香原先生に会いに 3

【11月4日 香原ゼミ同窓会】

「まず君らに報告が二つある。まず一つ目！」
そういって、左の親指を右の人さし指で折ってみせる。…ちっとも変わらない。
それから先生はご自身の病気の事、これから闘病生活に入る事を淡々と話された。声に力強さは無くなったけれど、十数年前と変わらない、少し高く張りのある声。
「やめなさいよ」一緒にいらした奥様に止められても「いいから」と、グラスを揺する。私への「おかわり」のサイン。
その姿だけみていると、病気が嘘のように元気なお姿。
先生、きつかったやろ？でもみんなと一緒に呑めたけん嬉しくて楽しくてたまらんかったとよね？みんなからパワーもらったんやけん、元気に戻ってこないかんとよ。待っとうけんね。福岡にも帰ってきいよ。車でどこでも連れてっちゃぁ。どんだけこっちに帰ってきとらん？親類縁者にもとんとご無沙汰やろ？親戚巡りもお伴するけん。先生は奥様と一緒にゆっくりしたらいい。車の中で待っとくけん。そして夜はアラ鍋食べようね、いい店があるとよ。だけん冬のうちに帰ってきいよ。待っとうけんね。

photo; 香原先生ご夫妻と
私たちはゼミの一期生。駄目な子ほどかわいかろ？ね、先生？

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