『風の中のマリア』
久々の一気読みだった。
オオスズメバチの働き蜂のマリアが主人公。
蜂の生態系をリアルに擬人化してあるのだが、その蜂たちの言葉になんども胸が震えました。
結ばれない二人の切ないロマンスだったり
胸が熱くなる戦闘シーンには時代小説の戦物を読んでいるような。
自らの運命を『成すべきことをなす』と受け入れ我が帝国の為だけに生きる疾風のマリア。
全ては遺伝子に仕組まれたことなのだが、人間の言葉で表した台詞にマリアや他の生き物たちが昆虫とは思えなくなる でも同じ人として感情移入するには壮絶すぎて、不思議な感じで読み進めた物語だった。
マリアや女王の目から見えた空からの景色に想像を廻らすのも楽しい。
働き蜂は空を飛ぶことが出来るが受精卵を産む(交尾する)ことが出来ない。
女王蜂は恋をして卵を産むことが出来るかわりに飛ぶ翅は奪われ一生光りの中を飛ぶことはできない。
雄蜂などは交尾の、しかも全部が出来るわけでもない少ない可能性にかけ、より強い遺伝子を残そうとする働き蜂から猛攻撃を受けるのだ。
その為だけにたった三ヶ月ほどの命が燃えつきるのですな…
でも、その受け継がれた遺伝子をより濃くのこそうとする雌蜂の本能。
雄蜂の戦いは決して無駄じゃない。
そう思うとなにが一番ってない、ほんと理に叶った仕組みにただただ蜂たちに脱帽。
スズメバチ一匹一匹の一生が、生命体の遺伝子がさせる成り立ちの一部分でしかないのだと思うと寂しくもないけど、人間なんかより凄く純粋で穢れのない生き物に思えた小説だった。
読み終えた後 すぐに、公園のベンチでご一緒したオオスズメの凛々しく美しい姿にしばらく見惚れてました。(怖くて固まってたのもあるけど 笑)
さて
うちのマリアたち(キイロだけど)
夏の盛りの賑やかさはなくなり、巣の周りも数匹がくっついてる程度。
そんな中、26日の台風も無事乗り越えました。
前回の風ほどでは無かったけど、雨が降って さすがに今日くらいはお休みかな?と思いましたが。
いやいやどうして!!
雨なんかお構い無し、行ったり来たりしておりました。
夏ほどは虫もいなくなり、食料調達が厳しくなってきたのでしょうかね。
また幼虫ポイポイ♪が少々。食糧難の間引きか?
あとは無事、女王蜂が旅立つのを願うばかり。
これからはオオスズメバチが同じハチの巣を襲撃してくる恐れあり。
どうかマリアに見つかりませんように。。。
ポイポイ♪の中にサナギ?直前?の子もいた。
ちょっとグロいけど、載せちゃう。
最近はすっかり幼虫慣れして、割り箸で始末するのが朝の日課になりました(笑)
(しかし クリームコロッケだけは、いまだに食べられない…)
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