Architect's daily life

静岡県で建築設計事務所を開設している建築家の日常の出来事を掲載しています。

mahoroba

2012-06-11 | 日常の出来事

         

今のアトリエに移転してちょうど一年が経ちます。それまでは、静岡市葵区の北西に位置するお茶でも有名な足久保。それもさらに標高の高い、自然豊かなところで10数年通い、仕事をしてました。

先日、当時のアトリエの大家さんからの依頼で、ご自宅の設計依頼があり、久しぶりにこの地を訪れました。標高が高い分、新茶を積む時期が他より少し遅いのですが、さすがにもうすべて刈っていました。ただ、お茶工場からは、お茶を蒸して出るあの、いつもの匂いががして、なつかし気持ちになりました。あいかわらず、緑多く、空気もおいしく、私にとっての素敵な場所、「まほろば」です。

住宅の設計といいましたが、建替えてしまうのは簡単ですが、今のご自宅は、太い柱と差し鴨居、土壁で構成された伝統工法によるもの。経年による劣化はあるものの、私の中では再生を視野に入れ建物を調査してきました。まず、竣工年を調べるため納税通知書を見せていただいたのですが、例えば昭和56年竣工の建物ならS56と書いてあるのですが、M30とありました。明治30年竣工?。予想では昭和一ケタくらいと思ってはいましたが・・

その建物を再生して、この先も何十年先も残せたら、それはそれで素敵ではないでしょうか。