はい、というわけで例年と違って金曜日公開でしたので初回は見れませんでしたが、映画ドラえもん のび太の月面探査記見てまいりました。
以下、若干のネタバレ注意
あらすじ
日本の月面探査機「ナヨタケ」が月面で白い影を捉えた映像を最後に交信不能になってしまった。
ニュースでその映像を見たのび太は「月のウサギだ!」とはしゃぐが、クラスメイトから笑われてしまい、ドラえもんの「異説クラブメンバーズバッジ」を使って月の裏側にウサギ王国を使って見返してやろうという事に。
そんなある日、のび太は不思議な少年ルカと出会う。翌日、のび太のクラスに転校してきたルカだったが、彼の出現と同時に不思議な現象が起き始める。
ウサギ王国が完成し、ジャイアン達を誘うのび太の前にルカが現れ、彼も一緒に王国へ行く事になる。ところが、トラブルによってのび太はみんなとはぐれてしまい、さらにバッジがはずれて谷底へ落下してしまう。
そんなのび太を助けたのはルカだった。彼は月面に隠れ住んでいたエスパルという異星人によって生み出された超能力者だったのだ。ルカの仲間と仲良くなったドラえもん達だったが、エスパルを探し求める異星人が襲来し、ルカ達は捕らえられてしまう。
のび太達はルカを助けるため、宇宙へ旅立つ。
以上、物語前半でした。
今年は短編「異説クラブメンバーズバッジ」原作で、あの辻村深月さん脚本という事で、今までのドラ映画とは若干違った雰囲気が特徴的。特にウサギ王国が完成するまでは全体的にしっとりした雰囲気で、伏線を撒きつつも静かに展開されます。
このため、序盤はちょっと退屈かな?と思えるくらいのんびりと進んでいきます。
しかし、ルカの正体が判明してからは一転、ルカ達を狙う悪人の登場でスピーディーな映像と共にバトルが展開され、一度は敗れたドラえもん達がルカ奪還のため一致団結していく…一方、ルカと彼らを連れ去ったゴダート隊長とのやりとりなど、熱い展開の連続。最後も綺麗にまとめて序盤に近いしっとりした終わり方でした。
ゲストもキャラが立っていて、それぞれに見せ場があったのも好印象。終盤の大乱闘は戦闘中にちょっとしたギャグ的なやりとりもしつつ、シリアスさを壊さない楽しい戦闘で劇場に来た子供たちからも笑い声がしていました。
黒幕であるディアボロは最近のオリジナル作品で珍しい完全な邪悪キャラ。自らの欲望のためにエスパルを欲し、地球を侵略しようとする悪人です。その正体は…劇場でご覧ください。
ゲスト声優の柳楽優弥さん演じるゴダート隊長もいいキャラでしたね。自分の星の事を考え、他星への侵略を良しとせず、人々からの人望も厚い…とディアボロの部下でありながら良識のある好人物。彼のおかげで敵側の描写に厚みが出ていたと思います。
ちょっとはずれたところではノビットとモゾもいいキャラでした。ノビットはのび太達が作ったウサギ王国の住人「ムービット(ムーン+ラビット)」の一人なのですが、発明好きでアベコベな発明品を作るコミカル要員。モゾはルカの友達の宇宙亀。立ち位置的には「のび太の宇宙小戦争」のロコロコといったところでしょうか。彼ほどおしゃべりではありませんが。
で、ルカ。予告だけでも分かりますが、彼とのび太のくさいくらいの友情描写、だけじゃない。生みの親の科学者夫婦と別離した過去、前述のゴダート隊長との関係などメインゲストなだけあって濃ゆい描写がてんこ盛り。一方で、彼の姉であるルナは思ったほど出番は多くないものの、決めるところは決める、といった感じ。彼らとの別れも胸にきましたね…のび太に抱き着いて泣くルカへののび太の一言がまたいいんだ。エピローグの一枚絵も彼らのその後を想像させてくれて、すごく良かったですね。
レギュラーキャラクター側で印象に残ったシーンとしては、やはりルカの宇宙船で旅立つために集まるシーンでしょうか。
いわゆる「強制はしない、怖いなら来なくていい」というヤツなんですが、それぞれに心残りや弱さを抱えつつ、決意を固めていくのび太達の姿は最高でしたね。このあたりから大きく盛り上がった気がします。
今作のもう一つの特徴が、所々に過去作のオマージュが入っているところ。
このあたりはさすがドラえもん好きを公言する辻村深月さんだなと思いました。気付いたところでは…
・オープニングに「のび太の恐竜」のピー助らしき影
・のび太がバッジを失ったため死んだと思ったドラえもんがハンマーを出して「壊れてお詫び~」→「のび太の海底鬼岩城」
・敵の星が荒廃した描写→「のび太と竜の騎士」
・ワープする際にレバーを倒すシーン→「のび太の宇宙開拓史」
・ルカの乗ってきた宇宙船で旅立つ→「のび太の宇宙小戦争」
・改造した宇宙船の四次元空間に個室→「のび太の魔界大冒険」
・しずかちゃんとルナだけを残していく→「のび太の鉄人兵団」
・エスパーぼうしで念力を使ったのび太のズボンが脱げる→「のび太の魔界大冒険」のスカートめくり?
・ディアボロの正体
・ラストシーンも原作短編のラストが元になっているなど
特に初期作に偏っていた印象。中盤以降にこういった描写が増えるので、歴代映画を見ていた人は見おぼえのある描写が楽しくなること請け合いです。
個人的にちょっとだけ残念だったのは月が題材ながら後半は敵の惑星に舞台を移してしまうところでしょうか。出来れば最終決戦は月面でやってほしかったですね。
地球の月と敵の惑星の月の対比や月に関する異説、例の月面についた足跡など月に関するトリビア・描写も相応に濃かったのですが。
最初に言った通り、序盤はなかなか盛り上がりませんが、ストーリーが進むにつれてどんどん盛り上がっていきますので、最後まで退屈しない映画でした。素直に面白い!
異説関係の説明など、ちょっと小さなお子さんには難しい話がありますが、それだけに大人も楽しめる映画に仕上がっています。オススメ。
さて、来年の映画ドラえもんは…!
・ティラノサウルスに追われるドラえもん
・ブラキオサウルスに乗るドラえもん
・中生代の世界
というわけで、来年には新元号になるためなのか、原点回帰した作品になりそうです。
果たしてのび太の恐竜リメイクpart2なのか、オリジナルなのか。楽しみにしましょう。でわでわノシ
以下、若干のネタバレ注意
あらすじ
日本の月面探査機「ナヨタケ」が月面で白い影を捉えた映像を最後に交信不能になってしまった。
ニュースでその映像を見たのび太は「月のウサギだ!」とはしゃぐが、クラスメイトから笑われてしまい、ドラえもんの「異説クラブメンバーズバッジ」を使って月の裏側にウサギ王国を使って見返してやろうという事に。
そんなある日、のび太は不思議な少年ルカと出会う。翌日、のび太のクラスに転校してきたルカだったが、彼の出現と同時に不思議な現象が起き始める。
ウサギ王国が完成し、ジャイアン達を誘うのび太の前にルカが現れ、彼も一緒に王国へ行く事になる。ところが、トラブルによってのび太はみんなとはぐれてしまい、さらにバッジがはずれて谷底へ落下してしまう。
そんなのび太を助けたのはルカだった。彼は月面に隠れ住んでいたエスパルという異星人によって生み出された超能力者だったのだ。ルカの仲間と仲良くなったドラえもん達だったが、エスパルを探し求める異星人が襲来し、ルカ達は捕らえられてしまう。
のび太達はルカを助けるため、宇宙へ旅立つ。
以上、物語前半でした。
今年は短編「異説クラブメンバーズバッジ」原作で、あの辻村深月さん脚本という事で、今までのドラ映画とは若干違った雰囲気が特徴的。特にウサギ王国が完成するまでは全体的にしっとりした雰囲気で、伏線を撒きつつも静かに展開されます。
このため、序盤はちょっと退屈かな?と思えるくらいのんびりと進んでいきます。
しかし、ルカの正体が判明してからは一転、ルカ達を狙う悪人の登場でスピーディーな映像と共にバトルが展開され、一度は敗れたドラえもん達がルカ奪還のため一致団結していく…一方、ルカと彼らを連れ去ったゴダート隊長とのやりとりなど、熱い展開の連続。最後も綺麗にまとめて序盤に近いしっとりした終わり方でした。
ゲストもキャラが立っていて、それぞれに見せ場があったのも好印象。終盤の大乱闘は戦闘中にちょっとしたギャグ的なやりとりもしつつ、シリアスさを壊さない楽しい戦闘で劇場に来た子供たちからも笑い声がしていました。
黒幕であるディアボロは最近のオリジナル作品で珍しい完全な邪悪キャラ。自らの欲望のためにエスパルを欲し、地球を侵略しようとする悪人です。その正体は…劇場でご覧ください。
ゲスト声優の柳楽優弥さん演じるゴダート隊長もいいキャラでしたね。自分の星の事を考え、他星への侵略を良しとせず、人々からの人望も厚い…とディアボロの部下でありながら良識のある好人物。彼のおかげで敵側の描写に厚みが出ていたと思います。
ちょっとはずれたところではノビットとモゾもいいキャラでした。ノビットはのび太達が作ったウサギ王国の住人「ムービット(ムーン+ラビット)」の一人なのですが、発明好きでアベコベな発明品を作るコミカル要員。モゾはルカの友達の宇宙亀。立ち位置的には「のび太の宇宙小戦争」のロコロコといったところでしょうか。彼ほどおしゃべりではありませんが。
で、ルカ。予告だけでも分かりますが、彼とのび太のくさいくらいの友情描写、だけじゃない。生みの親の科学者夫婦と別離した過去、前述のゴダート隊長との関係などメインゲストなだけあって濃ゆい描写がてんこ盛り。一方で、彼の姉であるルナは思ったほど出番は多くないものの、決めるところは決める、といった感じ。彼らとの別れも胸にきましたね…のび太に抱き着いて泣くルカへののび太の一言がまたいいんだ。エピローグの一枚絵も彼らのその後を想像させてくれて、すごく良かったですね。
レギュラーキャラクター側で印象に残ったシーンとしては、やはりルカの宇宙船で旅立つために集まるシーンでしょうか。
いわゆる「強制はしない、怖いなら来なくていい」というヤツなんですが、それぞれに心残りや弱さを抱えつつ、決意を固めていくのび太達の姿は最高でしたね。このあたりから大きく盛り上がった気がします。
今作のもう一つの特徴が、所々に過去作のオマージュが入っているところ。
このあたりはさすがドラえもん好きを公言する辻村深月さんだなと思いました。気付いたところでは…
・オープニングに「のび太の恐竜」のピー助らしき影
・のび太がバッジを失ったため死んだと思ったドラえもんがハンマーを出して「壊れてお詫び~」→「のび太の海底鬼岩城」
・敵の星が荒廃した描写→「のび太と竜の騎士」
・ワープする際にレバーを倒すシーン→「のび太の宇宙開拓史」
・ルカの乗ってきた宇宙船で旅立つ→「のび太の宇宙小戦争」
・改造した宇宙船の四次元空間に個室→「のび太の魔界大冒険」
・しずかちゃんとルナだけを残していく→「のび太の鉄人兵団」
・エスパーぼうしで念力を使ったのび太のズボンが脱げる→「のび太の魔界大冒険」のスカートめくり?
・ディアボロの正体
・ラストシーンも原作短編のラストが元になっているなど
特に初期作に偏っていた印象。中盤以降にこういった描写が増えるので、歴代映画を見ていた人は見おぼえのある描写が楽しくなること請け合いです。
個人的にちょっとだけ残念だったのは月が題材ながら後半は敵の惑星に舞台を移してしまうところでしょうか。出来れば最終決戦は月面でやってほしかったですね。
地球の月と敵の惑星の月の対比や月に関する異説、例の月面についた足跡など月に関するトリビア・描写も相応に濃かったのですが。
最初に言った通り、序盤はなかなか盛り上がりませんが、ストーリーが進むにつれてどんどん盛り上がっていきますので、最後まで退屈しない映画でした。素直に面白い!
異説関係の説明など、ちょっと小さなお子さんには難しい話がありますが、それだけに大人も楽しめる映画に仕上がっています。オススメ。
さて、来年の映画ドラえもんは…!
・ティラノサウルスに追われるドラえもん
・ブラキオサウルスに乗るドラえもん
・中生代の世界
というわけで、来年には新元号になるためなのか、原点回帰した作品になりそうです。
果たしてのび太の恐竜リメイクpart2なのか、オリジナルなのか。楽しみにしましょう。でわでわノシ
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