呆老冷水録-Don’t be silly Grand'pa

80すぎたら横と後ろだけ見て過ごそうか!

香りの記憶

2008年09月13日 | 暮らしの雑事
今朝6時過ぎ、起き抜けに寝室の窓を開けて朝の空気を嗅いだ途端、突然30年以上も前にアメリカへ出張した時のことを思い出しました!
別段特徴のある香りでもなんでもないが、朝のひんやりした空気に混じったかすかにホコリくさい草花の香りで、昔ミシガン州のグランドラピッズという田舎町で仕事のためちょっと早出した朝、ホテルの前で迎えの車を待っていた時のアノ匂いだったのです。

すぐに ハハ~ン これが「香りの記憶」という奴か・・・と思ったが、不思議なことにその一場面だけを切り取ったように思い出すんですね~
そしてどうもこれは単に香りだけではなく、そのとき同時に感じた冷気などの感触の記憶も合わさって脳細胞に蓄積されているような気がします。
「芳香+初秋の冷気」の組み合わせといえば、キンモクセイの香りで同様な体験をすることが多いが、我々世代のジイサンの場合は「キンモクセイの香り」→「高校の下校時」→「お屋敷」→「ピアノ」→「深窓の美女?」という記憶連鎖症状が典型的ですかナ~!

またこの時期夕暮れに街を歩きながら秋刀魚を焼く匂いがしたときも、同様に幼い頃の記憶の一場面がが甦る方も多いんじゃないでしょうか?
食べ物の匂いといえば、私の小学校の近くに進駐軍のCIE(教育行政を担当する部門。当時私の学校は民主化教育のモデル校になっていたらしい)があって、夕方下校時にその横を通るとキッチンから「モノスゴクいい匂い!!」がして来た事も思い出しますナ~
アノ当時アメリカ人が食うようなものを口にした事もないのに紛れも無くウマそうな匂いだということだけは分かったから不思議です。
貧しかったですね~
しかしアレから半世紀、日本は飽食の国になり当時の進駐軍並みのモノを平然と口に出来るほど豊かになったハズだが、最近話題が絶えない食の偽装事件を思うと「精神のビンボ臭さ」の方が着実に増大しているようです。

今の子供達は半世紀後、いったいどんな香りの記憶を思い出すんでしょう??
(2008年9月記)

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