松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆熟議型市民参加研究会(大阪)

2012-07-31 | 1.研究活動
 市民参加先進国といわれるドイツの例を素材に、本を書くプロジェクトが進行中である。
 今回の大阪ユニットの定例会は、なんば駅近くのドイツ料理店で行われた。
 ドイツにヒアリングに行ってから、早いもので1年近くになるので、思い出は角が取れて、印象的なものが残ってきたようだ。
 この日の話題は、市民参加をめぐる行政側の本音である。
 ドイツでは、何か所か行政を訪ねたが、あちこちで、「市民…そんなもの」という感じで話を聞いたという。「そもそも市民は、マスコミやムードに流されて、思いつきでものをいう」等々、辛口の評価もたくさん聞かされた。過去の住民投票のケースなどを聞いたときは、思い出したくもないといった反応もあったという。
 それに対して、自治体職員については、自分たちこそ、行政のプロという自負を持ってして、それを視察者に大いに語るのには、驚いたという。
 ドイツは市民参加の先進国で、さまざまな制度や仕組みが開発されているが、それがすべてうまく機能しているわけではないということである。考えてみれば、当たり前のことだと思う。テキストなどには、良いことばかり書いてあるが、良いことばかりではないという、当たり前のことを学んできたということなのだろう。
 なによりも驚くのは、こうした自分たちの悪いところを遠来のお客さんに堂々と語ることである。もし、日本ならば、悪いところはオブラートに包み、良いところだけを話をすることになるだろう。
 こうした体験なども踏まえて、『熟議型市民参加の展開』(仮)を書いているが、こちら大阪ユニットのほうは、ほぼ7~8割方は、出来上がっただろう。さすが自治体職員はやることが確かである。同時並行のサガジョユニット(松下ゼミ)のほうは、7月31日現在、誰ひとり原稿を送ってこない。メールを送ったが、いつもならば、速攻「せんせー」と返事が来るが、音信不通なので、難航しているのは間違いない。
 研究会があったお店は、難波駅近くのニューミュンヘン南大使館というドイツ料理店である。難波駅近く、なんば南海道のよしもとビル2階にある。大賑わいだった。この日も10時ころまで大いに語る研究会となったが、その時間でも、お店の周辺は、人の波が絶えなかった。さすが大阪である。
 
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