のルーピンの言葉は深く心に沁みていくのに。言い方の問題というより、信頼関係の問題でしょうか。

このセリフの中で気になるのは、「有名人(または有名な)ハリー・ポッター」と3度言っていること。
なぜわざわざ「有名」をつけるのでしょう?嫌みでその点を突くというのは、そこが気になっているからだと思います。ハリーが有名であることを鼻に掛けていると本気で思っているのでしょうか。
自己中心的な考え方は13歳の子どもでは誰でもあり得ることだと思います。そこに「有名人」を持ってくるのはジェームズがそうだったと考えているからでしょうか。ジェームズの自由奔放な振る舞いを「クィディッチの才能がある有名人」ゆえの傲慢な態度と考えていたのでしょうか。いずれにしても、ハリーの「行い」だけでなく「有名人」であることも気に食わないように思われます。
先生、有名になりたかったのかなあ。

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隻眼の魔女像

2005-08-09 22:00:35 | 3巻
ホグズミードに行けないハリーは、ホグズミード行きを禁じられたネビルと、偶然四階の隻眼の魔女像の前で会います。そこへ折悪しくスネイプもやってきました。どうやら二人が待ち合わせをしたと思った様子で、ハリー達がその場を離れた後、魔女像を念入りに調べ始めます。

ここ、些細な場面ですが、とても好きです。魔女像の頭を手でなぞる先生。何かあるはずだと探っているのですね。仕草を想像するとかわくいくて仕方ありません。魔女像になって頭をなでてもらいたいくらいです。
その後、すぐに自分の研究室に戻っているところをみると、入り口は発見できなかったのでしょう。
でも、後にマルフォイからホグズミードでハリーの生首を見たとの証言があった時、すかさず四階の魔女像の前まで走ってきました。普通、玄関に走りそうなものですが、ピンときたのでしょうか。さすが頭の回転が早いです。
不思議なのはスネイプほどの先生が(また買い被っている?)調べても、隻眼の魔女像の秘密を暴けなかったこと。ムーニーやプロングズ達は学生時代にその秘密を探り出したというのに。

また、最初に先生はなぜ4階に来たのでしょうね?
以前の記事のコメントでルーピンの部屋は四階にあると教えていただきました。
ブラックのことでルーピンを疑っているスネイプ。ルーピンの部屋のある四階の見回りを、普段から欠かさないのでしょうか。人知れず頑張っていますね、スネイプ先生


最近、日記のブログを開設しました。ハリーポッターだけではありませんが、よかったら、遊びにいらして下さい。


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クリスマスディナー 

2005-08-06 21:47:04 | 3巻
クリスマスの昼食時、生徒と先生方合わせて12人(後にトレローニーが加わり13人となりますが)大広間の中央の1つのテーブルに集まります。
はしゃいだダンブルドアがクラッカーの紐の端をスネイプに差し出すと、スネイプはしぶしぶ受け取って引っ張ります。大きな音と共にクラッカーから出てきたのはハゲタカの剥製の載った三角帽子でした。

しぶしぶ受け取り紐を引っ張るスネイプ先生。その光景が目に浮かぶようです。このような華やかな場面は好きではないのでしょう。
でも、「下らない」と撥ね付けたりしないところがちょっと大人ですね。ダンブルドアのようにその場を明るくするよう朗らかに振舞うことができるほど円熟した大人でもないですけど。まだまだ、青いということでしょうか。ただ単に校長に逆らえないだけかもしれませんけどね。

ハゲタカの剥製には笑いました。本人は笑う余裕はなさそうですが。ネビルのボガートのうわさはとっくに耳にはいっているのでしょう。心中穏やかではなさそうな唇をぎゅっと結んだ姿もまたかわいいです。
それはともかく、このクラッカーにハゲタカの剥製つき帽子を入れたのは校長のいたずらでしょうか?いたずらだと見抜き、怒りを堪えているのかもしれません。ユーモアを解さないのかな。ユーモアもギャグも通じない堅物?ふふ、やっぱりボガート退治は難しいそう。

このディナーの席でルーピンの話題になった時、ダンブルドアに「薬を造って差し上げたか」と聞かれ、「はい」と答えるスネイプ。「結構。それなれば、ルーピン先生はすぐによくなって出ていらっしゃるじゃろう……」(3巻11章p.298)
短いやり取りの中にスネイプの薬の調合に対するダンブルドアの絶大な信頼が伺えて、好きな場面です。


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