窓を開けて寝た。窓下の腰壁に鼻が当たるくらい部屋の隅で目が覚めた。僕の上にあるカーテンと窓の隙間から風が垂れて来ている。匂いが変わった。窓の外の向こう1メートルほどの所にある隣の家の外壁にも窓がある。姿、形も僕の部屋の窓にそっくりで、ちょうど、僕の住むアパートの外壁と隣の家の外壁の間を最短距離で繋いだ線分の中点を通り、僕の部屋と隣の家の外壁に水平でかつ、地面に垂直な面を軸として僕の家の窓を反転させた位置にある。別の言い方をすると、窓を開けると真っ正面に隣の家の窓がある。そこからタバコの煙が外に出て、そのまま僕の部屋の窓、そして僕の鼻まで移動したのだろうと、頭の中では煙を、何かパチンコ玉程度の大きさの球体の群れとしてイメージして解釈した。頭の中の煙の球は、最初に到着した2つが僕の鼻の穴に詰まり、それを追ってやって来た球らは、行き場をなくして畳にポトポトとこぼれていった。
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