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oceanside

仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

コキアの丘

2022-07-25 04:32:18 | ミーターの大冒険
土曜といえば小粒の雨が降りしきる
ようし 山頂までわけはない

まだ小粒のコキアが育ってる
どう見ても雨を楽しんでる

こんな時世にも
隣びとのカップルが
通りすがりに言葉を聴かなければ
わからない

そんなにしてまで
彼方から
逢いたかったのか
このうす緑色の景色 
大きなボルボックスのような

若さを味わい
お互いの気持ちを確かめ合うようにして
相合い傘で手を重ねて歩くのも乙なものじゃないですか

丸い世界が無数に
ずっとずっと二人の道のりを見守るように

https://youtu.be/I64R1lsPsHs

yatcha john s. 「 the round worlds in the rain 」


ファウンデーションの夢 第五部  Tee Tree  第4話  私の彼は宇宙飛行士だった

2022-07-22 03:26:34 | ミーターの大冒険
ファウンデーションの夢
第五部 
Tee Tree
第4話 

私の彼は宇宙飛行士だった



物語の大枠

第一部 ダニールの地球探索
第二部 ガイア
第三部 ウォンダとガールの地球探索
第四部 嵐の気配
第五部 Tee Tree
第六部 ベイタ・ダレル
第七部 アルカディア・ダレル
第八部 アルカディアの遺言

第四部「Tee Tree 」の大枠

26 第1話 Tee Tree
27 第2話 本当の商人は錬金術師
28 第3話 もう一人のドース
29 第4話 私の彼は宇宙飛行士だった
30 第5話 Hukushima
31 第6話 香りの谷のアルカディア
32 第7話 三人のジータ
33 第8話 第2ファウンデーション

あらすじ

 ダニール・オリヴォーの地球探索は、もうひとつの銀河復興の秘策を探るこころみでもあった。
 それとハリ・セルダンの「心理歴史学」の完成とそれへの新たな工夫を見いだすべく、シンナックスにいた若き証古学者、ガール・ドーニックをハリ・セルダンの後継者として仕立てる目的もあった。

 ガールがトランターに到着したやさき、セルダンの裁判に彼自身も巻き込まれ、彼は窮地に陥るのであったが、それはセルダンとダニールが巧妙に仕組んだ大計画のはじまりであったことを知る。

 ガールは、ターミナスへの51番目の執行部員の役を仰せつかったが、実質ナンバーワンの大役であった。

 ガールがターミナス渡航の準備をしている時、またしてもセルダンからの新任務が課せられた。

 ガールは、催眠術に懸けられていたのだろう、気がつけば見知らぬ航宙船のなかにいる自分に気がついた。見上げれば、容姿端麗な女性が立っていた。
 そして親しげにガールに話しかけてくる。
 
 無事に任務が完了した。放射能防御シールドのカーテンに護られ、二人は荒涼とした地球の大地を踏みしめた。ガールは朧気ながらに地球の光景を眺め、また遊んで走り回るウォンダを目を円くして眺めていただけであった。もう一つの使命など忘れていたように。

 再生の命というものなのであろうか!
 ウォンダが汲んだ水は三つに分けられ、それぞれ透明、紫、黄色のシリンダー・ペンダントに入れられ、そのうち紫のシリンダーはターミナスに避難した彼女の妹ベリスに渡してくれるようにウォンダがガールに頼んだ。

 それから100年が過ぎ、銀河帝国はハリ・セルダンの予測通り、随処に綻びが生じ、衰退の兆候が現れ始める。ファウンデーションは、最初、ファウンデーションの名が示すように名目上、トランターによる銀河帝国の辞書編纂図書館設立財団として、ひっそりとその役目を果たしていたが、ターミナスが所属するアナクレオン星区の独立運動が勃発するやいなや、ターミナスは一気にアナクレオン星区を制圧下においてしまう。
 その立役者がサルヴァー・ハーディンであった。
 
 そのサルヴァー・ハーディンの活躍の後、ファウンデーションの勢力は強固になり、トランター帝国と正面からぶつかることとなる。圧倒的な勝利の後、ファウンデーションが全銀河の主役の地位を得る。

 グレディアは、ハーディンの家からドーニック家に養子として移る。

 彼女の卓越した能力はラヴェンダー農園にティーツリーを植えたことから、衰亡に移行する銀河の次の担い手になった。そのグレディアの娘アルカディア(後のミーターの主人アルカディアとは別人)に敬意を払い、親交の絆を絶やさなかった貿易商人がいた。彼の名は、ポエニッツ。後にミーターの地球復興の大事業に連なる基礎になる活躍をすることとなる。
 
 その後、アルカディアとその娘アルシアは、ターミナスな人口の過剰問題を慮って、スミルナに移住する。そこで世話になったのが、馬の首暗黒星団付近のネフェロス星の最高貴族の血脈をもつバイロン・ファレルであって、当時、サマーセックの独裁政権に大して反対派の運動員をしていた。

29
バイロン・ファレル 初めまして、ようこそ我が家へ。僕がここの主(あるじ)バイロン・ファレルです。片付いておりませんが、今日からご自分のお宅としてお使いください。

アルカディア なんとお礼をいったら!

アリシア なにを偉そうに! あんたは誰よ。   こんな汚いボロ家なんかに誰が住めるって言うのよ。

アルカディア 静かにして、アルシア。あなたも、そうとうおバカさんね。この人は私たちの命の恩人だっていうのに。
 
アリシア 命の恩人?!?

アルカディア そうよ。海(宇宙)賊船に襲われそうになったとき、近づいてきた三つ星と宇宙船のマークのファウンデーション宇宙軍の船。コックピットで敬礼していたパイロット、見えなかった?
 この方よ。その時、ピーンときたのよ。全部ポエニッツさんの手筈通りだと。

バイロン おっしゃる通りです。僕はあなたたちが来られるのを、ずっとお待ちしておりました。
 アルカディアさんがおっしゃた通りです。
 僕はポエニッツさんの以前からのファンなんです。
 これは完璧にポエニッツさんの仕組んだ筋書き通りなんです。
 ターミナスの船はポエニッツさんからの譲り受けで、擬装するのに一週間で仕上げたんです。  
 ポエニッツさんは別な船で別の星系に今頃は飛んでます。
 今、スミルナの宇宙自衛軍を辞めて来たばかりです。僕はポエニッツさんから沢山のことを学びました。
 僕の先祖は元はと言えば、帝国の貴族の出身なんです。なんか、馬の首星団の暗黒星雲の近くのネフェロス星の最高貴族だったという言い伝えがあります。

 ファウンデーションが来るまではこのスミルナはセフ・サーマックの独裁政権でした。私の父は大牧場をやっていたのですが、没収されて、石炭鉱山に連れて行かれて、失意のうちに死にました。
 僕の使命は、サーマックの残党を撲滅することなんです。
 僕は、明日から町に住みます。必要な時はいつでも呼んでください。すぐ駆けつけますから。それでは失礼します。
 
アルシア なんて生意気なやつ。お母さん、あんな男。信用していいの?

アルカディア そんなことないと思うわ!彼ってハンサムだけじゃないみたい。しっかりしてるわ!惚れぼれするくらいよ。あなたのお婿さんにピッタリね!

アルシア お母さん。なに冗談言ってるの!

yatcha john s.


ファウンデーションの夢 第四部 嵐の気配 第1話 涙の黒い太陽

2022-07-10 16:53:43 | ミーターの大冒険
ファウンデーションの夢 
第四部
嵐の気配
第1話

涙の黒い太陽

前史

銀河暦 12028年 
 ダニール・オリヴォー、宰相を辞任。ハリ・  セルダン、宰相になる。
銀河暦 12038年 
 ハリ・セルダン、宰相を辞任。
銀河暦 12040年 
 ウオンダ・セルダン生まれる。
銀河暦 12048年 
 ドース・ヴェナビリ、死去。ベリス・セルダン生まれる。
 ハリ・セルダンの盟友ユーゴ・アマリル没。
銀河暦 12067年 
 ハリ・セルダンに対する裁判の結果、公安委  員会は百科辞典財団をターミナスに放逐。



物語の大枠

第一部 ダニールの地球探索
第二部 ガイア
第三部 ウォンダとガールの地球探索
第四部 嵐の気配
第五部 Tee Tree
第六部 ベイタ・ダレル
第七部 アルカディア・ダレル
第八部 アルカディアの遺言

第四部の大枠

21 第1話 涙の黒い太陽
22 第2話 帝国辞書編纂図書館
23 第3話 ドースと孤児レイチ
24 第4話 時間霊廟
25 第5話 嵐の気配




あらすじ

 ガールは、久しぶりのヒューミンとの再会に歓喜するやいなや、突如として眠気を催して、睡眠に陥ってしまう。

 ガールは、催眠術に懸けられていたのだろう、気がつけば見知らぬ航宙船のなかにいる自分に気がついた。見上げれば、容姿端麗な女性が立っていた。
 そして親しげにガールに話しかけてくる。
 
 無事に任務が完了した。放射能防御シールドのカーテンに護られ、二人は荒涼とした地球の大地を踏みしめた。ガールは朧気ながらに地球の光景を眺め、また遊んで走り回るウォンダを目を円くして眺めていただけであった。もう一つの使命など忘れていたように。

 ただウォンダが地面の割れ目から湧きだしている水に狂喜して、なにやら汲んでいるのは覚えていた。しかもその泉の回りにはクローバーが密集していたことも。

 再生の命というものなのであろうか!
 ウォンダが汲んだ水は三つに分けられ、それぞれ透明、紫、黄色のシリンダー・ペンダントに入れられ、そのうち紫のシリンダーはターミナスに避難した彼女の妹ベリスに渡してくれるようにウォンダがガールに頼んだ。

 ターミナスのパークサイドで彼女を見失った。地球の大地から脇だした泉に狂喜していたウォンダの姿にオーバーラップし、「星界の涯」の意味を沈思するガールであった。

 方や、ウォンダの妹のベリスは、その場所を訪れていた経緯をその日のうちに母マネルラに手紙をしたためていた。
 
 なぜか祖母ドースが夢に現れて、不思議な一連の作法で新たに新設された公園のある場所を訪れるように指示されていた。

 これは不思議な事件で、後に、ジョン・ナックの『歴史思想書』たる書籍はその図書館には存在せず、ベリスが訪れた涙の黒い太陽の像は次の日には消えていた。誰一人ターミナス人は、知らなかったということになる。

 これが、後の後のベイタ・マロウによって発見されるまでは。



21

 「もう十分、読者は理解できたであろう結論を再確認してもらおう。要するに科学の進歩は人類の想像力の範囲内を一歩でも出てしまえば、危険極まりなく、自らに破滅をもたらすのである。ニフが選民と呼ばれることをある民族は、嫉妬し、原子力のなんたるかを既に獲得していた理論を盗み、その事実を闇に葬ろうとした。それが二度の原子爆弾投下という、戦争を終結させるという美名のもとに極めて少数の意見である時暴走した。
 ニフとは現地語で『二不』であり、皮肉にも人類の歴史上、どこの場所にもあり得なかった一回のみ原爆投下されたという意味であり、その痛みを知っている唯一の民という意味なのである。その悪魔は、嫉妬という人間の醜い奇形を生むのである。諸君、そのことを最後の警句としてこの書を閉じることとする。」『ジョン・ナックの歴史思想書(22世紀の思想家)の結論部』

 お母様マネルラへ。サリプでの暮しはいかがですか?
 こちらは一人でも大丈夫です。

 実は大変なことがありましたのでお手紙書きました。
 でも全然心配はいりません。

 昨夜、お祖母さんドースが夢に現れて、「図書館でジョン・ナックの本を読んでから例の公園へ行くように、家に咲いているジンジャーの花を髪にさしてね。」と言われました。

 その通りに言われた場所には、昨日までなかった丸い黒い顔の像が土に埋まっていたのです。 私が手をかざすと黒い部分が黄金に輝いて初めて見る文字が浮かび上がりました。
 そうしたらなぜだかその文章の意味が分かったのです。その分は次のようです。

 『我らはニフ人、シンナックスを経由してここ銀河のはずれまでやってきた。
 ここに「涙の黒い太陽」の像を埋める。
 放射能の悲惨さを忘れないためだ。
 我らが〇〇のニフから宇宙に飛び出したのはいうまでもない。
 空が放射能で黒く覆い光を遮り四十日の間、太陽を見ることがなかったからだ。
 その教訓のため、ここにこの像を埋める。ここに記念として別紫蘇(ラベンダー)の種を撒いていく。
 宇宙が蘇る、その礎を開く時が来る。
 そして一人のシンナックスの青年がその意味を理解するであろう。』

 その青年とは誰でしょう。萌葱色の霧雨が降っていました。大地が霞んでいました。
 公園は泉のせせらぎと小鳥が囀ずる声だけでした。
 空には虹がかかっていました。
 今日の不思議な出来事に物思いを寄せていました。
 お姉さんウォンダは今頃どうしているんでしょう。
 その時、誰かが私を見ているような気配を感じたのですが! 
            
ベリスより。


yatcha john s. 「涙の黒い太陽」






草・然・丈

2022-07-10 08:50:09 | ミーターの大冒険
Chloe Chua
天才女子ヴァイオリスト
今に生きる我らの誇り

Vivaldi も雲の上から涙を溢すでしょう
我らが協同して
「人類」という福祉を高らかに合掌するのは
大いに許容できます

戦後
荒れ野原に響き渡る明日への飛翔の光
単なる音の調べと言うのには
西郷さんの石段の下の
傷痍軍人のアコーディオンを思い出す

しいて敢えて言うならば
憚りでも百円は痛かった

旨は要するに「旨」
四季とは
はじめもおわりも批評精神の対話に如かず
自問自答終わることなし

草・然・丈は
仏(ほとけ)とは、人に成りたることに如かず
問い続けること
それ
次を迎える人の意気地

令下
心を鬼にして
ガレージのシャッターを抉じ開ける
その形相(ぎょうそう)は大いに許容されて
憚れず

yactha john s. 「 草・然・丈 」

https://youtu.be/dacAUD8YhtA










ファウンデーションの夢 第三部 ウォンダ とガールの地球探訪 第10話 星界の涯

2022-07-09 15:29:43 | ミーターの大冒険
ファウンデーションの夢 
第三部
ウォンダとガールの地球探索
第10話

星界の涯

前史

銀河暦 12028年 
 ダニール・オリヴォー、宰相を辞任。ハリ・  セルダン、宰相になる。
銀河暦 12038年 
 ハリ・セルダン、宰相を辞任。
銀河暦 12040年 
 ウオンダ・セルダン生まれる。
銀河暦 12048年 
 ドース・ヴェナビリ、死去。ベリス・セルダン生まれる。
 ハリ・セルダンの盟友ユーゴ・アマリル没。
銀河暦 12067年 
 ハリ・セルダンに対する裁判の結果、公安委  員会は百科辞典財団をターミナスに放逐。ガール・ドーニックファウンデーションの51番目の委員になり、第1ファウンデーション全般を仕切る。ボー・アルーリン、ガールを補佐し、第2ファウンデーションとの繋がりを助ける。

前話までの大枠

第一部 ダニールの地球探索
1 第1話 探索のはじまり
2 第2話 Synnax
3 第3話 精神感応力者
4 第4話 What a genius!
5 第5話 Gaia

第二部 ガイア
6 第1話 来たかった、来たくはなかった
7 第2話 Peter Ferdinand Drucker
8 第3話 Albert Einstein
9 第4話 yamabuki
10 第5話 時間も感応できる!

第三部 ウォンダとガールの地球探索

11 第1話 狂乱
12 第2話 聴かずんばこれを去らん
13 第3話 もう一つの任務
14 第4話 Y市の謎、おそらく蝶番の謎
15 第5話 ウォンダ・セルダン
16 第6話 What on earth !
17 第7話 地球は一つの生命体
18 第8話 クローバー
19 第9話 パークサイド

あらすじ

 ガールは、久しぶりのヒューミンとの再会に歓喜するやいなや、突如として眠気を催して、睡眠に陥ってしまう。

 ガールは、催眠術に懸けられていたのだろう、気がつけば見知らぬ航宙船のなかにいる自分に気がついた。見上げれば、容姿端麗な女性が立っていた。
 そして親しげにガールに話しかけてくる。
 
 無事に任務が完了した。放射能防御シールドのカーテンに護られ、二人は荒涼とした地球の大地を踏みしめた。ガールは朧気ながらに地球の光景を眺め、また遊んで走り回るウォンダを目を円くして眺めていただけであった。もう一つの使命など忘れていたように。

 ただウォンダが地面の割れ目から湧きだしている水に狂喜して、なにやら汲んでいるのは覚えていた。しかもその泉の回りにはクローバーが密集していたことも。

 再生の命というものなのであろうか!
 ウォンダが汲んだ水は三つに分けられ、それぞれ透明、紫、黄色のシリンダー・ペンダントに入れられ、そのうち紫のシリンダーはターミナスに避難した彼女の妹ベリスに渡してくれるようにウォンダがガールに頼んだ。

 ターミナスのパークサイドで彼女を見失った。地球の大地から脇だした泉に狂喜していたウォンダの姿にオーバーラップし、「星界の涯」の意味を沈思するガールであった。

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「確かにあのとき、あの小さい島全体輝いて、ウォンダがその光に包まれるのを見た。目撃した。そのとき以来、それまでになかった感覚、もしかしてずっと以前にはあったような感覚に気がついた。戻ったというのが正しいのかも。ヒューミンさんと再会したあと、スペースワゴンで目覚める間、怪力の女性に担がれていた。そして今、あの少女を見た瞬間、ウォンダが包まれたとき以上の強い光を見た。きっと、ウォンダが言っていた彼女の妹に違いない。少しずつわかって来たぞ。きっと、ウォンダとステッティンはハリの面倒を看るためだけにトランターに残ったのではないのだな!ハリとヒューミンのなにかの計らいなのだろう。そうだ。ウォンダがつい口から漏らした言葉を思い出した。『星界の涯』だ。ターミナスではないということなのか。それはなんのためなのか?これ以上は、もう問うてはならないかもしれないというのか。
 そんなことより、もう一度あの少女、ベリス・セルダンに会いたい。そして、ウォンダから託された三色に輝くシリンダー、ウォンダが名付けた『ベニ・サラの水』を渡すことだ。」(『ガール・ドーニックのターミナス到着当時の日記』からドース・ドーニックによる)

yatcha john s. 「星界の涯」