毎日が馬三昧。
馬体の話を中心に出走馬チェック、POGネタ、重賞レース展望・回顧など
 



第3回目は毎年早期から使い出し、着実に勝ち星を重ねるマイネル軍団、ラフィアンターフマンクラブです。
今月号のサラブレでは、今年の3歳世代は全体的にレベルが低かったという発言が現場サイドから出るぐらい(マイネル・コスモでGI含む重賞馬3頭輩出したというのに)実績には厳しいようで、今年は昨年の教訓を踏まえつつ、それぞれの馬にあった調教で個体差を考えて鍛えていくとのこと。それって早期回収のマイネルらしからぬ状況になってしまうってこと??そのへんは馬次第ということで、HPでも調教の進み具合が確認できるので参考にしたほうがよいでしょう。

さて、昨年はマイネルハーティーを馬体に惚れて指名できた幸運な私ですが、今年の2歳世代を見渡す限り、はっきり言ってピンとくる馬はそれほど多くはいませんでした。黒本やサラブレなんかの写真も見たのですが、直感的に惹かれる馬が少ない。客観的に判断して走りそうだというものも含め、下記の馬を推奨します。

マイネルマルス(牡 父マイネルラヴ 母イブキローマン 美浦・堀井雅広)
マイネルヴェステン(牡 父アドマイヤベガ 母ウエスタンベッキー 栗東・西園正都)
マイネリーリオ(牝 父フジキセキ 母タケノアイリス 美浦・池上昌弘)
マイネルファッシノ(牡 父スターオブコジーン 母プリティエリ 美浦・高橋義博)
マイネルグリッツァ(牡 父マイネルラヴ 母マイネブリリアン 美浦・秋山雅一)
マイネボニータ(牝 父アドマイヤベガ 母ボニーロッホ 栗東・目野哲也)

見てのとおり、マイネルラヴ産駒とアドマイヤベガ産駒が多いですね、昨年もマイネルハーティーやストーミーカフェを指名したので味をしめているのでしょうか(笑)、そういうことではないです。たまたまこれらの馬が残っただけ。ただ、マイネルラヴに関してはどの馬も見栄えがよく、いい産駒を出してるなという印象は受けました。

マイネルマルスは昨年マイネルラヴ産駒初重賞勝利を果たしたコスモヴァレンチの全弟。姉は遅生まれながら思いのほか早くデビューし連闘でデビュー勝ちから連闘で重賞制覇という荒業をやってのけました(その後骨折休養ですが・・・)が、同馬も仕上がりは早そうです。筋肉や体のラインはギュッと収縮しており、少し脚長ですがつくところに筋肉がつけばよいバランスに成長しそうな土壌を持っています。顔がきついのが少し良くないですが全体の雰囲気はまずまず。ラヴ産駒は首使いの巧さが特徴で、同馬の首の長さを考えると良いほうに出そうです。

マイネルヴェステンは直感的にいいと思った馬。アドマイヤベガ産駒で走る産駒の特徴は胸前と首、背中にかけてのラインにあるというのが持論ですが、この馬の首はそれに該当します。コンパクトながらもトモや胸はしなやかかつ大きい、前肢、後肢の印象もよくしっかりしている。垢抜けた印象はないがおもしろい一頭。

マイネリーリオは牝馬ながら立派な肉付きが目立つ。肌も薄くサンデー系特有の馬体。父フジキセキのがっちりとした骨格と馬体に、母父シンボリルドルフのラインが一定のバランスを与えている感じ。肩の角度や首の高さなど気になる点もあるが、それ以上に期待が大きい。

マイネルファッシノはバランスが良い。全体的に少し華奢な印象もあるが、腹袋はなかなか、骨の大きさもまずまずで成長すれば問題ないでしょう。体全体に伸びがあり、長めの距離での活躍が見込める馬。スターオブコジーン産駒の特徴を熟知している岡田総帥が選んだということで、一定以上の成績は収めるのではないでしょうか。

マイネルグリッツァは肌の薄さが目立つ写真。そうでなくても聡明な表情、立派な骨格からセンスが伺える。バランスはともかくもうすこし、肉付きというか張りがほしいところだが今後の成長次第か。こういう脚元の馬は個人的に好きです。球節や腕節が大きく硬い(飛節はまずまずだが)、繋ぎも長さ角度とも良い。次点級の評価。

マイネボニータはこの写真だけ見ると肌の薄さや馬体の締りが目立つが、どうも一概にこの写真だけでは信頼が置けない(日当たりが良すぎるし光の角度で影がかかっている部位がある)。写真を信用するならまずまずの馬体で若くしてある程度完成した馬体の持ち主ということになる。逆に牝馬なんだからもう少し余裕があっても良いくらい。ただ体の立派さに対して脚元の骨が小さく脚が細いのが気になる。管の乾燥具合は良いが果たして・・・

今年のマイネルに関してははっきり言ってちょっと自信なし。自分でもこの中から取るかどうかすら疑問です(オイオイ)。でも、必ず世代に最低1頭は輝く馬がいるのがマイネル軍団、決して侮ることはできません。

ちなみにコスモ冠の馬ではチアズサイレンス産駒のタイセイグリーン03なんか良く見えました。

 ★  ★  ★  ★

追加

見直したらこの3頭も良かったので追加しときます。

マイネルスパーダ(牡 父マイネルラヴ 母カッティングエッジ 栗東・中村均)
短距離馬だが、パーツがなかなか良い。順調に成長すれば良い感じになるかも。

マイネルアンツーク(牡 父ブラックタキシード 母クリダリア 栗東・坪憲章)
少し完成しすぎとも思える馬体。バランスはなかなかで、短・中距離での活躍が見込める。
肌の質感、薄さ、トモの大きさ、脚元の良さには目を見張るものがある。

マイネノワール(牝 父ダンスインザダーク 母メジロレーマー 美浦・勢司和浩)
十分な長さの腹のライン、肌の薄さ、筋肉の付き方が一定以上のものがある。成長すればスラッとしたバランスの良い馬体になりそう。牝馬だが長めの距離まで視野に入る。だが調整過程を見る限りデビューは遅めか。

人気blogランキング

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




前回のサンデーレーシング編に続きまして、今回は社台レースホース編をお送りします。

気になる馬リスト(評価の高い順に)
スティンガーの03(牝・父フレンチデピュティ)
タックスヘイブンの03(牝・父フジキセキ)
メモリアルサマーの03(牡・父エルコンドルパサー)
リープフォージョイの03(牡・父サンデーサイレンス)
ミスベルベールの03(牡・父アグネスタキオン)
モテックの03(牝・父アグネスタキオン)
マックスジーンの03(牝・父アグネスタキオン)


スティンガーの03は飛びぬけてすばらしい馬体。毛づや、肌の薄さともにすばらしく、何よりバランスの取れた体とすでに発達し始めている筋肉から、スピードとパワーを兼ね備えた非凡ぶりを感じます。繋ぎの角度はまずまず、長さは十分なので芝でも走るでしょう。ダートももちろん強いでしょう。腹袋も立派で力強くとても健康的な馬に育ちそうな印象。立ち姿の気品といいさすがに名牝の仔として生まれただけはあります、期待の一頭。

タックスヘイブンの03はヒシアトラスの下に当たる馬で、父はフジキセキに変わりますが、こちらもさすがに良血、母の良い体つきを受け継ぎました。フジキセキらしく、コンパクトにギュッとまとまった馬体、全体的に硬さもあり、まだまだゆるい(当たり前か)写真ですが、筋肉の質はよく、全体のバランスもまずまず。顔がややコワモテでクビが太いのは兄と同じで、無難に走ってきそうな印象。

メモリアルサマーの03は黒光りする目を引く馬体。エルコン産駒にはこういう馬が多いですね。肌の質感は最高級でしょう。パーツも全体的に印象がよく、唯一胴回りが太すぎるように見えるのがひっかかるけど、これはまだ緩めの馬体だから問題なし。調教を積むようになればもっとすばらしいシルエットになるでしょう。頭の高さも首の長さも理想的ではずれはなさそうな感じ。

リープフォージョイの03はチャペルコンサートの全弟にあたる馬。一見してバランスよく肌の薄い馬体が好印象。センスがよさそうな雰囲気。まだ小さい感じだけど順調に成長すれば見栄えする馬に進化するのではないでしょうか。

最後に新種牡馬アグネスタキオン産駒を3頭紹介。
ミスベルベールの03はやや幼い感じだが、5月生まれなので早い時期に写真を取れば他より成長が遅いのは仕方なし。非常にバランスの良い馬体といい肉付き。目もいいです。いかにもスピードがありそうなタイプ。モテックの03は毛づや良好、バランスもまずまず、まとまりの中に力強さも感じます。マックスジーンの03はアメリカの名牝でJCにも出走したマックスジーンの仔。大きなトモと立派な原のラインが特徴的でなかなか厳しい顔をしております。こういうタイプはバランスより馬体そのものの質が高いので走ってきそう。スピードがありそうでひょとしたらすごい馬に化けるかもしれない一頭。
タキオンの仔は、非常にまとまりがよく、トモの筋肉が発達している産駒が多く、スピードがありそうという印象。いわゆるクズを出さない種牡馬になるのではないかと予想します。

とまぁ、ざっと紹介してきましたが、これらの写真(社台RH・サンデーR)はいずれも1歳の春先ぐらいに撮られたものだと思うので今はどの馬もそれぞれに成長して、形もだいぶ違っているはずです。本来はこの時点でもわかる馬はわかるのですが、たまに2歳になって急に印象が変わる馬もいるのでなんともいえないところ。その辺も踏まえつつ、来週は今月号の優駿で紹介されていた馬たちを取り上げたいと思います。社台RH、サンデーRの馬もたくさん掲載されていたので印象が変わった馬もいるかもしれません。

人気blogランキング

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




前回とずいぶん間があいてしまったけど、そろそろPOGの本も出始めるということで先手をうってクラブ募集馬馬体チェックの第2回をやってみたいと思います。
前回紹介したキャロットファームは相変わらずの躍進振りでディアデラノビアとペニーホイッスルがやや評価を落としていますが、桜花賞でシーザリオが2着に入り、コメディアデラルテが2勝目をあげたりまだまだ勢いは衰えないようです。そのキャロットも社台系の生産馬を中心に活躍しているということで、今回はその総本山、社台系クラブの馬を取り上げたいと思います。

社台系クラブは社台レースホースとサンデーレーシングの2つに別れ、社台RHでは主に社台ファームの生産馬、サンデーレーシングでは主にノーザンファームの生産馬が割り当てられています。
まずは最近2・3歳重賞での活躍が著しいサンデーレーシングから。

気になる馬リスト(評価の高い順に)
ヒードの03(牝・父アドマイヤベガ)
ティークリッパーの03(牡・父サンデーサイレンス)
アフタービートの03(牡・父フジキセキ)
ロストインラヴの03(牡・父サッカーボーイ)
エルフィンフェザーの03(牡・父エルコンドルパサー)
フレンドレイの03(牝・父サクラバクシンオー)

ヒードの03は「いいアドマイヤベガ産駒」という印象。ベガの仔はわりともっさりした印象で全体的にコロンと写る馬が多いのですが、それが走る証。印象的に形は昨年指名したストーミーカフェとよく似ています。特に首のラインが。全体に良いまとまりを持ちつつも、ボリュームがあり、肌も薄い。牝馬ながら腹袋もしっかりしていて非常に好感が持てます。母方はダート血統なので繋ぎの角度がやや立ち気味なのは気になりますが、この程度なら許容範囲でしょう。

ティークリッパーの03は現時点での馬体の感じはあまり好きではありませんw。なぜ選んだかというと血統的魅力を加味した上での馬体パーツの良さ。肌の質感は非常によく毛づや、薄さともに申し分ないレベル。現時点では前肢のボリュームや全体の肉付きなど頼りないですが、トモの形はなかなかのもので、これがキチンと成長してくれば非常に魅力的な馬体に育つのではないかという希望的観測に基づき評価しました。サンデー×トニービンという黄金配合もこの世代で最後。個人的に最も好きな配合だけにこいつに最後の期待をかけたいところ。

アフタービートの03はまとまりの良い馬体、無難にフジキセキといった感じ。超大物というモノではないとおもいますが、堅実に走りそうです。

ロストインラヴの03はPOGでは狙いにくいサッカーボーイ産駒ですが、四肢のバランスが取れた好印象の馬体。胴も長めで即戦力となると?ですが長い目で見るとおもしろいかもしれない一頭です。

エルフィンフェザーの仔は相変わらずビロードのようなすごい肌の質感ですね、そして胸の厚さがすごいのが特徴。その影響か首が太すぎる感じも見受けられます。ひとつ上の姉も同じような馬体で走ってきたので血統的には信頼できる馬ですが、個人的にはピンとくるものが足りない馬という印象です。

フレンドレイの03はバクシンオー産駒らしい馬体。胴がギュッと詰まって、尻が丸々として大きい。腹袋もたくましくスピードは間違いなしといった感じ。これも確実に1、2勝はしてくれる馬だと思います。母は日本在来の系統にデインヒルという組み合わせ、それにバクシンオーでスピードでは他の追随を許さないといったところか、馬体全体にスピードの要素が満ち溢れています。

とまぁ、他にもたくさんいい馬はいますが個人的に注目したいのはこんな感じ。さすがに天下の社台だけあってどの馬も上質で非常に悩ましい限りです。「社台系の育成施設で育成される」という点だけとっても、この馬たちは他の馬より一歩リードしてるとさえ思えます。

最後にどうしても触れておきたかった一頭。

フサイチミニヨンの03(牡・父エンドスウィープ)

この馬は当初、サンデーRでは一番馬だと思ってたのですが、よく調べてみると昨年事故により予後不良になってしまったとのこと。エンドスウィープらしからぬスマートかつ洗練された馬体、母父サンデーの影響がモロに出ていて、僕の理想にかなり近い馬体。アンブロワーズの半弟という血統もすばらしく全体の1位で指名してもいいと思っていた馬だけに、本当に残念。(出資された方はもっと残念でしょうから)ここでどうこう言ってもしょうがないのですが、こういう馬がいたということ、忘れないでいようと思います。

次回、社台レースホース編に続く。。。


人気blogランキング


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




競馬の世界には一口馬主というものがありまして、本来なら高額すぎて一般庶民には手の届かないはずの競走馬を何口かに分割して金額を負担し、共同の馬主になるというものです。こういった一口馬主システムで会員を集めている一口クラブ法人は現在JRAの馬主ランキングでも上位を占めるようになっており、以前と比べて活気も増しています。それに比例するかのごとく、活躍馬も増え、最近ではJCと宝塚記念を制したタップダンスシチーや、GIで好走を続けるシルクフェイマス、昨年の菊花賞を制したデルタブルースなどGIの舞台でも超一流の成績を残す馬も少なくありません。(社台RHの馬は昔っから活躍してますけどね。)

そんな一口クラブは必ずといっていいほどwebサイトを持ち、そこで募集馬の写真や血統を公開し、広く会員を募っています。このコーナーでは現時点で募集されている(満口も含めて)今年デビュー予定の2歳馬の中から、管理人がピンときた馬を紹介したいと思います。ボクのお給料ではまだまだ一口馬主をやるほどのゆとりがありませんが、将来そういったものをやるときのために選馬眼を磨いておくことは大切です。またPOGなどの参考にもなるかもしれませんね。。

ではまず今回は第1弾ということでここのところ活躍顕著なキャロットクラブの馬を取り上げます。

キャロットの活躍馬というと、以前はマル外というイメージがありましたが最近では社台系牧場出身の馬の活躍が目立ちます。ハットトリック、ペニーホイッスル、ディアデラノビア、シーザリオなど3,4歳の活躍馬の多くが社台系牧場の生産馬です。その辺も馬選びの際のポイントになるかもしれません。

それでは、気になった馬をピックアップ。
ティッパートゥーの03(牝・クロフネ)
ルビーベイビーの03(牡・サクラバクシンオー)
エキゾティックソースの03(牝・トウカイテイオー)
キョウエイマーチの03(牡・ブライアンズタイム)

まずよさそうなのがティッパートゥーの03。実はこの馬の上(父サンデーサイレンス)にあたるプリンシペデルソルという馬も今年のPOGで指名しているんですが、こちらも兄に似てバランスのよいつくりをしており、父がクロフネに変わってトモをはじめとした全体の筋肉に凄みが加わっています。皮膚感などもよさそうで好感触。

ルビーベイビーの03もバランスがいいです。筋肉の締りがよく、トモにもうすこし力強さが加われば走ってくるでしょう。ハズレがないタイプと見ました。

エキゾティックソースの03はちょっと冒険です。馬体のシルエットが非常に美しくトウカイテイオーの産駒らしいスマートで繊細な馬体。逆に一歩間違えば華奢で貧弱な馬になりかねない、そんな印象を受けます。牝馬だけに腹袋のあたりにもうすこし余裕がほしいところ、ギリギリの細さです。しかしながら目にも力を感じますし、馬体全体から受ける印象も気品があり、ひょっとするとひょっとする一頭です。

最後に次点としてキョウエイマーチの03。それほど垢抜けた馬体ではありませんが、上記のエキゾティックソース03とは対照的に大きすぎるぐらいの腹袋とトモの筋肉、胸前の厚さが目立ちます。ブライアンズタイム産駒はバランスが悪く映るぐらいの馬のほうが後々成長した際に大物になるパターンが多いというのが個人的見解なので、このぐらいパーツがしっかりしている馬なら大物に育つ可能性を秘めています。なので現時点ではいかにも太め感たっぷりのぼってりとした印象。

あくまで現時点で募集写真だけ見ての評価ですので、今後の成長次第でこの評価は変わる可能性もあります。しかし、馬選びにおいて最も重要なのはファーストインプレッションだと常々感じていますので、最初に写真をみた印象をこうして記録しておくことも大事かとおもいます。

ちなみに、上述の4頭、偶然ですが全てノーザンファームの生産馬です。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )