美術作家を受け入れる工房が5棟ある東近江市平柳町の施設「ことうヘムスロイド村」に、新たに銅版画家の「松井亜希子」さんが入居し、工房を構えた。
↑写真:中日新聞より
京都市出身の松井さんは京都市立芸術大と同大大学院で版画を専攻し、卒業後は大津市に工房を構えて活動してきた。今は近江八幡市から工房に通って制作に取り組むほか、京都市立大や嵯峨美術大で銅版画の非常勤講師をしている。
過去には銅版画の重厚な線を生かしたモノクロ作品を制作していたが、最近は銀色のインクで銅版画を描いた上に水彩絵の具で色付けして制作。自然を抽象的に描き、自然の中に自分が溶け込むような感覚を表現している。
新たな工房で制作した新作は10~11月、彦根、近江八幡の両市で開いた個展で公開した。
広い場所を求めて移転してきた今の工房は「静かで制作に集中でき、周りに自然もたくさんあって素晴らしい」という。10~11月の個展では、訪問した友人から作品について「すごく伸び伸びしている」と評された。2024年も、滋賀県内で個展を開催することを目指している。
来春には工房で銅版画教室も始める予定。「大学でも銅版画を教えているが、関わるのは学生だけ。広い世代の人と関わり、ここをもう少し開かれた場所にしたい」と話した。
ことうヘムスロイド村
来春には工房で銅版画教室も始める予定。「大学でも銅版画を教えているが、関わるのは学生だけ。広い世代の人と関わり、ここをもう少し開かれた場所にしたい」と話した。
ことうヘムスロイド村
東近江市平柳町568
https://www.koto-hems.com/
https://www.koto-hems.com/
滋賀県東近江市誕生前の旧湖東町の姉妹都市、スウェーデン・レトビック市で手工芸が盛んなことから、スウェーデン語で「手工芸」という意味の「ヘムスロイド」と名付けられた。
大自然に囲まれたこのヘムスロイド村には5棟の工房があり、それぞれ創作活動が行われています。村内は自由にできる。
毎年5月には「ヘムスロイドの杜まつり」が開催され、滋賀県内外から多くの作家が参加し、陶器やガラス工芸作品などの販売が行われる。
<中日新聞より>