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中央ヨーロッパ旅行最終回/Budapest3-2 温泉巡り&ドナウ交響楽団

2014年02月08日 15時59分51秒 | 中央ヨーロッパ旅行2013
いよいよハンガリーも見納め。


相変わらずドナウ川の氾濫でブダペスト軽く水没中。


自由橋を渡ってゲッレールト温泉に向かう。


振り返ると、午前中に行った中央市場が見える。


ゲッレールト温泉到着!自由橋を渡ってすぐ。


チケット買って入場。


テルマエ・ロマエ・・って感じで興奮中。この右側がエントランス。

相変わらず言葉も分からず、迷路みたいに入り組んでいるので何処で着替えて何処に行けば良いか迷う。

一応、写真撮影禁止とされているので、マナーを重んじる宮地としては(笑)それに従う事にした。
レポートとしてはこちらのサイトが分かりやすいかと。

波の出る屋外プールは雨のため生憎使用不可。無理やり入ろうとしたイタリア人が警備員に怒られる。屋内プールはちゃんと帽子を被ったリハビリ目的のお爺ちゃんお婆ちゃんに占領されていた。その脇にも入浴出来る所が有るのだが、狭い上に芋洗い状態、しかもヌルイ。ここは温泉番組でも観た事があるのだが、こんなんじゃなかった!で、迷路の様な建物内を本当の温泉を求めて探し回る。

そしてやっと見付けだした。隠し扉の向こうに有るんだもん、分かるわけがない。ローマ様式の様なトルコ様式の様な内装は雰囲気は抜群。硫黄臭は前回のセーチェーニ温泉よりは強力で効能も有りそう。しかし36~38℃と、どの湯もヌルイ!まぁ、こないだよりは「温泉に来た」感は有る。


隣接するゲッレールト・ホテル。宿泊者は無料で入浴できる。


ホテルの前でペスト方面行きのトラムを待つ。

ところで、何処でチケット買うか分からない。待ってる人にダメ元で英語で尋ねてみた。「そのへんのコンビニで買うんだよ。」との答え。うーん、コンビニ探しから始めなきゃ。


なんとかコンビニ見つけて、チケットとコーラを買えた。ペストに向かう。


老舗「カール・パーティア」というお店で早めのディナー。
ここでもジプシー音楽が楽しめる。音楽が聴きたい!というとこの席に案内された。奥の方にバンドが見える。ガン見してるのは僕だけ。(笑)


魚のスープを注文すると、中からぶつ切りのウナギが出て来てビックリ!予想外。


ラム肉の上にファグラが乗っかってるという何とも贅沢なメイン。
ローズマリーの香りが爽やか。動物愛護の観点から何かと批判の多いファグラ作り。そのうち本当に希少になるかも。それにしても、この旅行ですっかり「一日二食」が当たり前になった。肉食が多いと、あまり腹も減らないし食欲も落ちる。食費が抑えられて助かるのだが。


食後は「ドゥナ・パロタ」という劇場にドナウ交響楽団を聴きに行く。
ど真ん中にハンガリーの民族楽器ツィンバロンが鎮座する。クラシックのオケとツィンバロンの共演が聴けるなんて滅多に無いので楽しみ。


出し物は、ハンガリーの英雄、リスト、コダーイやバルトークの作品からハイドンやストラウスまで全15曲。カジュアルなコンサートで一曲も短め。「堅苦しいクラシックは苦手」という観光客には楽しくて向いているかも。指揮者の棒振りとかもエンターティナーって感じで笑いも多少有ったりで、シビアなクラシック・ファンには不向きかな。僕はとにかくツィンバロンを一回でも多く観たかったので。


終了後のホール。


ドゥナ・パロタのエントランス。お客さんと混じって、さっきの演奏者達もタキシードのまま出て来た。(笑) 次の仕事に向かうのかな。


エルジェーベト橋を徒歩で渡って本日2つ目の温泉に向かう。右手に王宮が見える。


ルダッシュ温泉の入口。


こちらはちゃんと一人一室の着替え用キャビンが与えられ、ゆっくり水着に着替えられる。


ここから、いよいよ温泉に潜入!

で、肝心の内部の様子は、こちらのレポート、かなり詳しいです。僕は写真を撮ってないので。

真ん中に巨大な八角形の浴槽が有り、そこに沢山の男女が入浴している。温度は36度。ぬるい。その周りにも小さ目の浴槽が有り、更に温度が低いものと、なんと42℃の浴槽を発見!やっと温泉らしい温泉にキタァ!と喜び勇んで入る。入っている人は殆ど居ない。たまに白人が入ろうとするが悲鳴を上げてすぐに出る。どうやら、彼らは熱い湯が苦手らしい。てか、日本人にしたらこれが適温なんだけど。香りも温度も大変良いお湯。

その熱い湯の湯口に陣取り何度も湯の中に潜ったりしてる全身刺青姿のイカツい中年男が一人居た。彼女らしき女性もたまに近寄るが彼女も刺青をしている。こちらの温泉では刺青OKなので、その率もかなり高く男性の7~8割がタトゥーが有る人達だ。その中でも、熱湯の主の男は異彩を放ち、一種の威圧感さえ有る。「なんかヤバそうな人だなぁ・・」と思っていた。そう言えば「リングス」という格闘技のロシア人選手・イリューヒン・ミーシャに似てるなぁとも思った。


この青パンの人がイリューヒン・ミーシャ。で、もうちょいイカツい顔で、この体型で、全身刺青。この人よりは随分歳食ってるけど。

なんと、その男が僕に近寄って来た。現地語で何かしきりに言っている。こ、怖い。言葉が分からないのを察知したらしく、ジェスチャーに変わった。でも、よく分からない。しきりに手を合わせて顔の横に持って行き、寝んねポーズを取るので、「あ~、ここの風呂に入ったらよく寝れるって事なのね?」と言うと、そうだ・・ぽい事を言う。これで話も終わりかと思って彼から離れようとすると、付いて来い!みたいなジェスチャー。え~?怖いよ~。

仕方なく付いて行くと、水風呂が有る。彼が先にざぼん!と入り頭まで浸かる。上がって来ておもむろに、「お前も入れ!」みたいなジェスチャー。「え~?やだよ!めちゃ冷たいじゃん!」と言うが、彼は腕組みをしたまま、僕が入るのを見守っており動こうともしない。仕方ないし怖いので「ひぇ~!」という悲鳴を上げながら水風呂に浸かる。「頭までだ!」という彼のジェスチャー。泣きが入りそうである。

そして再び「付いて来い」ジェスチャー。先ほどの熱湯にざぼんと浸かる。どうだ?という表情で彼の厳しい顔が急に柔和になった。また何かしきりに言っている。手で輪っかを作り「バ~ン」と言ってそれをパーに変える。顔を歪めて、先ほどの寝んねポーズ。それを何度も繰り返す。

は!分かった!血管が破裂して→脳障害になって→死ぬ・・ってのを言おうとしてるのね!それを防ぐのに、熱湯→水風呂を繰り返すのが健康に良いという事が言いたかったのね!

確かに、水風呂に入った後に熱湯に浸かると、ジワっと身体に痺れみたいなのを感じ、特に末端の血管が広がって行く感じがする。これって、よくボクサーがやってる健康法だ。なるほど、普通に熱湯に浸かってるより効能をより感じる。熱湯→水風呂を自分でも繰り返してみると、なんだか気持ち良くて癖になってしまった。

「おぉ、あの人を俺の『温泉師匠』と仰ごう。」

以上、「ハンガリーで発見、『温泉師匠』の巻」。これ以降、日本の温泉でも水風呂が有れば、熱湯→水風呂を繰り返す様になった。ありがとう温泉師匠!風呂から上がって、施設の入り口に有るバーで呑んでいると、温泉師匠が彼女と上がって来た。最後に握手を交わして別れを告げた。気を遣い過ぎて写真を撮り損ねたのが悔やまれる。お金もある程度残っていたので、温泉の前でタクシーを拾い、値段交渉の上、ホテルに戻る。

そして翌朝。帰国する日。


ホテルの窓は中庭向きだが、壁にはハンガリーの偉人達やハンガリーを訪れた有名人の写真がデザインされている。空は晴れ渡り、今日でここを発つのが残念で寂しい。


ブダペスト空港に向かう。
送迎車の窓からハンガリーの工業地帯が見える。こんな景色でさえ名残惜しい。(笑)


ハンガリーの広大な大地。

そう言えば、今回も出国の折、チケット・カウンターが全然仕事出来なくて超長蛇の列になり暴動が起きそうになっていた。もう、慣れちゃったけど。


プロペラ機ゆえの景色が良く見える低空飛行。


さらばハンガリー。再びウィーンに向かう。もちろん、ウィーンからはジェット機。(笑)


再び13時間ほどのフライトの後、成田到着。

今回、音楽的にあまり縁の無かったクラシックを中心に、かなり深く文化と触れ合えた。ミュージシャンとして学ぶ事も沢山有ったし、日本では味わえない経験も沢山出来た。間違いなく自分のキャリアの中で大きな転換期のキッカケの一つになった旅だ。



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2 コメント

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楽しかったです♪ (ひろこ)
2014-02-27 03:51:27
スグルさま

長編の紀行有難うございました(^^)
時に共感し、爆笑させ(*^□^*)て頂きました。
私も自称、温泉好きでしたが上には上がいるようで‥
地球の果てまでも温泉に入り続けるとは!
感服いたしました。
ジェンダーの相違で、湯船で温泉について語らうことは叶いませぬが機会がございましたら呑みの席にて蘊蓄を伺いたいものです。

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Re:楽しかったです♪ (Sguru)
2014-02-27 13:51:47
ありがとうございます。
次の旅が近いので最後の方はかなり慌てて書いた次第でして。全部出し切った感が有りますので、特に新しい話は出て来そうにないですが、旅の話は楽しいものですよね。
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