[レポート] 10月26日(日)

2008年10月28日 | N.G.A.レッスン
レッスンレポートのお時間がやって参りました。(?)
10月26日(日)のレポートと写真を掲載します。

【08年度後期第二回レッスン】
日時/10月26日(日)9:20~12:20
講師/中村達哉、田澤恭平、他




新しい試みとしては、お芝居の中の登場人物達の人間関係、
つまり、誰が誰と仲が良くて、誰と仲が悪いのかということを表現するには、
一体どんな方法があるのか考えてみようというレッスンを行いました。

相手への話しかけ方、距離の取り方、言葉遣い、アイコンタクト、雰囲気、
いろいろな方法でお客さんに伝えることができます。

どの方法が優れているということではなく、
いろいろなやり方があるということを感じられたかと思います。



今回のレッスンに限ったことではありませんが、
子どもの表現を見ることは、私達にとっても刺激的なことばかりで、
本当に気づかされることが多いと、常日頃感じています。

表現の場は、そういう両者にとって、新しい発見と創造の場であり、
そういう場がもっともっと増えていったら良いなぁと思います。




次回、春公演に関する話し合いも少しずつ始まりました。

それでは、皆様、季節の変わり目に風邪などひかぬようご自愛ください。


発達段階のハナシ(後)

2008年10月25日 | 情操教育・表現教育
前回、小学校高学年の時期を境に、
「自分と他人の距離感が変わってくる」という話をしました。

私達は子どもに表現を伝えるときに、
「感性」ということを、一つのキーワードとして考えています。
「感性」については、このblogのタイトル画像にも載っていますね。

才能という言葉と混同しやすいですが、
誰もが当たり前にもっている「感じ方」のことです。
表現は自分の「感じ方」を肯定してこそ、人に伝わる表現になります。


そして、この「感性」も発達段階に深く関わりがあります。

低学年の場合、それぞれの「感じ方」は
それぞれの「生き方」そのものであり、
そういう意味では、日常からごく普通に表現を行っているともいえます。


よって、表現の訓練も、新しい才能の開花であったり、
周りを感じる力であったり、より優れた文化に触れたりすることに重点をおきます。

一方、高学年の場合、「自分と他人(世界)の距離が離れる」ことになるので、
それぞれの「感じ方」と「表現」の間に、溝が生まれます。
それは、大人になるために必要な当たり前の本能です。


この自分の「感じ方」とうまく付き合うことが、
つまり、表現力なのだと私達は考えています。

年齢別に捉えた表現の考え方について、ごく簡単にご紹介させて頂きました。

それでは、次回はN.G.A.後期第二回レッスンレポートを掲載します。


発達段階のハナシ(前)

2008年10月21日 | 情操教育・表現教育
私は大学のときに心理学について、少し学んだことがありますので、
子どもの発達段階について、今回はご紹介したいと思いますが、
詳しく書き始めると、とても深い話になりますし、
視点(研究領域)によって、解釈も異なってきます。

私達はN.G.A.で幼少~高校生までの子どもと関わっていますが、
やはり個人により、かなり差があるように思います。

ですから、あくまで一般論として、簡単にご紹介したいと思います。

子どもの心身が著しく変化するのは、
一般的に10~12歳前後(小学校高学年)だといわれています。

この時期に、身体的な成長はもちろん、
思考、価値観、人間関係、情報の処理の仕方、平面と空間の見方など、
あらゆることが変化します。


このことをもし一言で説明するなら、
「自分と他人(世界)との距離感が変わる」ということだと思います。

そして、「表現」とは「自分の内面を外に表わすこと」ですから、
子どもが表現したり、演じたりすることを考えるときにも、
この発達段階は決して無関係ではないのです。


では、表現のファシリテーターとして、
この発達段階をどのように考えれば良いのでしょうか?

次回は演劇的な側面から、子どもの心身の変化について考えてみたいと思います。


[レポート] 10月12日(日)

2008年10月15日 | N.G.A.レッスン
N.G.A.後期レッスンがスタートしました。
子ども達の確かな表現の力を育てる上級のレッスンをどんどん取り入れていきます。

【08年度後期第一回レッスン】
日時/10月12日(日)9:30~12:30
講師/久米伸明、中村達哉




今回のレッスンのキーワードは「自分の身体を大きく動かす」ことだったと思います。

これまでは、それぞれのもっている想像力や集中力、
そして感性を伸ばすレッスンをたくさん取り入れていましたが、
後期レッスンでは、そのようなカリキュラムも取り入れつつ、
身体を使って表現することも一つのポイントとしたいと考えています。



身体を大きく動かしたり、自在に操ることは、演じる上でも大切な技術ですが、
もっと単純な効果として、身体を動かすことは心を解放することでもあります。

運動をした後、心がスッキリしたという経験はきっと誰にでもあると思います。

それと同じように、お芝居で気持ちがうまく表現できないときに、
私達はまず身体を思い切り動かしたり、声を出したりして、
心を解放するというアプローチを行うときがあります。

どうして、このようなアプローチが有効なのかというと、
それは、もともと私達の心と身体は繋がっているものなのですが、
(成長が進むに従って)その繋がりがだんだん希薄になるからです。




今回は最後に思い切り自分達の身体と心を解放させて、
見ている私達も非常に爽快なレッスンとなりました。

それでは次回は、年齢別に捉えた
子どもの表現活動について掲載したいと思います。


春公演出演者募集中!

2008年10月10日 | 最新ニュース
今月から、また子どもと向き合う演劇プロジェクトN.G.A.の活動が始まります。
子どものより確かな表現の力を養うべく、08年度後期も頑張って参りたいと思います。

それに伴って、次回春公演の日程・会場も決まりましたので、
お知らせしたいと思います。

N.G.A. 4th Attack!
子ども創作劇『(タイトル未定)』
日時/2009年3月28日(土)(昼・夜2回公演予定)
会場/武蔵野芸能劇場 小劇場(JR「三鷹」駅より徒歩1分)


昨年とはまた一味違った、子どもの創作劇を予定しています。

春公演の出演者も募集しています。
公演の稽古は来年から始まります。

お問い合わせはN.G.A.ホームページより。


近況報告と表現者の姿勢

2008年10月07日 | 情操教育・表現教育
私の近況報告のようなものをひとつ。

ちょっと昔に比べて、子ども達に表現やお芝居を教える機会が随分と増えています。
それは、私の夢だったことなので、大変に喜ばしいことです。

もちろん、もっともっと多くの子ども達と関わっていきたいと思ってます。

そういう表現の指導をする時の姿勢というものが、あるように最近思います。

それは「あらゆることに心を砕こうとする姿勢」です。


お芝居は総合芸術なので、いろいろな要素が関わってきます。

だからこそ、その教育効果は高いのだと私達は考えていますが、
複雑な問題を解決したり、チームをより良い方向に導くためには、
指導者の柔軟性とパワーが必要です。

その姿勢はチームの目的によっても、変わってくるでしょうし、
指導者が一人なのか、複数なのかによっても視点は変わります。

ときには、作品と無関係なことに集中しなければならないこともありますし、
逆に自分の創作に没頭することになるかもしれません。


まぁ平たく言えば「自分の信じた道を突き進む」ということなんだと思いますが、
今、申し上げたいことは、その姿勢を継続することは
なかなかに大変なことだと、最近思った次第であります。

個人的なことですが、先月、自分の創作活動のひとつで、
挫折したことがございまして、このようなお話をさせて頂きました。

それでも、気持ちを新たに、また冬~春にかけて、
活躍していきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。