OPALな日々

”Old Person's Active Life”をモットーとするOld Womanのフォトを交えたエッセイです。

魚を料理する会

2013-01-31 21:57:05 | 食あれこれ
月に一度、魚を料理する会、いや魚を美味しく食べる会?に参加している。

以前にも書いたけど、普通の料理教室とは違って、魚を捌いてそれを様々に料理して美味しいお酒とともに食べるという、大変に結構な会である。

その教室は、先生というか師匠というかとにかく魚のさばき方を教えてくれる方のお店を使わせていただいているが、その店のシャッターの絵がカラフルで、ジミー大西かビートたけしかという感じ。のびのびとしていて、心がニコニコしてしまう。



人魚もいる、カニもいる、魚もいる、太陽もあり。

シャッターの上の鯛は、どこかでひらいた魚の教室に出席した子供さんが描いた絵を、店主が気に入って看板にしたそうだ。これもまた、すご~く元気になれる堂々とした鯛である。



店内に飾られているピンクの龍。我が家に連れ帰りたい。





誰かの詩集もおいてある。外から人間をみる視線。

そんなこんなで、ここにいると心が緩んでくる。


ちゃんと料理もしているし。



これは鯵づくし。



こちらは鱈のバリエーション。上等なお酒も飲めるよ、昼間から




とっても小さな旅

2013-01-27 22:35:04 | 散歩
乗ったことのない路線に乗った。

終点が改札を出ることのできない駅という珍しい路線、鶴見線。その終点の駅が某工場の敷地内だからなんですって。

        

終点であり始まりでもあるホーム。昼近いこの時間は30分に一本だけという時刻表にまず驚いた。

元々が工場に勤める人たちの足だったらしいので、出勤と退勤時間に主に走っていたのかな?

いつか乗ってみたいと思っていた電車でも、そうそう用事もないのに好奇心だけでは乗りに来られないが、ちょっとしたきっかけがあったのをいいことにフラッと出かけて来たわけ。

電車の本数が少なく帰りの時間が読めないので、心惹かれていた(海辺にある外に出られない駅)に行くのは諦める。

それでも、乗ったことのない電車に乗り、知らない街を歩いたのでちょっとした旅をした気分になった。散歩じゃなくて小さな旅をした気分。

        

目的の駅に着くと、改札口に出るのに踏切があった。昔ハイキングやちょっとした登山をするのに降りた駅を思い出した。

        

駅前にあった食堂。日曜日だからか閉まっている。

        

肝心の用事は足りず無駄足だったけれど、電車に乗ったことで満足感も少しある。電車に乗るのは気が済んだので帰りはバスに乗ることにした。

バス停から見えた高い塔と煙を吐く煙突。この塔は何かしら?

       

踏切。電車はなかなか来ない。


さほど待たずに来たバスに乗り込んだ。

街中をグルグル走るバスが大好き。窓から道沿いのお店を見たり看板をみたり通りすがりの人を見たりが何だか楽しい。私の好きなことは、大体役にも立たないと言われるようなことが多い。

でも楽しいことが多いのはいいことだと思うことにしている。これでいいのだ!!これがいいのだ!!!

小さな旅をした気分で充実した一日だったけど、結構疲れた

でも、今度はぜひ海辺の終着駅を尋ねなければ

2013年初雪

2013-01-14 23:28:51 | 思うこと、思ったこと
昨日の天気予報で、爆弾低気圧が来るから明日は大荒れと言っていたが、それが初雪になった。


       
東京に雪の降ることは珍しいので、やっぱり心ウキウキしてしまう。

        

こんな日に外出というのも億劫だが、美容院の予約もあるし雪の中を歩くのもいいかな~と思い返して出かける。公園にも雪は積もり始めていた。

        

うっすらと積もった歩道にも足跡。

        

お洒落なカフェの看板にも雪が吹きつけていた。足元は積もった雪がぐちゃぐちゃになっている。これは明日は転倒者続出になりそうだ。

今日は成人式。振袖の裾をからげて足元はスニーカーの御嬢さんを見掛けた。可哀そうにと思っていたら、夜のニュース番組で振り袖姿の新成人の一人が「ホワイト成人式でいい思い出になります」とニコニコしてインタビューを受けていた。ポジティブないい発言だった。

そして雪に慣れない東京はすぐに電車も停まる。

用事を済ませてとんでもないことになる前にさっさと帰宅した。



ちょっとの間にベランダのパンジーも雪に埋もれていた。


昨年知人を亡くした。その方のブログの最後の記事は、去年の自宅ベランダの雪景色の写真だった。

一年前には確かにそこにいらしたのに……。

お葬式の段取りも、残された物の整理も、きちんと書き残されて逝った。明るく優しいけれどご自分は厳しく律する方だった。

雪が降れば降ったで思い出すことも多くなった。

もっと人に甘えて迷惑をかけても良かったのに。そうして欲しかったのにね





国宝の旅 延暦寺

2013-01-08 23:14:46 | 
琵琶湖の景色を楽しみながらの昼食の後、いよいよこの旅最後の地比叡山へ向かう。

案内をしてくださった方は、予定されていた方が急用で急遽担当されたという背の高いかっこいいお坊様。

「私は代理で駆り出された猫の手です。」とにこやかに自己紹介をされる。やはり山の上に来るとちょっと寒い。

「これから冬の比叡山は本当に寒いです。『ひえいざん』というのも嫌で冬は『叡山』と私共はいいます。」ですって。


        

この細い山道は、千日回峰行の際修行者が飛ぶように走り抜ける行者道だそうだ。その行の厳しさは凡人には想像もつかない。

        

弁慶が肩に担いだというにない堂。伝説だけど肩に担ぎたくなるような建物ではある。

        

にない堂の真ん中、渡り廊下の中央が京都と滋賀の県境だそうで、案内のお坊様が棒切れで地面に書いてくださる。

        

にない堂の右は法華堂。左にある常行堂は90日不眠不臥の修行をするところである。

通常は入れない修行の場だが、今回のツアーでは特別に入れていただいた。

修行の様子を説明していただいたが、90日間ひたすらお経を唱えながら横にもならず中央の本尊の周りを廻り、お堂の外に出るのは入浴(はするらしい)とトイレの時だけとか。(修行の詳細については千日回峰行をクリックしてみてください)

限界になると本尊の周囲に渡してある竹に凭れて休むそうだが、人間二本の足で立ったまま寝るのはせいぜい1~3分程度とか。

そして、ぐるりと回れば2分もかからないところを1時間かけて南~無~阿~弥~陀~仏と唱えながら廻るそうだ。

物事を速くするのも大変だが、ゆっくりとするのはもっと難しいのではないかしら。

       

高い階段を坊様は息も切らさずに上る。修行が違うってことか。。

       

大講堂。ここで試験も行われる。それから親鸞上人から一遍上人、日蓮上人、法然上人といろいろな宗派のお上人の像が並んでいた。

ここ延暦寺は仏教の母山、みんなここで修業をされて宗派を建てられたので、それぞれの宗派から寄進された像だそうだ。

       

そして根本中堂へ。ここには最澄上人が寺を建てられてから絶えたことのない法灯と、本尊が祀られている。

私たちの参拝する場所と祭壇との間は堀のように隔てられていて、これは煩悩の海をあらわしており仏の世界に行くには、煩悩の海を越えていかなければならない、とかなんとか。ちょっと忘れた。時間が経つとこういうことになる

それと、私たちには「こちらにお座りください」とホットカーペットの上に案内してくださったが、チロチロと見てみるとお坊様は皆さんカーペットの上には決して乗っていない。

私は今回の旅で、きちんと修行をされた方々に尊敬の念を持つようになった。

西塔から東塔に移動する際も、一緒にバスに乗られるとばかり思っていたのにその場に残り、確かに見送っておられたのに5分ほど走って駐車場に着いたらもうそこにいらした。

忍者みたいとご亭主とビックリしてしまったなんてこともあった。普通に歩いていても何気に速い!!

比叡山は紅葉を眺めて歩いたお寺とはまたちょっと違う、厳しさとパワーを感じるところだった。

旅は見残しというけど、見残しが沢山で残念。再訪することになるのかな~。


     

山を下りるころには琵琶湖は黄昏ていた。


京都駅から新幹線に乗るころにはすっかり暗くなっていた。沢山歩いたけど、まだまだ大丈夫みたい

今回もいい旅でした。

国宝の旅 湖南三山

2013-01-05 21:30:50 | 
二日間雨続きだったが三日目はピカピカの晴天。最終のこの日は常楽寺、長寿寺、善水寺の湖南三山と比叡山延暦寺を廻った。


この湖南三山のお寺は勅願寺で、檀家を持たない寺である。

夫々大変に歴史の古い寺であり、今は決して大規模な寺ではないが立派な本堂などが残っている。

        

常楽寺本堂。奈良時代に元明天皇の勅命により、良弁僧正が建立した寺で、今の本堂と三重塔は室町時代に再建されたもので国宝になっている。

ひところは無住となり荒れ果てていたそうで、ご住職のお話では「人も来ない荒れ寺でも泥棒は来て、仏像を盗んでいった」そうで、なんて罰当りなのだろう。

今のご住職は元々のご自分のお寺から、一時間以上車に乗ってこの寺の掃除に通っていることなどユーモラスに話してくださる。つまり掛け持ちである。

本堂の周囲は半蔀になっている。掃除が大変そうだ。ご住職は「湖南三山の中で、この寺が一番汚いです」なんて笑い話にしていらした。

そして、檀家を持たない寺の運営は大変で紅葉の時期だけ人が集まるけど、あとは訪れる人もまれとのこと。

ひっそりと仏像の修復に寄付を募る、と書いてあったので貧者の一灯と少々寄付をしたが、他の方達は気付かなかったようだ。

         

これも国宝の三重塔。

この常楽寺は何処から見ても絵になるというか、とても素敵だった。今回の旅の中でも一番好きだったかも。

ご住職は今、裏山に時期をずらして長く紅葉を楽しめるように、いろいろな種類の木を植えているそうだ。一人で植えているのでなかなか増えないと言ってらしたが、近江西国観音石像三十三番の点々とおかれた小道は、既に見事な紅葉に彩られていた。

       

裏山から見た本堂。


長寿寺には近いので歩いて移動した。

       

紅葉の参道

       

長寿寺本堂。こちらも国宝である。聖武天皇の勅願寺である。

ここではご住職の奥様?がお話してくださった。法話というには暖かく普通の話ぶりだったが、「こうして楽しく旅をできるのも、健康であればこそだが、それには生まれた時からの親の祈り、どうぞ健康に幸せに育つようにとの愛があればこそ」の言葉に、こうしていられることに感謝しなければいけないなと反省した。

       

境内に子供が大勢。遠足かな?

       

紅葉ばかりでなくピンクの大きな花も参道を飾っていた。新種のダリアだと思うけど。


善水寺は離れているのでバスで移動した。


       

善水寺本堂。こちらも国宝である。


       

桓武天皇が病気になられた時、こちらに湧く霊水を献上したところ病平癒ということで善水寺と名を改めることになったという霊水の湧いている庭園。

私も一口いただいてみた。ペットボトルに汲んでいる人もいた。


       

昼食は広々と琵琶湖を眺められるホテルでいただいた。

午後は、比叡山延暦寺へと向かう。


湖南三山は湖東三山などと比べると、湖南市そのものが最近の市町村合併でできた名称であり、湖南という名称が付いたならと他の三山にならって湖南三山と名付けたということで他の三山に比べると後発であり地味かもしれない。

常楽寺に至っては予約をしないと、普段は鍵もかかっていて見学できないそうだ。つまり住職さんがほかの寺と兼務しているので常住していない。

ちょっとあやかり組の気配もある

それでも、紅葉も美しいしちょっと長閑だし良いお話も聞けたし、私にはとても素晴らしい処でしたよ、湖南三山