「めったにはない、何十年に一回くらいしかないかもしれないが、生きててよかったと思う夜がある。一度でもそういうことがあれば、その思いだけがあれば、あとはゴミクズみたいな日々であっても生きていける。だから、あいつも生きてりゃよかったのに、と思う。生きていて、バカをやって、アル中になって、醜く老いていって、それでも 『まんざらでもない』 瞬間を額に入れてときどき眺めたりして、そうやって生きていればよかったのに、と思う」 というのは、
18歳で自殺してしまった友人に対して書いた中島らもの文章 (『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』)。ちなみに、中島らもは当時36歳。
おおよそ代表作にはなりえない作品だが、僕はこの文章が中島らもの書いたものの中で一番好きだ。いや、中島らもに限らず今まで読んだすべての文章の中で一番好きなものの一つだ。そして、これを書いた中島らもの年齢を超えた今、大いに共感できるようになった。この文章に出会えたことに感謝したい気持ちで一杯であった。
しかし、大槻ケンヂが代表作 『のほほん雑記帳』 のこの文章を引用して、あっさり紹介していた。「らもにはずれなし」とはじめて、ちっとセンチなところが中島らもらしいと。すると今度は、大槻ケンヂの文章のほうにぼくは感動してしまった。複雑な心境だ。
生きててよかった思える夜に、これまた生きててよかったと思えるCDを手に入れた。
映画 『Standing in the showdown of Motown』 の中で、これも僕たちの演奏だとファンク・ブラザースが語っていた曲である。
“Higher and Higher” Jackie Wilson
18歳で自殺してしまった友人に対して書いた中島らもの文章 (『僕に踏まれた町と僕が踏まれた町』)。ちなみに、中島らもは当時36歳。
おおよそ代表作にはなりえない作品だが、僕はこの文章が中島らもの書いたものの中で一番好きだ。いや、中島らもに限らず今まで読んだすべての文章の中で一番好きなものの一つだ。そして、これを書いた中島らもの年齢を超えた今、大いに共感できるようになった。この文章に出会えたことに感謝したい気持ちで一杯であった。
しかし、大槻ケンヂが代表作 『のほほん雑記帳』 のこの文章を引用して、あっさり紹介していた。「らもにはずれなし」とはじめて、ちっとセンチなところが中島らもらしいと。すると今度は、大槻ケンヂの文章のほうにぼくは感動してしまった。複雑な心境だ。
生きててよかった思える夜に、これまた生きててよかったと思えるCDを手に入れた。
映画 『Standing in the showdown of Motown』 の中で、これも僕たちの演奏だとファンク・ブラザースが語っていた曲である。
“Higher and Higher” Jackie Wilson