【岡潔の思想】

『詩あきんど』第2回結社賞・俳句

『詩あきんど』結社賞・俳句二十句詠第三席
 結社賞第三席に、立石采佳(さいか)さんの「知育菓子」が選ばれました。以下、紹介いたします。

●俳句二十句詠第三席「知育菓子」 立石采佳

夜憂ひ明けて立夏や眉開く
ガラス瓶のマーガレット妹来る
二重虹いつもと同じ処方箋
情報弱者に括らるる暑さかな
夏燕きのふの空を飛んでをり

天竺葵ポンプ井戸からもらい水
糸を織るあつちこつちに夏を寄せ
桃の絵のうぶ毛の光さはりたし
大振りの無花果はイヤ山育ち
知育菓子の化学反応台風圏

夕くれの雲の迷ひか烏瓜
釧着く無患子の実を拾ふなり
姫椿をかしきこともほどほどに
家族葬の回覧が来る枇杷の花
大箱の燐寸開ける十二月

凹みぶん跳ねてみるなり年忘れ
シャボン玉ドライな風の反戦歌
ラジオ体操後に反りてかぎろひぬ
夕闇にまとはりつかれ沈丁花
だるまさんはころんだのかと桜守

※二上貴夫主宰講評
 タイトルが面白い。知育菓子とは、練ったり色を塗ったりして、子どもが自分で作るお菓子のこと。十二句目、釧(くしろ)は古代の腕輪の事で枕詞。
万葉集柿本人麻呂の<釧着く答志に崎に今日もかも大宮人の玉藻刈るらむ>がある。

※典比古
 今年、立石采佳さん、中澤柚果(ゆか)さんとわたくし典比古で、非懐紙連句十二調を5つ巻いた。もちろんスマホ、パソコンなどを使っての文音なのだが、その付けの早さに驚いた!やはり連句をやると、この二十句のような発想が豊かな俳句が生まれる。

      鉄釘の錆のこぼるる薄暑かな  典比古  
        ※5月24日撮影(典比古)

尚、次回は結社賞第三席を紹介いたします。(第三席は3人おります。)   
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