
またも現在は発売されていないトクトク切符で恐縮ですが、平成11年からJR北海道でC11171号機が復活して初めてSL列車として留萌本線で運転されたSL「すずらん」号ですが、これに関連して札幌発着のフリーきっぷが発売されました。札幌から留萌本線までの往復乗車券と札幌-深川までの特急指定席、さらに留萌本線で運転されるSL「すずらん」号の指定席が全て利用出来るお得な切符でした。往復フリータイプの企画券でSL列車の指定席も追加料金無しで利用出来るというのは画期的でした。JR東日本管内で発売される土日きっぷや三連休パスなどを利用して任意にSL「ばんえつ物語」号などの全車指定のSL列車の指定席を受ける事も出来ますが、このSLすずらんフリーきっぷでは、SL「すずらん」号の指定席券をみどりの窓口で0円発券してもらうだけで利用出来ました。JR北海道のSL列車の指定席料金は通常510円ではなく、独自の値段設定で800円となる場合が多く、このSL「すずらん」号も指定席料金は大人800円でした。そう考えると今の時代と比べると当時のJR北海道としては大盤振る舞いだったと思います。さらに札幌から深川までの特急も指定席が利用出来ました。現在は平成18年9月10日の運転をもってSL「すずらん」号自体が運行を取りやめ(プレス発表では「休止」という扱いになっているようです)ており、この切符の存在も消滅してしまいましたが、これに似たような切符で函館本線で運行されているSL「ニセコ」号でのフリーきっぷもあり、札幌発着で余裕十分に日帰り出来る範囲でのフリーきっぷの発売には意欲的のようです。ただ釧網本線で運行されるSL「冬の湿原」号などにはこの様なトクトクきっぷの発売はさすがに無かったようで、類似したものであると「知床Vきっぷ」を利用した形態になるかと思います。どちらにしてもJR北海道でのSL列車に対して有効に楽しめるような切符がある事は喜ばしい限りです。