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五十路男の独り言集。
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“病は気から”の裏解釈 ~生活行動でメンタルハック~

2021年03月15日 21時40分24秒 | 生活/メンタル

 

※この記事は、ワタクシの独断と偏見によるものです。効果効能およびその理論などを保証するものではありません。こういう方法・考え方もあるんだよ、という紹介ですのでご了承ください※

 


◇ポイント
・思考回路の強化単純化高速化
・「病は気から」そのメカニズム
・思考の癖を直すには

 

 

脳内回路(シナプスの迷路)を想像しながら読んでいただくといいかもしれません(真顔

 


たとえば。

 

運動選手が練習によってその動作をなめらかに行うことができるのは、運動時に発生する脳の電気信号(シナプス間のやりとり)を反復練習によって強固にしつつショートカットを繰り返して信号の単純化高速化を行います。それに耐えうる骨格筋肉など身体機能も必要ですが、脳内の信号の強固なものにし単純化高速化(ショートカット)することが必要なのです。シナプスABCDEの順で通っていた信号をACEに単純化し高速化を図るイメージと言えばいいでしょうか。繰り返し信号が送られればその部分の器官(シナプス)も発達し、より大量の信号(物質)を発生させ、より強固な回路を作り上げていきます。

 

これは運動に限らず、平時の思考においても同じことだと思います。

 

よく言われることですが、人間は何か漠然とした不安に感じることがあるとき、その不安の原因は大抵「起きてもいない未来の出来事を心配する」ことです。何か気が滅入っているとき、あるいは後悔しているとき、大抵「起きてしまった過去の出来事に執着している」ことが原因です。

たまたま仕事で失敗してしまったとき、「ああすればよかった何でやらなかったのか何で何で」と失敗を悔やむ”過去に執着”し、また同じ失敗を繰り返すかも知れない、という”未来の自分への過度な不安”へとつながり、文字通り気が滅入ってくる、という思考(意識無意識問わず)の悪循環が発生します。

これは誰にでも起こりうることなので、マイナス思考が駄目だと言うことではありません。ここで問題なのは、この悪循環を断ち切れないままその環の中で悶々と過ごすことです。多くの人は「起きてしまったことだからいまさら悔やんでもしょうがない。次に同じ失敗をしなければいい」と考え気持ちを切り替えますが、それがなかなか上手くできないこともあります。

”未来に失敗しないよう”にことさら”過去の出来事に執着”して、事細かによくなる方法を模索しますが、その方法でも安心できず、「不安が常態化」していきます。そして、根本の不安が解消されないまま新たな不安が上乗せされることで、「解決しなければならない不安」が積み重なっていきます。

いわゆる一つの、ストレスを受け続ける状態ですね。

それがいつしか自己肯定感の喪失→自己否定へとつながります。みんなできているんだからこんなのできて当たり前で不安を感じている自分できない自分が駄目なんだ。もっとできるようにならなければならない。できない自分は駄目なんだ。そんな思いに囚われて、周りに追いつこう周りに認めてもらおうと必死になり、感情のケアをおざなりにしてしまいます。そんな不安定な自己への不安(と不満→自己嫌悪→自己否定)が増大してゆきます。

 

人間が不安を感じると様々な化学反応が身体の中で起こります。よく知られているのが、精神を安定させる物質セロトニンの働きが不安や焦燥によって抑制されます。嬉しかったり喜ぶことが少なくなるとドーパミンの機能が低下し、行動意欲が低下するとノルアドレナリンが機能低下を起こします。そしてこれが強い度合いで慢性化すると、不安障害、うつ病などの診断を受けることとなります。

思考回路の「不安」や「焦燥」や「緊張」や「自己嫌悪・自己否定」のシナプスが肥大していて、信号がその回路を通りやすくなる環境が作られ強化されていると言い換えてもいいかもしれません。

またそうではなくても、行動意欲の低下は、生活行動(睡眠や炊事洗濯掃除など)への影響が強く、片付けも億劫になりお風呂の頻度も少なくなり不衛生になりがちで、食事も疎かになり体力(免疫力)が低下していきます。その反面、不安や興奮などで睡眠の質はだだ下がり。普段なら引かない風邪を引いたり胃腸の調子が悪くなったりします。

マイナス思考の果てに心も身体も免疫力を失ってしまう。まさに「病は気から」なのです。

 

 

じゃあ、どうすればマイナス思考の環から抜け出せるのか。

 

 

たとえば、お箸の持ち方を直すのには、やはり訓練しかありません。握りこむような持ち方をしていた人が、こうして持ってみて、と正しい(と言われている)持ち方を見てその場ですぐに直すことはまず無理でしょう。1本を親指で挟み薬指で支えてもう1本を親指と人差し指と中指で支えてものをつまむ、という動作を司る脳内回路が発達していないので、まずその回路を拓いていくところから始めなければなりません。そうして繰り返し訓練して、脳内回路を強固なものに単純化高速化して初めて会得できるのです。

 

思考の癖も同じです。もし不安につながりやすい思考回路があったとするなら、まず意識的にその回路を矯正しなくてはなりません。

ですが、「なぜ不安になるのか(原因の解明)」という観点からのアプローチと、「不安を感じないようにするには(対処療法)」という観点からのアプローチでは、方法も結果も違うでしょうし、本人の症状や得手不得手にも関わってくるでしょう。また、不安になるような思考をはっきりと感じているときはともかく、無意識下でぐるぐるとマイナス思考の環にはまっていることに気づくことができるのか、という根源的な命題にもぶち当たります。

 

話はそれますが、民間のカウンセリングなどではこれを解消する方法を売りにしています。しかし、自分に合うやり方かどうかもわからないのに、決してお安くはないお金を払う勇気は、なかなか持てないと思います。ただ、詳しくは語りませんが、その中でも多くのカウンセラーが口にするのが、「現在(いま)を生きてください」という言葉。変えられない過去に囚われありもしない未来に心砕く前に、いまの自分自身(不安な自分や「できない」自分をありのままにみて)をちゃんと受け入れて、と訴えます。これは確かにその通りだと思います。マイナス思考に陥っているときというのは、先ほども述べたとおり「こころ現在(ここ)にあらず」の状態だと思うのです。

 

そこで、ありきたりではありますが、次のような行動を繰り返すことによって、不安を解消して行動しやすくなるかもしれません。

・不安を感じたら、まず大きく深呼吸し、感情と思考そのものを落ち着かせる(回路の遮断)
・話せる相手がいるならいまの自分の状態を説明して自分の思考を言葉にしてみる。もしくは紙に書き出してみる(思考を可視化し客観性を持たせる)
・そして”まほうのことば”「なんとかなるさ」「なるようになるさ」これを声に出して三回唱える(いい意味でわりきる)

3番目がわりと大事。

言葉というものは、その意味することを「脳内に刻み込み」「(自己)暗示をかける」という側面があります。この場合、不安を感じたときに「なんとかなるさ」と声に出すことによって、「不安→なんとかなる」という自己暗示をかけることになります。

「不安」でも「なんとかなる」。

もちろん、こんな簡単なことで不安や自己否定のすべてが払拭されるわけではありませんが、この思考回路を作り上げ強化していけば、マイナス思考の環から抜け出すことも多少は容易になるのではないでしょうか。

 

 

超余談ですが、家事をすることも効果があるとワタクシは思っています。特に掃除。汚れていたものがキレイになると、ざわついて気持ちも不思議と落ち着くものです。文字通り気分転換にもなります。義務感でやっては駄目です。「よしやるぞ」と声に出してから取りかかってください。

もしくはストレッチやヨガなども。体を動かし血流をあげて「気」を循環させるには体を動かすことが一番です。

 

 

「病は気から」とは気のせいでも何でもなく、純然たる因果の先にあるものだとワタクシは考えます。

 

 


ちなみに。

「なんとかなる」「なるようになる」というのは楽観的な言葉に聞こえますが、実はそうではありません。ですがこれはまた別の機会に。

 

 



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