時間

いろんな時間です。仕事の時間。休みの時間。散歩の時間。今は定年退職しています。
気ままな時間。良い出会いができる時間。

今日のコラム

2013-09-03 06:12:02 | Weblog


9月3日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

お得意を広げるには

 自分の店のお得意さん が、他の人に「自分はいつもあの店で買うのだが非常に親切だ。サービスも行き届いているので感心している」と話されたとしたら、その人も「君がそう言うの なら間違いないだろう。私もその店に行ってみよう」ということになりましょう。その結果、お店としては、みずから求めずして、お得意さんを一人増やす道が 開けるということになるわけです。

 そうしたことを考えてみますと、日ごろ商売をしていく上で、お得意さんを増やす努力を重ねることはもちろん大切ですが、現在のお得意さんを大事に守っていくことも、それに劣らず大切なことではないかと思うのです。



筆洗

2013年9月2日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)

▼富士山の噴火史上、最大規模といわれる宝永噴火(一七〇七年)は、南東斜面にできた火口が十六日間、火山灰を吐き出し、降灰被害が農民を苦しめた

▼江戸幕府は被災地を直轄領に編入し、復興に乗り出す。資金調達のために臨時税を全国に課す「諸国高役金(たかやくきん)令」を発令、洪水を予想し治水工事の一部を外様大名らに担当させた

▼ところが、幕府の歳入の四割に当たる金が集まったにもかかわらず、実際に被災地救済に使われたのは一割程度。勘定奉行の言い分通りでも、三割余りだった

▼財政難だった幕府の歳入の穴埋めに大半が流用されていた。治水工事を請け負ったのも江戸の業者ばかりだった(小山真人著『富士山』)。最近、よく聞く話と同じだ。復興予算の流用はこの国の政治のDNAに刻まれているようだ

▼自治体などの基金を通じ流用された東日本大震災の復興予算のうち、未執行分の七百十八億円が返還されるが、すでに一兆円超が執行され返還額は一割に満たない。二〇一三年度予算の復興特別会計から二千億円以上が被災地と関係ない事業に充てられていることも判明した

▼一四年度予算の概算要求は過去最大額だった。消費税増税が未定で歳出額の上限を定めなかったためだが、族議員が跋扈(ばっこ)する古い政治に先祖返りした感が強い。増税し国民に痛みを求める資格があるのか。政治が問われている。



2013年9月3日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼アニメ映画監督の宮崎駿(はやお)さんが引退するという寂しいニュースに、司馬遼太郎さんの言葉が重なった。1988年に長編小説「韃靼疾風録(だったんしっぷうろく)」で大佛次郎賞を受けたとき、司馬さんは創作の厳しさをこう語っている

▼「小説を書くというのは、空気の中から何かを取り出して手の上で固形にする仕事。私は精神力、体力とももうそんなに残っていない」。まだ65歳だったが、言葉の通りにこれが最後の長編小説になった。一作に吸い取られる知力体力はいかばかりかと想像したものだ

▼夢と叙情にあふれる宮崎さんの長編アニメも、つくる側には七転八倒の仕事だろう。まだ72歳。惜しむ声が多いが、ご本人は、自分の創造的な期間は終わったと言っているそうだ。それを聞いて、もう一人思い出す人がいる

▼野球の長嶋茂雄さんは引退の際、こんなふうに語ったそうだ。「バットを折りながらでも人のいないところへ落ちていた打球が、野手の正面に飛ぶようになったと感じた。力が落ちたということだ」と。どの道にも、極めた当人しか分からないことがあるのだと思う

▼ともあれ勝手な書きぶりはこの辺にして、あとは6日予定という会見を待ちたい。アニメという「日本のお家芸」を至芸に高めた人は、どんな感慨を聞かせてくれるだろう

▼かつて対談で、司馬さんは宮崎さんを「ご自分の中の子どもを、実に大切になさっていますね」とほめていた。大人の中の子どもを揺り起こすのが宮崎作品だった。もう少し見たい気がする。


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