目の前に諭吉が落ちている。拾ってくれ、と叫んでいる。なんでこんな大事な時に私は仕事なんてしているのだろう。かなり忙しい・・・。諭吉はまだ、叫んでいる。「プリシラよ・・・お前に抱かれたい・・・」そう、叫びながら・・・。てんてこ舞い状態の私は社長を探す。レジの前でイスに座って伝票を・・・イヤ、イヤ、ウトウトしているんだ!「社長っ!!諭吉が落ちてますっ。拾って下さいっ」私は叫んだ。『諭吉』という響きで社長は表の通りにスッ飛んで行った。しかし・・・・タッチの差で青年2人組みに拾われてしまった・・・。私は泣いた。心の中で号泣した。そうだよな~~世の中そんなに甘くないよな~~。なんとなく、損した気分の私は、かなり落ち込んだ。諭吉を落してしまった人はもっと落ち込んでいるのだろうけど、この世の終わりかと思う位に私は落ち込んだ・・・。諭吉よ・・・サラバ。夕方、店の前を掃いていた。キラリッと光るものが目の中に飛び込んできた。「ひゃくえんだ~~!」社長に報告すると「おっ、またかっ!!今日は金運がいいね!!」と忘れかけていた事を思い出させ、さらに、好きな物を買え、と言ってくれた。100円では何も買えない、と訴えて社長から20円を貰い、缶コーヒーを買うことにした。「100円かぁ~0が2個足りないんだよなぁ~~世の中甘くないかぁ~~」と小さく呟きながらホロ苦い缶コーヒーを一気するプリシラだった・・・。ほんのりとくやし涙の味がした・・・。
goo blog お知らせ
プロフィール
最新コメント
- 木枯らしプリ次郎。/感動したっ!!
- 匿名希望の杉男。/感動したっ!!
- 杉男☆/Jカップ(嘘)の悩み。
- 杉男。/モジャモジャがとまらない!!
- プゥ~ちゃん/チデジもデジパもクルクルさ。
- 杉男。/チデジもデジパもクルクルさ。
- けなげちゃん。/背番号69の凄い奴。
- 杉男。/背番号69の凄い奴。
- 杉男。/背番号69の凄い奴。
- ピンク/背番号69の凄い奴。
ブックマーク
- goo
- 最初はgoo