看護師や保健師ら看護職の定着を図ろうと、滋賀県は県内の看護系3大学と連携し、来年度の入学者から「看護地域枠制度」を始める。
対象者には総額240万円の奨学金を貸与し、卒業後に滋賀県内で看護職として6年間働けば、返還を免除する。
対象は滋賀医科大医学部、滋賀県立大人間看護学部、聖泉大看護学部のいずれも看護学科。各大学は本年度実施の入試から特別枠を設け、制度の対象者各10人以内を選抜する。入試の方法などは各大学が決める。学生の出身地は問わない。
対象者には、各大学が在学中からキャリア形成を支援する。滋賀県は年60万円、4年間で計240万円を貸与する。卒業後1年半以内に免許を取得し、県内の医療機関などで6年間働くと、返還を免除する。
滋賀県の推計によると、滋賀県内の看護職は2025年時点で、最大約2100人の不足が見込まれる。高齢化で地域医療の重要性が高まり、担い手を育てようと、滋賀県と3大学が連携した。
三日月大造知事は5月1日の定例記者会見で「新型コロナウイルス禍や医師の働き方改革で、看護職の重要性が増している。進路選択の一つとして前向きに検討してほしい」と話した。制度の問い合わせ: 滋賀県医療政策課=077(528)3613。
入試については各大学へ。
<中日新聞より>