パセオ フラメンコライターの井口由美子さんが6月に行われた私達の公演の忘備録を書いてくださいました!ありがとうございます‼️
また来年にでも挑戦出来たら、と思います。。
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6/17(日)荻野リサさん×三枝雄輔さん ガルロチライヴ、
凄かった!
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よく生きて還って来た! 誰もがそう感じた。踊り切り、放心状態の荻野リサ。同じく燃焼し尽くし、荻野に寄り添う三枝雄輔。こみ上げるような熱い拍手が鳴りやまなかった。
待望の顔合わせだった。日本中の舞台で引っ張りだこで、フラメンコを牽引する二人だからこそ引き起こせる化学反応。それは華やかというより、黒いフラメンコの交じり合う渦。そんなゾクゾクする予感は想像を超えて的中。共演というよりも戦友であり、自分自身との真剣勝負だった。
二人は、孤高のフラメンコ魂を持つ似たもの同志だ。共にフラメンコを生業としている家庭に生まれた。ある時期まで反発や葛藤からフラメンコとは距離を置くが、それでもフラメンコに引き摺り込まれていく。身体の隅々に流れるフラメンコは、彼ら自身の努力を伴って見事な成長を遂げる。荻野も三枝も奔放に生きているように見えながら、誰よりもフラメンコに抱かれ、実力を伴う責任感から自らリーダーシップをとって来た。今後年輪を重ね、内に渦巻くフラメンコを御するようになった時、彼らのフラメンコは偉大なものとなるだろう。それを自覚するからこそ、荻野と三枝は共に闘い続けていくことを確認し合うために、二人だけのライヴを決行したのではないか。
第一部は、三枝のJaleo extremeño、荻野のTiento、二人によるSiguiriya。シンプルで重いプログラム、ひとつひとつに覚悟が込められていた。第二部は、二人による入魂のSoleá y cañaのみ。その深みに息をのんだ。死闘は静かに繰り広げられると知った。このライヴに臨むにあたって、「私たちの生き様と死に様を見せよう」と互いに誓った。こんなに時間を費やし、踊り込んだことは無く、自分の弱さを知り、これまでの自分の常識が常識で無いと知ったという。このライヴは二人のエポックであり、さらに厳しい闘いに向かって、また共に一歩を踏み出した。
荻野リサ×三枝雄輔
Special Live
2018年6月17日(日)/東京(新宿)ガルロチ
(バイレ)荻野リサ/三枝雄輔
(カンテ)アントニオ・ヴィジャール/ルイス・デ・マテオ
(ギター)ジョニ・ヒメネス