LiC通信

本の紹介を中心に、その時期に感じたこと思ったことを書いています。

ホームレス中学生

2007年12月19日 | ノンフィクション

巻末のお母さんへの思いには本当に涙しました。

中学時代の出来事です。

突然家が差し押さえされます。

兄と姉と本人の3人の子どもに対して、

父は「こういう事だから解散」とバスガイドが名所を指差して案内するように差し押さえられた家を指差して言ったそうです。

「一体如何ういう親?」と思ったのですが、

事業に失敗したわけでもなく、

博打や酒におぼれて借金を作ったわけでもないのです。

母もパートで働いていました。

それも随分無理をしていたようで

過労で倒れた時は直腸がんが随分進行していました。

そして帰らぬ人となったのです。

その後、父も直腸がんになります。

幸い発見が早かったので一命は取り留めましたが、

闘病している間に会社を首になります。

なんとひどい国なのでしょうね。

一生懸命働いて体を壊してまで働いてきたのに。

誰も手を差し伸べてくれません。

それどころか、今まで尽くしてき会社からは、使い物にならなくなったら捨てられるんですね。

今の世の中は本当にひどいです。

そんな不幸のどん底でとり残された3人の兄弟たちは仕方なくホームレスとなり、

公園や神社で野宿の生活が始まります。

誰かに助けを求めたら良かったのですが3人とも一番多感な年頃、

かっこ悪い気持ちや、人に迷惑はかけたくないという気持ちの方が強くて何とか自力での生活を試みます。

しかし、空腹に耐えかねて友達に相談したことから運命の出会いがあります。

事情を知った友人の両親や近所の人が生活保護を受けられるようにしてくれます。

こんなひどい世の中ですが、捨てたもんではないですね。

近所の人たちは、心温かくいい人ばかりです。

人はみんな誰かに助けられながら、助け合って生きているのですね。

今まで食べんものがこんなにおいしいものだと味わって味わって感謝しながら食べたこともなかったでしょう。

たった一膳のご飯をどうやったら満腹感を味わえるか、噛み方で工夫もします。

 

こんな辛い思いをするのなら、早くお母さんの元に行きたいと思ったのも正直な気持ちでしょう。

でもそんな時ひとりの先生との出会が彼を救います。

その先生に自分が生きている価値を教えてもらいます。

そこに希望を持ちまた生きる勇気をもらいました。

 

このときマザーテレサを思い出しました。

路上で行き倒れて今にも死にそうな人たちにマザーがかける言葉は、

「この人たちはお腹がすいて食べるものがほしいのではないのです。

一人の人間として生きている事を誰かに認めてほしいのです。」

その言葉とダブります。

 

先日もテレビで「ワーキングプアー」の番組がありました。

人が信じられない。自分が生きている意味や価値がわからない。

人をそんな思いにさせる今の世の中があります。

 

彼の心のよりどころは大好きなお母さんです。

何をする時でも必ずお母さんがどこかで見守ってくれている。

お母さんが悲しむようなことは出来ない。

そんなとても強い親子の絆を羨ましくも思いました。

そして彼の偉いところは、

一切愚痴も言わない、

そして周りの人をを恨んだりしないところです。

「解散」と言ったお父さんに、しばらくして一度街で出会うのですが、

そのときも何も言わず分かれます。

自分たちを捨てたお父さんにも恨みは持っていないのです。

本当に心の優しい人なのでしょうね。

きっと大好きなお母さんに愛情いっぱいで育てられたからなのでしょうね。

 

彼のお母さんに対する気持ちが感動的でした。

 

「いつか、ぼくを見て周りの人が、僕ではなく、お母さんのことを褒めてくれるような立派な人間を目指して。」

 

親子の絆や家族の大切さを考えさせられる1冊でした。

 

ホームレス中学生


「闇」の世界権力構造と人類の針路

2007年12月12日 | ノンフィクション

今年も後わずかで終わろうとしています。

皆さんにとってはどんな年だってでしょうか?

加齢とともに月日の経つのがとても早く感じられるようです。

しかし、私のこの一年は本当にゆったり流れました。

一日一ヶ月がとても長く、いろんな経験をさせてもらいました。

沢山の本にも出会いました。

そして、若い頃自己否定をしていた自分を解放し、

人生で経験した数々の不思議な出来ごとが、

全くの偶然ではなくなるべくしてなったことだ気づかされた一年でもありました。

世の中がどうなっているのか、宇宙と地球の関係

、そこに住む私たちとの関係、様々なことを説き明かしてくれる年でもありました。

人はそれを「運命」と呼ぶかもしれません。

また「偉大なる力=神」と呼ぶかもしれません。

いずれにしろ私たち人間はこの大きな宇宙の中で

ある使命をもってこの世に生かされていると言うことです。

 

しかし、そんなに大きな力があるのならどうして戦争がやまないのか?

これだけがずっと疑問でした。

その疑問に答えてくれる本がこの本です。

この本を読むきっかけになったのは「まもなく世界は五次元へ移行します」の著者に出会ったからです。

 

著者中丸薫、国際政治評論家です。

宇宙には摂理があります。その大きな力で宇宙を支配しています。

しかし、人間界には「闇の権力者」と言うほんの一部の人間が私たちの地球を支配していたら如何でしょう?

 

その支配とは、一部の人たちの世界制覇の野望の下に繰り広げられる非人間的政策だとしたら如何でしょう?

 

それがあたかも国際的に認知されたような組織だとしたら如何でしょう?

 

ロックフェラー、ロスチャイルドと言う名前をご存知でしょうか?

世界に君臨しているアメリカは、実はこの闇の権力者に動かされていいるようです。

今までの戦争や、今なおつづいている戦争もこの闇の権力者たちによってしかけられているとしたら?

革命による人民解放の歴史までもが全てこの闇の権力者たちの計算のうえで成り立っていたとしたら?

 

そのことを知って彼女は立ち上がりました。

テレビほブラウン管から姿を消して、

資材をなげうって世界の平和のために動き出したのです。

 

私が非常に驚いたのは、あの共産党宣言を書いたマルクスも例外ではなく彼らに使われていたらしいということ。

そして平和の象徴のようなスイスが私たちの想像をはるかに超えた国であるということ。

 

しかしこんな無法、悪はいつまでも続くものなのでしょうか?

いいえ、いずれ天罰が下ると。その日はもう近いそうです。

そのときにあなたはどうなっているでしょうか?

如何すれば平和で誰もが望む世界を作ることが出来るのでしょうか?

そんな疑問に答えてくれます。

信じるか信じないかはあなたしだい!

“闇”の世界権力構造と人類の針路―「力の道」から「命の道」へ


アウト・オン・ア・リム シャーリー・マクレーン

2007年12月04日 | 不思議な世界

この本は20年ほど前にかかれました。

当時は書店の店頭に平積みされていました。

女優のシャーリー・マクレーンが夕焼け空をバックに立っている表紙です。

この表紙がずっと忘れられず私の脳裏に焼きついていました。

でも20年前、そう私が丁度唯物論哲学と出会い、

今まで自分が経験した不思議な現象は全て観念的なものと、自分を否定した時期でした。

その本を手に取るはずもなく、

半ば馬鹿にしたような気持ちでこの本を見つめていたように思います。

でも20年たってやっとこの本の意味がわかるようになりました。

20年前にこの本を読んでもたぶん理解しようとしなかったかもしれません。

今は素直な気持ちでこの本を読めました。

 

彼女も全くこのような世界は信じない人でした。

しかし、自分の周りにおきる偶然や、出会う人々との交流の中で、信じざるを得ないところまで着ます。

そしてついには文才を生かして、彼女が知りえたことを知らせなくてはと言う使命感に駆られます。

そうして出来たのがこの本です。

 

命は循環していること。

 

肉体が滅んでも決してなくならない。

 

また形を変えて何度も生きていること、輪廻転生。

 

人間は何か見えない大きな力によって壮大な計画に組み込まれて生かされていると言うこと。

 

そしてこの地球以外にも生命体は存在し、

 

この地球にも沢山のその生命体が生活していると言うこと。

 

マヤの伝説は単なる伝説ではない。

 

マヤの暦は非常に発達していて6400万年先まで計算されていると言うこと。

 

それらのことが彼女の私小説風に書かれている。

 

題名の「アウト・オン・ア・リム」とは

果実すなわち‘真理‘を得るためには枝の先にまで危険をおかして登らなければならないと言う意味です。

 

読み終わってその読み手によって真理は違うかもしれない。

 

読み方によれば、オカルト小説、女優の恋愛告発小説と捉えられるかも知れない。

 

また、逆に新時代を告げる本、

常識を覆し意識改革をする本、

宗教の本と捉えられるかもしれない。

 

しかし注意深くこの本を読んでほしい。

 

何よりこの本と出合って手に取ったと言うこと事態が偶然では

なくあなたへの何かのサインであることにきっと気づくはづです。

 

20年ぶりに私の手元にこの本が巡って来たように。

 

アウト・オン・ア・リム (角川文庫)