”スローライフ滋賀” 

持続可能な地域コミュニティー/自治会の運営改善支援(東近江市)

 住民の高齢化や価値観の多様化で、担い手不足に悩む自治会が全国で増えている。
このような中、東近江市は2021年7月以降、要望のあった「自治会の事業整理・見直しの支援」に乗り出す。

 自治会は加入が自由な任意団体だが、住民が集い、話し合い、協力しあう、地域を基盤とした人と人のつながりは、今も昔もよりよい地域づくりの大きな柱となっている。

 東近江市での検討は、市民協働推進委員会(委員長・深尾昌峰龍谷大学政策学部教授、委員=学識経験者や市民団体、公募などの15人)が中心となって、2018年度から始まった。
「住民自治の問題なので行政は手出しをしにくい部分はあるが、ただ地域は困っている。課題の解決に向けて情報を提供し、具体的なサポートをしたい」(深尾委員長)というのが発端だ。
同委員会は、支援メニューの策定に向けて、課題の異なる自治会に聞き取りを行ったり、全自治会対象のアンケートを昨年10―11月に実施して課題を洗い出した。
 全自治会対象のアンケートは、東近江市内403団体のうち323団体から回答があった。
担当の東近江市まちづくり協働課によると、「コロナ後の活動再開をにらんで、担い手不足などの諸問題を解決したいが、具体的な方策がわからないといった回答が目立った」という。
 
 これらを反映して作成した(仮称)事業整理・見直しパッケージ案は、自治会内にプロジェクトチームを設け、以下を行う。
 ▽運営のあり方の協議
 ▽伝統行事・因習の見直し
 ▽地域農業の存続の協議
 ▽5―20年後の将来像をデータに基づいて客観視してイメージを具体化
 ▽少子高齢化などによる地域課題の把握

 併せて住民アンケートを実施することで、自治会事業の満足度と重要度を確認したり、住民ニーズや不安を把握する。
この結果、目標となる自治会像を明確にでき、スムーズな事業・業務の仕分けを行える。

 東近江市はヒント集も配布することにしており、見直しの具体例として、事務員配置や元自治会長らによる現役自治会長支援や、段階的・お試し役員制度の導入、スマホアプリ活用による業務効率化、ホームページやSNSを活用した情報発信などを紹介する。委員長の深尾龍谷大学教授は今夏からの支援に向けて、「今回は最初の一歩であり、さらにブラッシュアップに努めたい」と話している。

<滋賀報知新聞より>
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「東近江ライフ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事