湯の山温泉は、鈴鹿山脈のふもとに立地する温泉で、奈良時代に開湯されたと伝わる古湯である。源泉が枯れたり、他の温泉地に客を奪われ衰退したりと幾度もの危機を乗り越え、現在は四日市市の奥座敷として機能している。
グリーンホテルは、テニスコート 14 面を有すなど、レジャー機能を備えた宿泊施設である。ホテルを冠しているが、部屋は和室なので正確には旅館であろう。浴室には、内湯に 2 つと露天にも 2 つの浴槽があり、2 種類の源泉を引いてかけ流しにしている。内湯の小さい方の浴槽には 3 号源泉が引かれており、オーバーフローが多く、大変気持ち良い。やや黄色に色付いた湯で、ツルスベ感があった。露天にも同じ源泉が引かれており、こちらでは光の関係かうっすら緑色に見えた。眺望があるわけではないが、露天風呂自体が広く、さながら日本庭園のようで解放感は十分に演出されている。こちらもかけ流し量が多く、とてもよかった。一方、内湯の大浴槽には 4 号源泉が引かれており、循環併用で使用されている。源泉の湯温は 30℃ 程度だが、熱めに加温されていた。
(2016 年 9 月)
◆源泉情報◆
源泉名:新湯の山温泉 3 号源泉
泉質:アルカリ性単純温泉
湧出量:500 l/min
泉温:45.9℃
成分:pH8.6、溶存物質 530 mg/kg、主要な成分は以下の通り(いずれも mg、カッコ内はミリバル %)。
ナトリウムイオン | 155.7 (96.16) | 炭酸水素イオン | 208.7 (50.07) |
メタケイ酸 | 34.3 | 塩化物イオン | 104.9 (43.34) |
分析日:2007 年 3 月 20 日
源泉名:新湯の山温泉 4 号源泉
泉質:アルカリ性単純温泉
湧出量:140 l/min
泉温:39.1℃
成分:pH8.5、溶存物質 690 mg/kg、主要な成分は以下の通り(いずれも mg、カッコ内はミリバル %)。
ナトリウムイオン | 183.7 (96.50) | 炭酸水素イオン | 427.6 (86.97) |
メタケイ酸 | 31.1 | 炭酸イオン | 12.9 (5.33) |
分析日:2007 年 7 月 30 日
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