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仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

導きの書『天空の舟』

2022-03-09 04:45:33 | 中国史
伊尹の導き
 私が yiyin になった経緯についてお話ししたいと思います。作家の宮城谷昌光は傑出した三國志以前の中国の古代史の小説化で有名な方です。
 実は、私は歴史は好きでしたが、私の四代前の先祖のことで、日本史とくに近代史についは自分の中でご法度にしていたのですが、極めて話を纏めると、宮城谷昌光の「天空の舟」二冊本を読んで、雷に撃たれるような衝撃を受けたのです。中国初代王朝の夏を滅ぼし、殷(商)を建てた天乙を補佐し、四代にわたって政治を執り続けた宰相です。その無欲さ、軽やかさ、鮮やかさ。私にしてみれば、生身の人間でできる訳がない見事な人生に感服いたしました。どういうことでしょう。彼の残した言葉の集大成があります。中国文学では最古といわれる「書経」は彼の言葉を残しています。「習いは性となる」、「永図を思え」。すべて書き出したいのですが、要するに彼の思想は、飽くなき humanism です。なあんだ、当たり前、だと思わないでください。当時、そんなことを考える人は皆無だったのです。鬼神のなせる業が全てだった時代に、革命を起こしたのです。自分の運命は自分だけで開くものだ、と初めて言った人です。夏を倒す革命は、自ずと彼の思想からでる当然の帰結だったのです。もう少し、簡単に、言います。中国の文明は彼からはじまったのです。
 私の浅はかな思い込みも微塵に砕け去りました。それから、解禁。あれよあれよと地元の古代史を過去に遡ってまいりますと、ここ、ひたちなか市が、日本ではもう一箇所を除けば、世界最古(約15000年前)の定着文明の土地だということでした。
 お陰で、今、私の名前は、彼に習いたい一心で yiyin と名乗らせて頂いております。


チャーチルの生き方

2022-03-09 04:43:26 | 大切なもの
チャーチルの生き方
 大いなる挫折、誰にでもあります。ウィンストン·チャーチルにだってありました。彼が新しい世界を見いだしていなければ今日があったという保証がないと言っても過言ではありません。ヒットラーの統一社会主義、利益追求の資本主義経済、スターリンの独裁共産主義ではない、第四の選択。これこそが彼の結論でした。
 自然に触れて、それに没頭する時間が、彼本来の潜在能力を表面に浮き上がらせのです。今では、当たり前の思想、世界が生き残れる思想。彼は当時新鋭の経済学者ピーター·ドラッカーの「経済人の終わり」(1939)をたまたま手にしました。この偶然が、端的にいえば、今日を作り出したのです。
 彼はまた、あのSFの巨匠、H·G·ウエルズの友人でもありました。
 ピーター·ドラッカーの特徴は、極めて端的にいえば、日本の文化からくる経営理論です。そしてチャーチルが自然に触れた、と言えば産業革命で荒廃しきった国土を素晴らしい緑地に変えたナショナルトラスト運動を忘れてはならないでしょう。しかも誰も言っていませんが、それにも日本文化の発見が寄与してたかも知れないのです。