2年前に亡くなった母は、私が最初に掛かった医者に総入れ歯を作ってもらっていましたが、固いものが噛めずにいました。 一方私は、現在ではほぼ健常者と同様に固いせんべいもバリバリ噛めています。 こう言ってしまうと町医者はダメで、歯医者も総合病院がよいと言ってることになりますが、ケースバイケースで使い分けが必要だと申し上げたい。 私のばあい、東京医科歯科大までの往復・待ち・支払いを考えると約3時間要し、自分のためとは云え時間ロスはかなりなものになります。 やはり歯に限らず健康管理は、町医者と総合病院の使い分けが大事で、私の場合はこのタイミングをしくじった結果と悔やんでいます。
治療の経緯としてまずぐらついていて、X線撮影でも歯根が黒く細くなっているのが写され、根治が不可能と判断されたものを歯周病外来のG先生が患者の私に納得できるように説明される。 また義歯外来のM先生が連携して、数本ごとに悪い歯から順に1週間程度ごとに、あらかじめ作ってある義歯枠に抜いた分の義歯を継ぎ足す形で、3ヶ月程で上下の入れ歯を完成してくれました。 最終的に私の上歯は前の左右で3本しか残せなかったので上あごにピタッと付くようなあごを覆う補強付きの義歯となりました。 その間残すべき歯の治療は、歯ぐきが歯と隙間が広く深くあいた部分をごく細いかぎ形のメスで根元の方から歯を掻き上げるようにして悪い表面を削っていきます。 今はおかげで歯周病も治まり、ブラッシングをまじめに続けています。
50歳ごろ歯周病に掛かり、近所のA医師から歯ぐきに薬を塗る治療法を約4年間受けました。 その間に上下6本の歯を抜き、この治療法で治らなければ無理だと言われ、愚かな私はそんなものかとあきらめていました。 A医師が高齢で亡くなったため、やはり近所のB医師に変更しました。 B医師はレーザー治療をもっぱらにされ、今度は5年間一度も抜かずに済みました。 しかしだんだん歯ぐきの腫れた後の引きが悪くなり、心配になって東京医科歯科大に行って看てもらいました。 結果として歯周病の進行が激しく、あごの骨が1cm以上溶けて後退していて、上下共数本を残して義歯という状態になってしまいました。
東京医科歯科大歯周病外来の先生の指導では、歯と歯ぐきの間を歯ブラシや歯間ブラシで小刻みに左右にこすり、全体で10分以上ブラッシングをするのが良いそうです。 歯周病の予防は歯ぐきや歯間をいかに清潔に保つかということで、ブラシに歯磨きチューブなどを付ける必要はないなど、指導には目にうろこです。 忙しさにかまけている人でも、私のようにほとんどすべての歯を失うことを想定してみて下さい。 歯周病が進むとあごの骨もやられ、インプラントも付けることができません。 テレビでも見ながらぜひブラッシングを実行してみてください。 失って知る有り難みは、歯も一緒です。 町の医者だけに頼らず、いろいろ情報を集める必要があると感じました。