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五十路男の独り言集。
乱筆乱文はご容赦ください。

黒い砂漠日記 ~バレンシア行路

2021年03月14日 18時36分08秒 | ゲーム

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バレンシアを旅した時のことを書いておこうと思う。


そのころは、イソベル・エンカロシャーと別れ、父親のエンリック・エンカロシャーにいいように使われていた頃だ。いや、イソベルの妹(ヴァルキリー?)に振り回され始めた頃か。

ジャイアント駐屯地で戦って、首領らしき強敵を倒したと思ったら、途中で終末の月に入ったというルルピーに会ったりした。

あるいはナマズマンを延々と討伐していた。かと思えばクルツ族をやはり討伐していた。さらにはエントの森でマンシャ族を討伐。

巨大なオーガが紛れ込んできていて、文字通り死にそうになった。剣で切っても切っても倒れない。その力は大地が砕けるほど。私も何度も倒れながらポーションをがぶ飲みしてなんとか勝った。

そんな中不意に、以前訪れたことのあるアルティノの町を思い出したのだ。

東へ探索に出る。その為に拠点をアルティノに定め、目指した。

途中、兵の墓と呼ばれる場所に出た。アンデッドが激しい攻撃を仕掛けてきた。こちらの攻撃がなかなか効いた感じがしなかった。いい経験にはなったが、できれば避けたい相手だ。

人気のない山道を通り、いくつかの村を経てアルティノに到着。そこで最低限の準備をして、出発した。

岩石警戒所のすぐ近くに、カラシュの別荘と呼ばれる建物があった。話を聞くと、この砂漠地帯にはこういった別荘地がいくつかあるらしい。まあ、利用料が法外とも思える金額だったのは、砂漠だからか。

その別荘の裏。なにやら不思議な場所を発見。岩に乗って滑れそうだったが、かなり危険に感じられたので何もせずにその場を離れた。

そのまま南下し、蛮族の駐屯地に行き当たった。とにかく駆け馬でこの地域を抜け、岩石警戒所のあたりまで戻ってきたので今度は一息に北上し、切り立った崖の底にできた道を通っていくと、廃墟群が目の前に広がった。

怪しい人影が見えたが、私は声をかけることはせず、一定の速さで進んでいった。

またしばらく行くと、崖の底にあるオアシスを中心にできた、隠れた町を発見した。この町の長の名を取って、シャカトゥというらしい。

気まぐれにそのシャカトゥに挨拶をしに行くと、サヤ・ネセルという女性と商談中(?)だった。ただ、なんと言ったかは覚えていないが、これまた意味深な会話があったと記憶している。どうしてこう、権力を持った人間というのは、一癖も二癖もあるのか。

このあたりから砂地がチラホラと見え始めていた。

と思っていたら、渓谷に出た。道が複雑に入り組んでいて、しばらくの間迷ってしまった。いま思えば、抜け出せたのは実は偶然だったのかもしれない。

そして気づいた。目の前には道がない。砂漠の動物が我が物顔で闊歩している。崖の上からは海が見えるが飛び降りるにはいささか(命がなくなる程度には)高すぎる。

だが、この時の私には、砂漠に足を向ける覚悟はまだなかった。動物たちを刺激しないよう、夕日に照らされた砂岩の平地を静かに進むしかなかったのだ。

暗闇の中に浮かび上がった人の灯り。タリアの別荘についた。緊張と疲労でそろそろ野営を考えないと、と思っていた時だったので、出費はいたかったが利用させてもらうことにした。

人心地ついた後、別荘の周りを少し歩いてみた。

夜。月明かりの砂漠。闇に目が光る野生の動物。冷たいぐらいの夜風。えもいわれぬほどの情景だった。

そして、眼下に広がる砂の斜面の先、港が見えた。その瞬間の私の気持ちは、安堵と希望と一抹の寂しさ…いいや言葉ではなかなか言い表せないような、不思議な気持ちだった。

野生動物がたくさんいるなか、なるべく距離を置いて移動し、その港町、アンカト内港を目指した。

港町、というよりは漁村だったが、船着場は立派なものだった。冒険者が誰も手をつけてない住居があったので買ってみた。ここにはこないのか、それとも引き払った後なのか。

翌朝、バレンシアに向けて出発した。陽の光に道が見えることが、こんなにも安心できるのかと思い知った。

都に着いて、バレンシア領主シャハザード・ネセルにも謁見してきた。私の名を聞いたことがあると言っていたが、それで終わりだった。

大きな池(湖?)が水源となっているようだが、水源の詳細な話は聞けなかった。もっとも、文字通り人々の生命線となる大切な情報だ。異邦人の私にはもらさないだろう。

 

いよいよ、砂漠に出る時が来た。バレンシア大砂漠。別名<黒い砂漠>。あのイズレラが引き起こした厄災、アルティノで言うところの闇の三日間に深く関係する場所だ。いま思えば、なんと因縁深い場所だったのか。

砂漠に出た途端に、方向を見失う。話に聞いた時は何を馬鹿な、と私も思っていたが、本当だった。あっという間に風に舞う砂に視界を塞がれ、気づけば周囲は砂、砂、砂、そして容赦のない太陽の光。

農場から一番近いところにある巡礼者の聖所”禁食”にたどり着くまでの不安、恐怖は、魔物と戦っている時のものとは違う、もっと深いものだった。

その後、巡礼者の聖所”分配”、”誠実”、”謙遜”の順に砂漠を渡った。事前に地図を準備し、当たりをつけていたので、なんとか見失わずに済んでいたが、もう一つの聖所(らしき建物)を見失い、その時から完全に砂漠の放浪が始まった。

とにかく砂、砂、砂。時折現れる砂漠サソリと謎の盗賊団、サボテンに似た魔物以外は誰もいなかった。この薄黄色い世界で、私は馬に乗ったままどこへ向かっているのか、不安と戦っていた。

照りつける太陽、風で巻き上がる砂。大自然を前にした孤立感と無力感。

ただ、自分でもどうかと思うのだが、「いつかどこかにたどり着く」という考えが頭にあり、いい意味で開き直っていたのも事実だ。なぜか自分の体力や馬の消耗などは一切頭になかったが、なんとかなる、と確信めいた思いがあった。

それが正しかったかどうかはわからないが、日が暮れ始めた頃、岩石が多くなってきて砂漠の終わりを告げた。

岩山(がけ)の縁をたどり、オベリン別荘にたどり着いた。洞窟で守護隊にも合った。

貴重な水辺はティティウムに占領されていた。水辺を見下ろせる崖の上で一晩明かした。そうして気づけば”謙遜”まで戻ってきていたのだ。

”分配”、”禁食”を経由して北上し、農場からラクシャン天文台へぬけた。この頃にはある種度胸もついていたので、無謀とはわかっていつつも、巡礼者の聖所”従順”を目指して再び砂漠に出た。

それでも周りはとにかく砂、砂、砂。砂漠サソリや盗賊団と相対するも互いに距離を置き、サボテンモンスターに驚かされながら進んだ。

一息ついた”従順”で聞いた、近くにあるというオアシスへ向かった。途中、石柱の間に黒い太陽のようなものが渦巻いて風を巻き起こしていた。そばに馬が一頭いた。魔術的な何かが起こっていたのだろうか。

そしてイベルブオアシスを発見した。頭から水を浴びた。ふっと疲れが出てきた。さすがに強行軍だったのだろう。私はそこで馬を休息させ仮眠を取った。だがあまり眠れずすぐに起きた。それでも頭と体は少し軽くなった。

事前の情報では、巡礼者の聖地”節制”がこの南にあるという。

”制約”を見つけた後、たどり着いた殉教者の避難所で、依頼を受けた。昔訪れた渓谷を自分の代わりにもう一度見てきてくれ、と。私は何も言わず了承した。

岩山の裾にできた砂粒バザール、バルハン関所からケンタウロス族の支配地を抜けて、私はアルティノへ帰還したのだ。小さな征服感と確かな達成感を味わいながら。

 

砂漠という、極端な世界でも、人はたくましく生きていた。できることをし、必要以上のことはせず、それでも繁栄を求め開拓をやめない。

砂漠で出会った巡礼者たちがまさにそうだろう。さからわず、ただ黙々と己の信心に磨きをかけ、衆生の救いを広めている。

そのたくましさが、あの世界では心地よかったのだ。そんな風に感じるようになったと言うことは、私はこの旅で、少し変わったかもしれない。

 

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黒い砂漠日記です。タイトル回収です。

 

バレンシアを横断したのはレベル50は越えていたと思いますが、少し前のことなのでうろ覚え。この頃はまだスクリーンショットの存在すら気づいていなかったので、ホントに記憶頼りです。

バレンシアはいろんな要素が詰まっていると風の噂(ネット)で聞いてまして、メインシナリオがちょうどバレンシアに向かうとこなので期待しているのですが、皇子を岩石警戒所にほっぽっといたまま、いつのまにかカーマスリビアで寄り道しています。キノコモンスターがキモチ悪い(´・ω・`)

 

 



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