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法 水 道~The Road to NORIMIZU

映画・演劇についての戯言。ブログ引っ越しの際、一部文字化けや画像の不具合が出ております旨、ご了解ください。

muro式『2 3 5 7 11 13 17...』

2014-11-27 23:22:00 | 演劇道
muro式.8『2 3 5 7 11 13 17...』



【名古屋公演】
2014年11月27日(木)
青少年文化センター アートピアホール
全席指定:4,800円  当日:5,200円

演出:ムロツヨシ
脚本:ムロツヨシ、永野宗典、本多力(「2 3 5 7 11 13 17...」)、ふじきみつ彦(「11月29日、17時19分~17時47分」)、上田誠(「ウィンタータイムマシンズ・ハイ」)
映像:大見康裕  音楽:森優太
舞台美術:黒川通利(トランスフォーマー)  舞台監督:森下紀彦
演出助手:山田真実  演出部:鳥飼麻由佳、山崎牧、岡坂みづき
音響:田上篤志(atSound)、井川佳代  照明:伊藤孝(ART CORE)
スタイリスト:森川雅代(factory1994)  衣裳:中島エリカ
大道具:橋本加奈子、大川裕

出演:
永野宗典[ヨーロッパ企画](小比類巻マモルB/画家・平井/後輩)
本多力(小比類巻マモルC/画家の弟/未来人)
ムロツヨシ(小比類巻マモルA/痴漢の冤罪被害者/先輩)

「2 3 5 7 11 13 17...」神様に集められた3人の小比類巻マモル。誰か1人が選ばれることになり、3人は11歳、13歳、17歳、19歳とそれぞれ人生の分岐点を確認していく。
「11月29日、17時19分~17時47分」電車で痴漢の疑いをかけられたところを助けられた男が、恩人である画家・平井の個展を訪れる。あまりにも率直な感想を口にする男に、平井と腹違いの弟はショックを受ける。
「ウィンタータイムマシンズ・ハイ」コンビニで肉まんを買った帰り、タイムマシンらしきロッカーを見つけた先輩と後輩。2人が2分過去か2分未来に行けるタイムマシンを有効活用する手立てを考えていると、未来人がやってきてクレームをつける。


ムロツヨシさんが作・演出を手がけるmuro式、初の名古屋公演。

表題作を含む3篇のオムニバス。
表題作の数字はもちろん素数なのだが、3人の人物がそれぞれ素数の年齢に起きた出来事を振り返っていくという構成。11歳ぐらいまでは同じような人生を歩んでいたのが、徐々に分かれていく。アドリブシーンでは本多くんが「小比類巻」や「マモル」という名前にちなんだ技を披露。

個人的には2本目の「11月29日~」がよかった。後で聞けば、この作品のみ台本通りに上演したとのこと(つまり他の2作はアドリブ満載)。確かに一番かっちりしていたかも。
痴漢の冤罪を晴らしてくれた恩人の個展に来たにも拘わらず、どこがいいのか分らない、恩人の個展だからというのでハードルを上げすぎた自分が悪かった、ギャラリーはいいのに絵が台無しにしているなどと正直に感想を述べてしまうキャラクターがムロさんに合っていた。「抽象画だからね」という弟のフォローもいい。

3本目の「ウィンタータイムマシンズ・ハイ」はヨーロッパ企画の『サマータイムマシン・ブルース』が元ネタ。これの映画化でムロさんと永野くん&本多くんが出逢ったのが10年前ということになる。
これから東京公演を観られる方はその映画と、2本目で言及される『それでもボクはやってない』を観ておくといいかも。加瀬亮という名前が出てきても、誰それ?感が半端なかったので。
当然、舞台なので映像的処理が出来ず、役者はあっちへ行ったりこっちへ行ったりと大忙し。未来人がいるという体のロッカーをムロさんが開けようとして、未来人役の本多くんに「正気ですか?」と言われるなど。
3本目の後、再び小比類巻マモルが登場して、最後の決断を待つという趣向。

終演後のカーテンコールは長々と20分ぐらい。
その時の話によれば、今回初の名古屋公演だったが、他の地域が9割方売れているのに名古屋は6割ぐらいしか売れていなかった。ところが、ムロさんが『A-Studio』に出た途端、一気に売れたのだとか。私なんぞはその煽りをくらって、チケットに余裕があるから直前に買えばいいやと高をくくっていたら、2階席しかない状態。仕方なく当日券にしたら無事に1階席だったからよかったけど…。


オフィス3○○『天使猫°{澤賢治の生き方=x

2014-11-24 23:19:00 | 演劇道
オフィス3○○
『天使猫°{澤賢治の生き方=x




【愛知公演】
2014年11月24日(月・祝)
長久手市文化の家 風のホール
全席指定:4,000円

作・演出:渡辺えり
音楽監督・作曲:近藤達郎
美術:池田ともゆき  照明:立川直也・横幕絵美(満平舎)  音響:藤田赤目
衣裳:田中洋介  ヘアメイク:松下よしこ(アトリエレオパード)
振付:村本すみれ  歌唱指導:深沢敦  演出助手:太田衣緒  舞台監督:野口毅
出演:
大沢健(猫/縞島/生徒B/保阪嘉内/きつね/紳士)
土屋良太(宮澤賢治)
大和田美帆(トシ/ひばりの母/山猫/ヤス)
宇梶剛士(清六/岩手山)
谷川昭一朗(父・信夫/校長/うさぎの父/生徒A/別当/政次郎)
渡辺えり(母・絹江/うさぎ・ホモイ/イチ)
ふくろうたち(猫):
有賀太朗(稲妻小僧/桐)
岩崎浩太郎(斎藤)
佐藤友紀(川村)
深海里沙子(菊池)
アキラ(小原)
中田康介(伊藤)
十倉彩子(森本)
熊埜御堂彩(杉山)
川口龍(清六少年)
藤本沙紀(シゲ/ひばりの子)
櫻井美代子(マツ)
洞口菜穂(タケ)
大塚加奈子(ウメ/マミミ)
橘田美穂、藤枝久純、山田允

東北の瓦礫の中。少女トシが黒い背表紙の童話の本を開くと、そこから小さな星が生まれます。星はホタルのようにどこかに飛んでゆき、いくつかは空の星になり、幾つかは海のヒトデとなりました。兄のケンジがトシを探しにやってくると、『猫』というあだ名の真っ白なフクロウが現れます。羽の生えたこの猫の名は『天使猫』。兄妹が本当は行きたいのに行けない場所にもぐり込んでは様々な物語を語ってくれるのです。ケンジは岩手山を探しに自分の持ってきたトランクの中へと消えました。一方時は変わり昭和30年頃。ケンジの弟・清六が『猫』そっくりの紳士鍋島と、今は亡きケンジに思いを馳せていると、鍋島が持ってきたトランクから、若き日のケンジと農学校の生徒たちが現れ、「種山ヶ原の夜」の稽古をし始めるのでした。『天使猫』に誘われ、ケンジの描いた物語と現実を行き来しながら、清六はケンジの辿ってきた道を思い出していくのでした。【山口情報件pセンターより】

渡辺えりさんが東日本大震災に初めて書き下ろした作品の再演。

渡辺えりさんの作品を生で観るのは初めてだったが、それもそのはず、愛知県で公演を行うのは実に30年ぶりなんだとか。
チラシからも判る通り、非常にファンタジー色の強い作品。宮澤賢治作品からの引用も多く、それらの作品に詳しければもっと楽しめたんだろうな。


M&O playsプロデュース『水の戯れ』

2014-11-24 22:56:00 | 演劇道
M&O playsプロデュース『水の戯れ』



【名古屋公演】
2014年11月24日(月)
名鉄ホール
全席指定:7,500円

作・演出:岩松了
照明:沢田祐二  美術:二村周作  音響:高塩顕  舞台監督:田中直明
衣裳:兼子潤子  ヘアメイク:千葉友子  衣裳助手:窪田由紀
制作:近藤南美  宣伝美術:坂本志保  制作&プロデューサー:大矢亜由美
出演:
光石研(仕立屋の男・春樹)
菊池亜希子(男の亡くなった弟の妻・明子)
池田成志(仕立屋の兄・大造)
瑛蓮(兄の中国人の恋人・林鈴)
近藤公園(警官・増山)
根本宗子(若い女・菜摘)
岩松了(明子の上司・森田)

家業を継ぎ、仕立屋をしている男。長らく、死んだ弟の細君にひそかに思いをよせている。実弟の妻だったことはむろんだが、生来のまじめな性格のため、告白できない。男の気持に薄々気づいている女も、思いを同じくしているようだが、亡夫のことがあるのか、はっきりとは気持を表してはいない。そんな折り、海外に仕事の場をもっている、無頼な兄が若い中国人の恋人を連れて帰ってくる。2人の親密なけんかを見るにつけ、男は40を過ぎ、いよいよと決心を固めつつあるが、 懸念が先だって行動に移すことができない。ハッキリしない2人の態度と、周囲の勘違いと思いこみも合いまって、事態は次第に緊迫感を増し、ゆっくりと狂い始めていく。【「KINENOTE」より】

鋳?シ人の会で上演された作品を16年ぶりに再演。

本文作成中。



『THE 39 STEPS』

2014-11-11 22:55:00 | 演劇道
『THE 39 STEPS』



【名古屋公演】
2014年11月11日(火)・12日(水)
名鉄ホール
全席指定:9,000円

上演台本・演出:福田雄一
原作:ジョン・バカン作『三十九階段』
原作映画:アルフレッド・ヒッチコック監督『三十九夜』
脚色:パトリック・バーロウ  末F小田島恒志
美術:松井るみ  照明:倉本泰史  音響:原田耕児
衣装:神波憲人  ヘアメイク:大和田一美(APREA)、土田真紀(渡部篤郎)
演出助手:伊達紀行  舞台監督:松下清永+鴉屋
出演:
渡部篤郎(リチャード・ハネイ)
水川あさみ(パメラ/アナベラ・シュミット/小作人の妻マーガレット/警官/ワニ/アンナ/ニュースキャスター)
安田顕(男1/ミスター・メモリー/用心棒1/ミセス・ヒギンズ/セールスマン1/新聞売りの少年/警官1/小作人ジョン/ルイーザ・ジョーダン/マクォーリー/ミセス・マガリグル/銅像/沼/岩/川/太陽/カオナシ/メーテルほか)
佐藤二朗(男2/司会/用心棒2/牛乳配達/セールスマン2/エジンバラ郡の警官/駅のメ[ター/ジョーダン教授/判事/ミスター・ダンウッディ/ウィリー・マガリグル/滝/岩/川/暖炉の炎/月ほか)
舞台は1935年ロンドン。平凡な毎日を送っていた主人公リチャード・ハネイは、気分転換で訪れた劇場で、銃の発砲騒ぎに遭遇。そこでアナベラ・シュミットと名乗る謎の女に助けを求められ、自宅へ連れ帰る。アナベラは、自分がスパイで国の重要な機密情報の国外流出から守るため命を狙われているとハネイに告白したその夜、何者かによって刺殺される。ハネイはアナベラを追っていた2人の男たちから追われ、さらにアナベラ殺害の容疑者として警察から指名手配されてしまった。アナベラが言い残した秘密の暗号「THE 39 STEPS」の謎を解き、真犯人を見つけるため、ハネイはスパイや警察に追われながら、スコットランドに向かう。退屈な日常が一変、ハネイのスリリングな大逃走劇が始まった…!【公式サイトより】

アルフレッド・ヒッチコック監督の『三十九夜』を基にした舞台の日本版。
2010年に石丸幹二さん主演で上演歴あり。

本作は4人のキャストで139役というのが売りなのだが、139という数字は恐らく単なる語呂合わせであろう。実際にどれぐらいの数になるのかは不明。100分間という上演時間も大幅に上回って休憩を除くと130分(一幕70分・二幕60分)。なにぶん、福田雄一さん(&ヤスケン+二朗さん)のことゆえ色々なネタをつめこんだがために延びたのであろう。

一応、スパイ小説が原作ではあるが、それよりはやはりネタの数々を楽しむ作品。
渡部篤郎さんは普段のドラマや映画などでのボソボソしゃべりではなく、ちゃんと舞台用の発声(そりゃそうだ)。まさにヒッチコックお得意の巻き込まれ型サスペンスの主人公らしく迄Mされていた。
水川あさみさんもコメディエンヌっぷりを発揮。とりわけ最初のアナベラ役では明らかにドイツ出身ながら、それを頑なに否定しつつ「ワタシ」を「ヴァタシ」と言っているのが妙にツボだった。

愛知県出身の佐藤二朗さんは昨日、ソウルフードである寿がきやを朝・昼・夜と食べたとか、月の役をやっているときに「45歳にもなんて月をやらされるとは。今日は高校の時の先生も来ているというのに。先生、月を演じる教え子を持ったことを誇りに思って下さい」とか、ご当地アドリブも満載。


二兎社『鷗外の怪談』

2014-11-03 22:56:00 | 演劇道
二兎社公演39
『鷗外の怪談』




【知立公演】
2014年11月3日(月・祝)
パティオ池鯉鮒かきつばたホール
一般:3,000円

作・演出:永井愛
美術:大田創  照明:中川隆一  音響:市来邦比古  衣裳:柱エ典子
ヘアメイク:清水美穂  舞台監督:増田裕幸  演出助手:鈴木修
出演:
金田明夫(森林太郎(鷗外))
水崎綾女(森しげ)
内田朝陽(弁護士・「スバル」編集者・平出修)
佐藤祐基(「三田文学」編集者・永井荷風)
髙柳絢子(女中スエ)
大方斐紗子(森峰)
若松武史(林太郎の友人・賀古鶴所)

明治43(1910)年、帝国軍人にして、再び旺盛な文筆活動を再開していた作家・森鷗外のもとには来客が絶えることがなかった。時あたかも幸徳秋水ら社会主義者が一斉検挙される大逆事件が起きる中、弁護士でもあった「スバル」の編集者・平出修は事件の弁護をすることになり、鷗外に無政府主義についてレクチャーを受ける。一方で、慶應義塾大学の教授に就任し、「三田文学」を創刊した永井荷風や元陸軍軍医の親友・賀古鶴戸もたびたび顔を出し、第3子を妊娠中の鷗外の妻・しげは外出もままならないと苛立つ。小説を書き始めていたしげは、鷗外が書いた「半日」に対抗して「一日」という小説を構想。かねてから反りの合わない鷗外の母・峰は眉をひそめ、新米女中のスエは板ばさみとなる。

久方ぶりの二兎社公演。全員が初・二兎社のキャスト陣。

本文作成中。