美男子俱楽部

※単行本はBOOTHにて発売中。

疲弊している

2022-10-16 | 

日比谷の駅前などに住み込んだ平和ぶった

弱国の支配者どもが

薯を食って逐次、脱漏して行く

幸わせなんじゃよ

転覆する事とは急いで敗北を認め

留守中におまえの国を退職したまへ

 

 

 

(『人間牧場』収録)


腕あるんか

2022-10-16 | 

「生まれる」路傍で捨てられた玉子が

電飾の中で砕け散っている

愛想笑う子供は夜中に平然とルーマニアに出荷されて

価値を与えられ続けて居る

 

 

 

(『人間牧場』収録)


渦中で

2022-10-16 | 

必ずと云っていい程の餓死の中で

注射器を囲う藪医者どもが

「優先的な贖罪の意識を与えたまへ」

うるさくて子供が鳴き出す

伝染的に鳴り止まぬ滑稽

 

 

 

(『人間牧場』収録)