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テクニカルアナリスト資格試験第2次通信教育講座問題1-1解答

2008-04-27 | CFTe
8日前の問題の解答です。

 代表的な事例としては、価格と移動平均線の交差をもって買い・売りと判断する場合が挙げられる。この事例においては、第1に、価格が移動平均線をまたぐように上下動して、仕掛けのシグナルが発生してまもなく逆方向の売買を指示するシグナルが発生することが連続的に起きる、第2に、期間の長い移動平均線を用いた場合に、大幅な上昇や下落が生じて移動平均線からの乖離が拡大し、かなり後になってから価格が移動平均線に到達するようなケースがある。第1のケースでは、頻繁な仕掛けと損切りの繰り返し(ウィプソー)が問題であるから、仕掛けおよび損切りのいずれかを実行するタイミングを遅らせるルールを追加するのが適切である。例えば移動平均線の突破から一定の乖離率に到達するまでは売買シグナルと見なさない、或いは突破から一定期間以上の滞留確認後にシグナルを有効とするフィルター・ルールが有効である。第2のケースでは、価格が反転してシグナルが出るまでの時間が長すぎ、シグナル発生の時点からは大きな値動きが期待し難かったり、反対方向の動きに巻き込まれる危険性が高くなる。この場合では、予め相当幅のエンベロープを設定しておき、そのエンベロープへの到達・復帰などを補助的な売買シグナルとすることが有効である。またRSI、ストキャスティックスなどオシレーター系指標を用いた際には、いったん強気・弱気のシグナルが点灯した後、再び元のトレンドに復帰するケースが頻繁に生じる。この場合は、オシレーターの使用をごく短期的な売買の判断に限定したり、直近の高値・安値の更新があった場合は速やかに手仕舞い・ポジション反転などを準備しておくことが有効である。

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