琵琶湖を自転車で一周する「ビワイチ」について、滋賀県が県外在住者にウェブ上でアンケートをしたところ、約9割が「知らない」と答えた。
滋賀県はソフト、ハード両面で環境整備を進めて体験者数も増えつつあるが、滋賀県外住民への浸透にはまだまだ課題があると分かった。滋賀県の担当者は「県外や海外も含め、認知度を高める取り組みを更に進めて行きたい」と話している。
ビワイチルートをサイクリングしたことがあるかとの問いに、「知らなかったし体験もしたことがない」と答えたのが88・8%と大多数を占めた。「知っているが体験はしたことがない」が7・3%、「知っており体験もした」は2・4%。「知らなかったが体験はした」は1・5%だった。
滋賀県内でサイクリングをしたいかとの問いには、「したくない」が50・5%とさみしい結果に。続いて「わからない」が26・9%となり、「したい」は22・6%にとどまった。
したくない理由は、「元々興味がない、楽しいと思わない」が55・0%で一番多かった。滋賀県内でサイクリングする場合、どのルートで体験したいか、との問いには「体験したくない」が61・0%。ビワイチを体験する場合、県内で宿泊したいか、との問いにも「今後、体験する予定はない」が55・6%となった。まずはサイクリング自体の魅力発信が要りそうだ。
「サイクリングをしたい」と回答した人に期待することを尋ねると、「自然・風景・景観」が84・5%、「観光地」が64・6%、「食べ物」が54・4%などとなった。滋賀県内のサイクリングを盛り上げるには、「SNSなどで楽しんでいる様子を発信する」「観光スポットをもっとPRする」「サイクリングする人が地元に迷惑をかけないようにマナーを守る」などの意見が寄せられた。
滋賀県は、ルート上の自転車通行帯の拡幅や、サイクリストにやさしい宿の認定制度の導入など環境を整えてきた。ナビゲーション機能や観光情報を入手できるアプリ「ビワイチサイクリングナビ」の提供や、11月3日のビワイチの日に合わせたイベントなども実施している。昨年の体験者数は推計で約12万8千人となった。滋賀県の担当者は「これまでの取り組みも積極的に発信していく」と力を込めた。
調査は6月11~13日、18歳以上の人を対象に実施し、千人から回答を得た。調査は年度ごとにテーマやターゲットを変えて実施しており、詳しい結果は滋賀県ホームページなどで公開している。
<記事・写真: 中日新聞より>