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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-26 『 TOOTSIE 』

2005-05-06 23:18:48 | 映画
ある日、「彼」は「彼女」になった。そして成功した・・・。
こう書くと、まるで男性がニューハーフになったかのような印象を受けますが(笑)、今回の映画『TOOTSIE』は一言で表現するなら、こうなります。

『TOOSIE』( 邦題:『トッツィー』)は、1982年に合衆国で公開されました。
( 画像は、DVDパッケージの表です)
主演は、ダスティン・ホフマン。アカデミー賞俳優のあの人です。脇を固めるのに、ジェシカ・ラング、テリー・ガー、若かりしビル・マーレーたち。
ホフマンが女装するということで、当時はかなり話題を呼んだそうです。
映画公開時のパンフレットには、
"You get America's hottest new actress."
の一文がありました。意味は、"いちばんアメリカで話題性のある女優に会えるよ"ぐらいでしょうか。
「女優」と書くところが、なんともエスプリが効いていると思います。

さて、映画のあらすじですが、
 頑固一徹、こだわりのある演技をする「本物」の俳優マイケル・ドーシー(D.ホフマン)は、その融通のなさからあまり仕事が回ってこない。
 ある時、自分に決まっていたブロードウェイの役を降ろされる。マネージャーは言う、「もう、どこも君を雇わないよ」と・・・。
 マイケルは、ならば!と、女装をして、昼メロの人気番組『SOUTHWEST GENERAL』の総務課長役のオーデションを受ける。
 結果は、見事採用!
 ここから、性格俳優ドロシー・マイケルズ(マイケルの女装した姿)の大活躍が。
 女性全員をハニーと呼ぶ監督にたてつき、ドラマのちぐはぐな脚本をアドリブで変え、キス魔の院長役のオジサンにはバインダーで頭をしわき倒す。
 ドラマはドロシーのおかげで全米で大反響。ドロシーへのファンレターは週に2000通!

 順調に行っているかに見えたマイケルの一人二役。
 しかし、彼がドロシーとして共演するジュリー(ジェシカ・ラング)を好きになってしまったことから、話がややこしくなっていき・・・。

基本はコメディです。でも、ホフマン演じるドロシー・マイケルズの言葉には、当時の男尊女卑の風潮への痛烈なツッコミが含まれていて、観ていてスカッとする映画です。

こんな場面があります。
マイケルは朝四時半に起きて、シャワー・メイク・着替えに励んで、「ドロシー」になるのです。
ジェリーは、ドロシーにアパートで一緒に台本の読み合わせをしようと誘うのですが、ここは、その後でくつろいでいる二人の会話。

ジェリー:It's all so complicated, isn't it?
ドロシー:What?
ジェリー:All of it. Don't you find being a woman in the '80s complicated?
ドロシー:Extremely.
(ジェリー:大変だと思わない?
 ドロシー:何が?
 ジェリー:あらゆることが、よ。 80年代に、女として生きていくって大変なことだと思わない?
 ドロシー:ええ、とっても。

ジェリーは女性として生きていくことの職場などでの大変さを言っていたと思うのですが、ドロシーの女としての化粧などの大変さを踏まえてこの場面を観ると、なかなか笑えます。
しかし、特筆すべきはダスティンの女装っぷり。
一見して、まったく贋物にみえないのです。どう見ても、女性。
フェイスアップから始めたという、そのメイクは素晴らしいの一言に尽きます。

私の手元にあるのは、USA版のDVDですが、画面がワイドスクリーンとテレビサイズの二種。
言語は英語と、なぜか仏語。字幕は、英語・仏語・スペイン語・ポルトガル語・中国語・韓国語ときて、なぜかタイ語の計七種類を収録しています。
日本語もつけてほしいところですね☆
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