つい先日、銀モクセイの香りに包まれていた山荘が
今はキンモクセイの香りで溢れている。
キンモクセイと銀モクセイ…よく似た芳しい香りだが
どちらかと言えば銀モクセイは少し控えめで
キンモクセイは遠くからでも薫ってくるほどの強烈な芳香だ。
いちばん大きな違いは花の色で
銀モクセイの花は慎ましやかな白色だが
キンモクセイの花はご覧の通り派手なオレンジ色。
どちらも中国原産の木犀科の常緑樹なのだが
一般的にはキンモクセイの方が良く知られている。
でも、基本種は地味な銀モクセイの方で
ド派手なキンモクセイは変種なのだそうだ。(笑)
そのキンモクセイを植えている場所は
日当たりの良い南のガーデンの花壇の小路沿い。
ここからかなり遠くまで芳しい香りが漂ってくる。
恐るべし…キンモクセイの香り拡散力！(笑)
香りでは到底キンモクセイには及ばないが
美しさでは負けじと花壇で咲いている赤い花は…
秋になってまた咲き出したバラ、リリーマルレーン。
夏の間は葉を全て落として凌いでいたのが
ようやく涼しくなって復活してきた。
ちょっと花びらが残念だけどね。(笑)
その横には、これまた復活組のキンギョソウ。
淡い色合いのキンギョソウはよく見かけるが
真紅の花は珍しくて気に入っている。
キンモクセイの横にある椿、侘助に
ふと見ると、早くも一輪の花が咲いていた。
例年よりも早いような気がするけど…。
季節は足早に秋から冬へと向かっているようだ。
「冬ですか…ボクは寒いのは苦手です…。」
おや、ノラくん、そんな所に居るの？珍しいね！
「はい、今日初めて、このテラスに来てみました。」
そうだね、初めてだね！そこはどう？
「ここは、何だか…良い香りがします。」
そうでしょ！キンモクセイの木が近くにあるからね。
「キンモクセイ…？それ、美味しいですか？」
いや、食べ物じゃないから…(笑)
「なぁ～んだ、食べられないんですか…つまんないヤツ！」
やっぱり…花より団子のノラにゃんこにかかると
芳しい香りのキンモクセイも形無しだ。(笑)
