日本棋院関西総本部/梅田囲碁サロン

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阪急納涼囲碁まつり

2015-08-25 14:24:06 | アマチュア大会

8月13日、14日の両日、真夏の囲碁の祭典「第5回阪急電鉄 納涼囲碁まつり」が開催された。関西の井山裕太四冠はもちろん、村川大介王座、伊田篤史十段、結城聡九段など、豪華メンバーが集結し、全国からご来場された囲碁ファンを楽しませた。

阪急納涼囲碁まつりは、これまで大阪新阪急ホテルで開催されてきたが同ホテルが耐震工事のため会場が今年だけ変更となった。今年の会場はホテル阪急インターナショナル という大阪でも指折りの超高級ホテル。その4階「紫苑」が今年のメイン会場となった。

8月13日、この日、囲碁ファンの一番のお楽しみは二十五世本因坊治勲先生の来阪だったが諸事情のため、今回は囲碁まつりへの出演が叶わなくなり、急遽、NHKでおなじみの小松英樹九段にご出演いただいた。集客が心配だったが、いざ開場してみると人、人、人・・・。かつてないほどの、お客様が舞台を見るために並んで下さっている。用意していたイスが早くも足りなくなり、空いているところにイスを出すが間に合わない。結局この日は、終日大混雑。

初日は舞台で納涼トーナメントが行なわれた。このトーナメントは1手30秒、途中、1分単位の考慮時間が5回というもの。第1局は村川大介王座と伊田篤史十段、第2局は井山裕太棋聖と小松英樹九段という好カード。棋士の真剣勝負が、客席のすぐ前で行なわれている。耳をすませば、棋士の呼吸を感じることができる、こんな身近で対局を見ることが出来るのは、納涼囲碁まつりだけかもしれない。

納涼トーナメントは第1局、第2局ともに序盤から一進一退の難しい戦いが続いたが村川大介王座、小松英樹九段が決勝トーナメントへ勝ち進んだ。小松九段の対局中、小松大樹二段が舞台を見守る場面もあり、解説の石井邦生九段は「息子さんの前で貫録を見せつけましたね」と冷やかす場面も。

対局の途中にはトークショーが開催され、小松英樹九段、伊田篤史十段、佃亜紀子五段、万波奈穂三段、長島梢恵二段のほか、囲碁大使でタレントの戸島花さんらが飛び入り出演した。万波三段の飲み友達、伊田十段は「タイトルを獲るまでお酒は断っていた。でもNHK杯が運よく獲れたので、いまでは、時々お酒を楽しんでいます。このまえは酒豪の万波三段と一緒に飲んで、殺されかけました」と告白、万波三段は「そんなことありましたっけ?」とケロリ。会場は爆笑に包まれた。

さて夕方の納涼トーナメント決勝戦では、井山棋聖を破って決勝に進出した小松英樹九段に注目が集まるなか、村川大介王座との対局が始まった。解説は伊田篤史十段、井山裕太棋聖のふたりが、交代で解説するという豪華キャスト。午後4時を過ぎているのに、客席は満席のまま。対局は村川王座の先番で打ちすすんだが、中盤から小松九段が攻め、村川王座がしのぐ展開に。終盤に小松九段が寄せ勝ち、会場からは大きな拍手が送られた。

午後6時からは納涼囲碁まつり懇親パーティーが開催され、参加されたお客様は、棋士との連碁を楽しんだり、おいしいお酒や料理を思う存分味わった。棋士とのツーショット写真や、おしゃべりは途切れることなく続き、あっという間の楽しい、ひとときとなった。

8月14日は舞台で阪急トーナメントが行なわれた。第1局は伊田篤史十段NHK杯と結城聡九段、第2局は小松英樹九段と村川大介王座という組合せ。いやでも期待が高まる。大阪で馴染みのある村川王座と結城九段は、ここで面目躍如とばかり相手を圧倒、第1局の結城九段は、ねばる伊田十段を276手で中押、第2局の村川王座はわずか1時間ほどで小松九段を破り決勝へ進出、大阪のファンを喜ばせた。

大阪のファンをよろこばせたものは、もうひとつ。その日、15時から始まった、はなし家ペア碁対局だろう。上方落語を代表する桂ざこばさんと、桂南光さんが女流棋士とペア碁に挑むとあって、客席はぎっしり。桂ざこばさんは井澤秋乃四段と、桂南光さんは長島梢恵二段と、それぞれペアを組み、対局が始まった。じつは、対局前に持ち時間をざこばさん、南光さんにご相談していた。棋士は1手20秒、ざこばさんと南光さんは時間制限なしという提案をしたが、ざこばさんは「せっかくのチャンスだから記録係に〇秒~ と言われてみたい。かっこいいやん」と希望されたため、棋士は1手20秒、アマは1手60秒での対局となった。タイトルのとおり「あんただけには負けたくない」と両者の気合も十分になったところで、対局が始まった。桂ざこばさん、井澤四段ペアが先番となり交互に打ち進む。桂南光さんは、はなし家らしく? 桂ざこばさんに話しかけるも、ざこばさんは真剣そのもの。南光さんが「あんた、きたないな~」と笑いをさそう場面も。対局は順調に進んだが、解説の坂口隆三九段の配慮で141手で打ち掛けに。棋士とのやりとりも楽しく、まさに息のあった対局となって、ファンを満喫させていた。対局後、舞台裏で、早々に来年の対局を約束するなど、ざこばさん、南光さんの仲のよさがうかがえた。ざこばさんは「一回、負けましたって言ってみたい」というと南光さんが「来年言わせてあげます」と返す場面も。このおふたりの、おはなしと対局は、来年も乞うご期待!

この日、最後の公開対局は阪急トーナメント決勝戦、村川大介王座と結城聡九段の対局、どちらも関西の棋士ということもあり注目度が高い。この時間なのに客席はぎっしり、帰ろうとする人もいない。客席の期待がマックスになったところで、対局開始。結城九段の先番ではじまった対局を小松九段の解説、水戸夕香里三段の聞き手が華を添える。両者得意の読み比べとなったが、最後は結城九段が179手で中押し勝ちとなり、会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。

納涼囲碁まつりでは、舞台のほかにも、棋士や女流アマインストラクターによる指導碁、納涼囲碁団体戦、阪急杯争奪囲碁トーナメント戦などがあり、観戦と対局の両方を楽しむことができる。またサイン会や囲碁用品の販売もあり囲碁ファンには見逃せない。

大阪での開催に前後して東京でも開催するので、来年も多数のご来場をお待ちしています。

 

 

 

 

 

 

 

 


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おしらせ

2015-08-19 14:31:51 | お知らせ

先日の阪急電鉄納涼囲碁まつり(大阪)で行われました、

「桂ざこばさんと桂南光さんの対局の模様」が、今日15:10頃の

「ちちんぷいぷい」(毎日放送)で流れるそうですよー(*^_^*)

これは必見!

ちちんぷいぷい番組HP


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