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法 水 道~The Road to NORIMIZU

映画・演劇についての戯言。ブログ引っ越しの際、一部文字化けや画像の不具合が出ております旨、ご了解ください。

Sun-mallstudio produce『深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~』

2019-01-08 23:55:00 | 演劇道
Sun-mallstudio produce
『深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~』




2019年1月5日(土)~9日(水)
サンモールスタジオ
前売・当日:4,000円
上演時間:105分

作・演出:佐山泰三
舞台美術:吉川悦子  舞台監督:吉田慎一(Y's factory)
照明:長沢宏明  音響:佐久間修一  映像:神林裕介
宣伝美術:内田真里苗  当日制作協力:朱沢有香子

出演:
今村美乃[株式会社CESエンタテインメント]:宮本あさみ(ケーブルテレビ局アナウンサー)
那海[レグルスペード合同会社]:南部はるか(あさみの後輩アナ)
春名風花[株式会社プロダクション・エース]:二瓶春子(天才少女)
田名瀬偉年[劇団時間制作]:水野はじめ(302号室の住人)
樋口太樹[東京AZARASHI団]:藤岡次郎(はじめの隣人)
藤岡豊:藤岡豊(次郎の兄)
仁瓶あすか:仁瓶あすか(春子の叔母)
酒井謙輔[劇屋いっぷく堂]:仁瓶謙輔(あすかの夫/深沢ハイツの管理人)
みま:みま(大道倹l)
富沢たかし[ALBA]:深沢教授
映像出演:
藤元英樹:春子の父

ノーベル物理学賞候補が造ったフラクタル構造のマンション
『深沢ハイツ302号室』に起こった時空間の歪み。
この現象こそ新たな素粒子物理学の幕開けであった!
ただし…予期せぬ形でその現象が現れてしまった。
地元・調布ケーブルテレビの人気女子アナが仕事が終わって
いつものように自分の部屋に帰宅すると、
「?!!だ・だ。だれ?!なに!」
その部屋には全く知らない男が生活していた…。【公演チラシより】

10年前に初演され、3回目の上演となる本作。今回は2011年11月11日と2018年11月11日が深沢ハイツ302号室の扉を介して繋がっているという設定に。

フラクタル構造、ワームホール、エキゾチック物質等々、素粒子物理学関係のタームが散りばめられる理系演劇ながら、タイムパラドックスについて特に混乱なく観ることができたのはヨーロッパ企画『サマータイムマシン・ブルース』のお陰か。
別の世界へと移動する際には、プロジェクションマッピングを使用していてスタイリッシュ。
しかし深大寺ヒルズは出来そうにないよなぁ(笑)。

主演の今村美乃さんは地元・熊本のテレビでもレメ[ターをしているだけあって、冒頭の映像パートは本職さながら。また、役柄としても熊本出身という設定で、同郷の後輩アナ・はるかと熊本弁で話すシーンがまうごつ(とても)可愛か。
はるかぜちゃんこと春名風花さんは昨年観た『想稿・銀河鉄道の夜』の時はジョヴァンニ役だったのでまだ子役のイメージが残っていたけど、今回は大人びていてびっくり。もうすぐ18歳なのね。しみじみ。


五反田団『新年工場見学会2019』

2019-01-05 20:47:00 | 演劇道
五反田団『新年工場見学会2019』

2019年1月2日(水)~5日(土)
アトリエヘリコプター
前売:3,200円  当日:3,500円
上演時間:3時間13分(休憩約30分)

五反田団『HA・YA・O~隣にはいつも君が居た~』
出演:黒田大輔(はやお)、前田司郎(いさお)、木引優子(至板)、師岡広明(ZOZO澤)、平田ハルカ(剛力)、岩本直樹(SP)、大山雄史(パパラッチ・福山)、安藤奎(福山のパートナー・二階堂)、中島歩(チームラボ猪子)、森晧平(新しい地図・吾郎)、齊藤庸介(Candle JUNE)、西園泰博(ロボサラリーマン)、<演劇人たち>今井慶(イマイ)、山中志歩(ヤマナカ)、菅原雪(スガワラ)、西田麻耶(ニシダ)、高橋由佳(タカハシ)、鮎川桃果(アユカワ)、松本美樹(マツモト)、篠崎大悟(シノザキ)、成瀬正太郎(ナルセ)、菊川朝子(司会者キクカワ)、札内幸太(通訳フダウチ)、宮崎吐夢(宮崎ャ?)

紅猪会『いのしし姫SIBARAKU』
演者:兵藤公美、中川幸子、西田麻耶、立蔵葉子、齊藤庸介、平田ハルカ、高橋由佳、山中志歩
唄い・鳴り物隊:菊川朝子・泰然、伊藤ルーリー、坊薗初菜
黒子:札内幸太、今井慶

ザ・ぷー『ザ・ぷーの新春ライブ』
出演:街角マチコ(テルミン)、街角マチオ(ギター)
作曲・打ち込み:川島さる太郎  演出:SONE太郎

ハイバイ『~なにかのニセモノ~八王子の雑貨屋』
作・演出:岩井秀人
出演:遊屋慎太郎(山本)、佐野光来(高樹)、今井隆文(松田)、大迫綾乃(雑貨・絵描き)、佐野剛(剛)、岩井秀人(栗の法師)

ャ潟Xキル
作曲:街角マチオ、DAISUKE  作詞・演出:前田司郎
ギター:MONTI、JIMMER  ヴォーカル:DAISUKE
キルガール:ASAKO、HATSUNA、MAYA、MOMOKA and more...
ャ潟X:大山雄史、札内幸太

照明:山口久隆(S-B-S)  制作・舞台監督:煙ヒ源胤

五反田団が毎年正月に行っている恒例イベントに初参加。

五反田団『HA・YA・O』はアニメ界の巨匠はやおといさおに捧げるオマージュ。笑
ZOZOTOWNの前澤社長が恋人・剛力を伴って、宇宙へ連れていくアーティストを発表する記者会見を開く。メンバーはチームラボ猪子、新しい地図・吾郎、Candle JUNE、そして劇団東京ジブリのはやお。とそこへ至板(シータ)という女性が前澤社長を告発しに現れる。パパラッチの福山と二階堂は、逃げるように会場を去る前澤社長を追う。はやおと劇団を旗揚げしたいさおは、はやおばかりが前澤社長に呼ばれたことが気に入らない。はやおと袂を別ったいさおはZOZOチャンネルに出演する演劇人たちにダメ出しをする。一方、はやおは前澤社長のマンションから墜落した至板を保護する。

…などと粗筋を書く必要もないほどのパロディの嵐。
昨夜放送していた『風の谷のナウシカ』をはじめとしたジブリ作品(他には『となりのトトロ』『火垂るの墓』)の他、ZOZOTOWN前澤社長&剛力彩芽さん、大根仁監督『SCOOP!』の福山雅治さん&二階堂ふみさんも。
キャストでは黒田大輔さんが初っ端から白塗りで登場し、キレッキレの演技で笑わせてくれる。

繋ぎとして前田さん、黒田さん、齊藤庸介さんが「次は伝統的な演劇を見たい」などと話した後、紅猪会の演目。これまたジブリ繋がりで『もののけ姫』ネタ。

再び、前田、黒田、齊藤の3名が出てきて休憩。
15分という話だったが、トイレに長蛇の列ができ、結局30分ほどあったのでは(第2部は1時間ほどなんだから我慢しようよ、皆の衆)。
その間にホットワインやお茶が振る舞われ、タロット占いやら小林旭さんファンの歌やらもあり。

第2部はザ・ぷーのライブから。
私、ホットワインを飲んだのが悪かったのか、ザ・ぷーが悪いのか、ライブの途中でうとうとしてしまい、気がついたらハイバイが始まっていた(笑)。
てなわけでハイバイのレビューは割愛。

最後は指名手配犯に間違われた黒田大輔さんが、警官に職務質問をされるというやりとりがあった後、「ャ潟Xキル」という歌。
ここでも黒田大輔さんがキレッキレの歌唱。最後まで楽しませてもらいました。


 


青年団リンク キュイ『プライベート』

2019-01-04 22:37:00 | 演劇道
青年団リンク キュイ
『プライベート』




2019年1月3日(木)~9日(水)
こまばアゴラ劇場
1演目券(一般):3,000円  1演目券(U26):2,000円
3演目セット券:8,000円  6演目セット券:14,000円
上演時間:約90分

作:綾門優季  演出:橋本清(ブルーノプロデュース)
出演:串尾一輝(青年団/グループ・野原)、西村由花(青年団)、新田佑梨(青年団)、滝沢朋恵、橋本清(ブルーノプロデュース)、畠山峻(PEOPLE太)、原田つむぎ(東京デスロック)、むらさきしゅう

青年団リンク キュイの本番後、アフタートークが始まり、作の綾門優季が喋りまくる。時は遡って10月末、『プライベート』の顔合わせがあり、稽古が進められていくが、出演者が「プライベート」の定義に頭を悩ませる一方、綾門はタイトルを「パブリック」にすると言い出す。そんな中、演出・橋本清がとあるプライベートをカミングアウトする。

フェスティバル《これは演劇ではない》参加作品。

舞台上にはテーブル2脚にパイプ椅子、ホワイトボードやモニターなどが置かれ、稽古場のような雰囲気。開場時からキャストは照明を落とした舞台上にいて、スマホをいじっている。場内には稽古場で録音したと思しき声が流れる。

やがて明るくなり、ゆるやかに開演。
いきなり新田佑梨さんが綾門優季さん、串尾一輝さんが橋本清さんになってアフタートーク。その後、キャストが入れ替わったり、同時多発的にトークが始まったりとわちゃわちゃした状態に。
そこから稽古初日へと場面が変わるのだが、なるほど、《これは演劇ではない》というフェスティバルのテーマの通り、今までの演劇にはないタイプの作品。
最後の橋本清さんのカミングアウトは事実なんだろうか。こうした作品の中で言うからには恐らく事実なのだろうけど、そこすら怪しくなってくる。最後にも串尾さんがプライベートを持ち帰るとのことで、プライベートなことをスマホに録音すると言い出すのだが、結局のところ、舞台上で役者が話していることにプライベートなことなんてないのでは?という至極まともな結論に至ってしまうのだよなぁ。


シアターコクーン・オンレパートリー『プルートゥ PLUTO』

2018-01-08 20:41:00 | 演劇道
シアターコクーン・オンレパートリー2018
手塚治虫生誕90周年記念
『プルートゥ PLUTO 鉄腕アトム「地上最大のロボット」より



【東京公演】
2018年1月6日(土)~1月28日(日)
Bunkamuraシアターコクーン
S席:11,000円 A席:8,500円 コクーンシート:6,000円

原作:『PLUTO』(浦沢直樹×手塚治虫 長崎尚志プロデュース 監修/手塚眞 協力/手塚プロダクション)
演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
上演台本:谷賢一  映像・装置:上田大樹
音楽:吉井盛悟、オルガ・ヴォイチェホヴスカ
照明:ウィリー・セッサ  音響:井上正弘
キャラクタービジュアル・コスチュームデザイン・ヘアメイクデザイン:柘植伊佐夫
振付助手:ジェイソン・キッテルバーガー
演出助手:長町多寿子
舞台監督:足立充章
欧州プロダクションマネージャー:川口眞人

出演:
森山未來(アトム)
土屋太鳳(ウラン/ゲジヒトの妻ヘレナ)
大東駿介(ゲジヒト)
吉見一豊(お茶の水博士)
吹越満(アブラー)
柄本明(天馬博士)
ダンサー:上月一臣、大植真太郎、池島優、大宮大奨、渋谷亘宏、AYUMI、湯浅永麻、森井淳、笹本龍史

人間とロボットが共存する時代。世界最強といわれるロボットが次々と破壊される事件が起こる。高性能刑事ロボット、ゲジヒトは犯人の標的が、自身を含めた7体の大量破壊兵器となり得るロボット達だと確信。日本に渡り、限りなく人間に近い存在であるロボット、アトムと共に謎を追うことに。内戦で家族を失った世界最高峰の頭脳を持つ科学者アブラー、人間を殺害した唯一のロボット、ブラウ1589との接触により核心に迫っていく。
ゲジヒトは日々、忌まわしい悪夢に苛まれ、妻ヘレナも彼の不調を感じ不安を隠せない。アトムもまた、お茶の水博士に愛情豊かに育てられながらも、自身の生みの親である天馬博士との複雑な関係がその心に影を落としている。葛藤を抱えながらも事件の解決に向けて尽力するアトムとゲジヒトであった。
 時を同じくして、アトムの妹で悲しみを察知する能力を持つウランが廃墟の壁に花畑の絵を描く不思議な男と出会う。そこにアトムが駆け付けると、男に異変が起こり…【公式サイトより】


『ビッグコミックオリジナル』に連載されていた作品を舞台化。
2015年の初演から森山、吉見、柄本以外のキャストを一新。

一言で言えばハイクオリティ。
舞台美術、映像、ロボットの造型、ダンス等々、どれをとってもトップレベル。
それだけではなく「憎しみはなくならないのか」というテーゼは初演時よりも一層現代性を帯びてきていて、改めて手塚治虫さんの先見性を認識させられた。

もっとダンスが多いのかなと思っていたけど、そうでもなかった。
森山未來さんと土屋太鳳さんのダンスはもっとたっぷり見たかったところ。
キャストではゲジヒトを演じた大東駿介さんが目立っていた。
これが初舞台となる土屋太鳳さんはウランちゃんとゲジヒトの妻ヘレナの二役をしっかりと演じ分け(声の出し方からして違うしね)、とりわけ後者では夫を喪った後、人間を真似て泣くシーンがよかった。
吹越満さんは先月、城山羊の会『相談者たち』を最前列で観たばかりだけど、本日は2列目から拝見。前作は演者が非常に静かに喋る舞台だったのが、今回は正反対にマイクもついているし、時には大声を出すことも。

原作は掲載誌を買っていた頃は読んでいたけど、最後までは至っていなかったので、改めてコミックで読み直してみるかな。あと、原作の原作の「地上最大のロボット」も。

上演時間は1幕1時間15分、2幕1時間30分(途中休憩15分)。

四人姉姉実行委員会プリシラーズ『四人姉姉』

2016-01-23 23:11:00 | 演劇道
四人姉姉実行委員会プリシラーズ
『四人姉姉』




2016年1月21日(木)~24日(日)
損保ジャパン日本興亜人形劇場ひまわりホール
前売:2,800円  当日:3,000円  中高生前売:1,500円

作:佃典彦(劇団B級遊撃隊)
演出:神谷尚吾(劇団B級遊撃隊)
舞台監督:近藤朋文(アイズ)  照明:坂下孝則(藤井照明)
音響:後藤佳子  宣伝イラスト画:ヨコヤマ茂未
宣伝美術:江利山浩二(KINGS ROAD)
制作:涌井千暎、加藤智宏(office Perky pat)

出演:
金原祐三子[avecビーズ](カナ)
長尾みゆき(ノッャ刀j
火田詮子(川上さん)
瀬辺千尋(トモちゃん)

トモちゃんと出会ったのは三十年前、大学の旅行研究会。卒業した後も年に一回集まって旅行に行こうと約束した旅研のメンバー達。年数と共に一人抜け二人抜け…今ではたったの四人。私とトモちゃんと川上さんとノッャ刀Bしかもノッャ唐ヘ旅研とは全く関係ない人だし、川上さんは素性すらハッキリしない。でもこの四人だけがずっと残った。毎年、夏になると四人でアチコチに行った。そうしてみんな五十歳になった(川上さんは別)。半世紀記念ツアーは海外に行こう! ベニスだ! ベニスに行こう! なのにトモちゃんは死んだ。ベニスだ!と叫んだのはトモちゃんだったのに…。そして今日は生涯教育センターの第二集会室で旅研の集まりの日。【チラシより】

故・瀬辺千尋さんが還暦になったら上演しようと企てていたプロデュース公演。

瀬辺千尋さんはおじまるけイ/ドという演劇ユニットの公演を観たことはあるが(その時のタイトルは『七人姉妹』)、ごめんなさい、あんまりどんな方だったか覚えてないです…。

舞台にはボクシングのリング。
ここに集まってくる旅研のメンバーが今は亡きトモちゃんについて語る。
そのトモちゃんを演じる(?)のが瀬辺さんという趣向なのだが、そこに肉体は存在していなくとも存在は出来るのだなということを実感。
川上さんだけは同い年ではないという設定で、一回り違うというからてっきり上かと思っていたら、実は一回り下だったというオチ。

その川上さんを演じた火田詮子さんは相変わらず独特の世界。
アドリブなんだかきちんと演じているのかよく判らない。
場内ではどっかんどっかん笑いが起きていたけど、やや内輪ウケの印象も。