多毛さん２

多毛さんが
うちに来たのは
東京での初オリジナル
ライブの前。

まあ、もちろん
鳥居ファンとして
単純に欲しかったって
のもあるんだが、

俺は
「30歳の誕生日までに
　東京でオリジナルの
　ライブをやる！」

というのを目標に
東京に行った訳だが
何とか曲をこしらえ、
ライブハウスをおさえて
実現にこぎつけた。

が、自分のライブの
少し前に鳥居さんの
ライブを見に行く機会が
あった。

その時、
笑いに行ったのに
正直笑ってられない
物を見た。

音楽であれば、
楽器なり、マイクなりが
あって、バンドがいたり
照明がある。

でもお笑いは何もなし
ステージも学校の
体育館のステージと
何ら変わらない物。

そこに体一つで現れ、
一人だけで自分の世界を
何千人もの客にぶつける
鳥居さんに、笑う前に
感動した。

まさこキャラで
ブレイクした鳥居さんも
一見ぽっと出の様だが
18歳からずっと
芸人として挑戦を続け
相当な緊張と恐怖と
戦ってここまで
来たんだろうなと思った

そして、その時の感動を
忘れずに俺のライブに
臨みたいと思った。
俺も負けてられない！と

だから多毛さんを買って
ライブではアンプの上に
置いた。



曲と曲の間に
多毛さんをみて
自分に活を入れた。

そんな思い出の
詰まったクマさん
なのです。



ちなみに
今日の多毛さんは
ニットをかぶり
「寒すぎじゃね？」と
少しキレ気味です(笑)。