月ちゃんちのエイリアン

我が家は4人家族。それぞれに個性豊か。たわいもない日常を綴った日記です。温かく見守ってくれたら嬉しいです。

幼稚園の帽子 クレマン帽

2013年05月13日 | 家族
幼稚園の冬の帽子は『クレマン帽』と言って、黒いフェルトで出来た帽子です。
当然ですが、Tちゃんは兄ちゃんのお下がりを使っています。

購入当時は、フェルトがしっかりしていて、まだ帽子も自分の形の記憶がありました。
ところが…日々乱暴に扱われ、踏みつけられ…としていくうちに、帽子も自分の形を失くしていきました…
Tちゃんが使う頃には、もうすでにふにゃふにゃで、フェルトはクレマン帽子としての記憶を完全に失っていました。

あの丸いフォルムが頭のてっぺん部分にかろうじて残っているものの、帽子の形は完全に変形し、『ナポレオンがかぶっている帽子』のような形をしていました。

Tちゃんはさらに帽子を、投げる踏みつける、そしてまるで座布団のようにその上に座る…
帽子の行く先も分からなければ、行方も分かりません。
毎日見つけるのが大変だし、
「もう決まった場所にちゃんとかけないからでしょ
と毎朝、帽子を探して小言を言う私…

あまりにもヨレヨレになっていたので、さすがに私も気を付けていました。
帰宅後はなるべくすぐに帽子掛けに掛けるようにしていたのです。


毎週金曜日のTちゃんは幼稚園の後、すぐさまスイミングへ行かなければなりません。
幼稚園から直行です。
その日は私も、何か用事があったのでしょう…
ちょっと疲れていました。
スイミングから帰宅後、すぐに帽子を掛けなかった事が後からこんなにも後悔する事になるなんて…


翌日、土曜日。

パパは会社です。
朝から洗濯や片づけ…家事に追われる私でした。

昼過ぎ、
「ママ~?ゲームしていい?
と息子二人が聞いていきます。
「あのさ、君らは今日、今まで何をしてたのかな?
「え?テレビ見てた~
「だよね?で、ゲームしたいって…出来ると思って言ってるのかしら?
「思ってな~い
「思ってないなら、聞くなーーーー
宿題はしたのか?
学校の準備は?
家の手伝いもちょっとはしなさーーーーい
「ひぇ~~~~
と言いながら、兄ちゃんは宿題を済ませ、学校の準備をし出しました。

Tちゃんは
「ママ、Tは何する?
と尋ねてきたので、
「ソファの周りとか、テレビの前の自分の物を片づけて。
おもちゃや脱いだパジャマとか制服とかそのままだよ」
と言うと、
「分かった
Tちゃんは無駄な往復で邪魔なくらい、バタバタと走り回ります。

豪邸でもないのに…
邪魔だな~…
でも、やる気満々なのに、それは言えない…

と、目をつむってTちゃんに任せていました。

「終わったよーーー
二人の嬉しそうな声…
見渡すと…、いつものように、まだまだいろいろと残ったままです。
「それは
「あぁはい
「これは
「はい
と私にぶちぶち言われながら、何とか小スペースは片付きました…

今日は、これくらいにしとくか…

とゲームを許可しました。

私は、その後も家事に追われています。
洗濯物は大雑把にですが、分けてそれぞれに洗います。
最近では、幼稚園グッズと小学校グッズなどは少ないので、パパの物と一緒に日曜日に洗ってもらっていました。

その時、気づいていたんです。

あ、クレマン帽が洗濯場に来てる~~~
Tちゃんだな~
ちゃんと掛けてよね~

と。
そして、

先に洗濯の準備を済ませて回しちゃおうっと。
で、そのあと掛けに行こう

と、思ったのが失敗でした…


日曜日…

仕事から帰った私に子供たちが
「今日ね、僕たちいっぱい手伝ったよ
見てみて
と嬉しそうにおもちゃ部屋へ私を案内しました。

「おお
綺麗に片付いてるじゃん
ほら~、やれば出来るじゃん
と、褒めていました。
リビングに掃除機もかけてくれたそうで、
「ありがとう
とお礼も言いました。

さて、休憩しようと気分良く椅子に座り、
「コーヒーでも淹れようか?
とパパににこやかに話しかけた、その時

私の目に洗濯物のタオルを干す為の竿(独立したのありますよね?蛇腹状で上の方に靴下などを干せるように洗濯ばさみがついてたりするやつ)のてっぺんに、クレマン帽が掛けてあります…

え?
なんで、そこにあるの?

私は嫌な予感がしましたし、嫌な物を見た気もしました…
そして、確認したくもない…
でも…一応、聞いてみようじゃないか…

その不思議に縮んだサイズ、唯一丸みを帯びていたはずのフォルム…、そのてっぺんのにキューピーさんのようなうっすらとした『とんがり』が…
さらに、つばも短くなっちゃって…、しわだらけのクレマン帽…
誰がどう見ても洗ったと分かるけど…
…でも、でも、一応、聞いてみようじゃないか…

「ねぇ、まさか、クレマン帽、洗ってないよね?
「え?洗ったよ

なに、平然と答えてるんだよ

「まさかと思うけど、洗濯機でガランガラン回した訳じゃないよね…?
「え?洗濯機で回したけど…
「はぁ
「え?なんか問題ある?

問題、ありありだろう
問題無いって思える方がおかしいだろう

「明らかに縮んでるじゃん
見て、変だなって思わなかったの
大体、帽子を洗濯機で洗うなんて、おかしいでしょ
激怒の嵐…

そこへパパは…
「だって、赤白帽子とか洗うじゃん
「それは、綿でしょうが
しかも、もともと形状無いし…」
「でも、ネットに入れたよ
「・・・

何の返事?

「ネットに入れれば、全て洗濯機で洗っていいわけ
洗い終わった時、ヤバイな…
って思わなかったの?
どう見ても縮んでるじゃん
「何となく縮んだような気はしたけど、干したら元に戻るのかな?って思ってた」
「はぁ
縮んだセーターを干したら、元に戻るんかい
戻るわけないじゃん
「でも、かぶれるやろ?
「かぶれればどんな状態でも良いだろってか
なんて、ひどい…
可哀想と思わないの
自分なら嫌なくせに
自分がかぶらないから、かぶる人の気持ちはどうでも良いってか
信じられん

パパは何が問題なのか分からない…といった感じで
「どこがダメなのかなぁ…
と言っています。

ブチッ

私の血管の切れる音が外まで聞こえるようでした…
…ネットに入れれば、何でも洗濯機で洗って良いって事なんだね
「・・・
さすがにパパはヤバイ雰囲気をしっかり感じとっていて、返す言葉を必死で探しているようでした…
が、そんな余裕は与えません
「答えないんだね
じゃぁ、私が今度から、ネットに入れて洗ってあげるよ
君のスーツを
クリーニングに出すお金が節約出来て何よりだわ
しわくちゃになろうが、型崩れしようが、私が着る訳じゃないんだもの、関係ないしね
「・・・
必死で考えてるようですが、何も言葉が見つからないパパ。

そりゃ、そうだろう
君に言える言葉は、謝罪のみだ
そして、その相手は私ではなくTちゃんだ


本当に、油断できない…
気を抜いたら、とんでもない事が起きてしまう我が家…

そりゃ、私が帽子をかけ忘れていたのも失敗ですよ。
でも、でも、でも、やっぱり…
そのくらい分かるやろ~~~


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