大湯温泉より山の中に分け入ったところにある一軒宿。住所も魚沼市駒の湯で、番地などはない。昭和 28 年の開湯とのことで、現在は細いながら舗装された道路が走り、車で到達することができるが、冬季は豪雪のため春~秋にかけての営業となっている。
豊富な湯量により、いくつもの浴室に惜しげなく源泉が注がれているそうであるが、立寄りで利用できるのは 1 ヵ所。5 人ほど入れる混浴の湯舟には、中央付近の湯底から大量の源泉が投入されており、水面には 50 cm 程の水柱ができていた。無論、かけ流しである。硫黄臭、泡付きのあるぬる湯で、小一時間ほど浸かっていたが、終始独泉状態であった。
全国的にみてもトップクラスであろうかけ流し量は見事で、言語を絶する名湯であった。余談であるが、日帰り客用の第二駐車場は、空間を埋め尽くすほどの虻が飛び交っていた。
(2016 年 8 月)
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<再訪>
ついに宿泊することができた。立ち寄りでは露天の 1 ヵ所しか入ることができないが、宿泊すると内湯、貸切風呂 2 ヵ所、宿泊者専用の別の露天に入ることができる。もちろん、すべての浴室に入浴した。宿泊者専用の露天はメインの湯口だけでも十分な投入量があるのに、さらに浴槽の横に這わせたホースには 15 cm ほどの間隔で穴が開けられており、ここからもドバドバと源泉が注がれていた。卵味、沼のような臭いのある湯であった。
尚、食事は山菜や川魚料理で、一品一品手が込んでいた。アケビの蔓など、初めて口するものもあって面白かった。山間なので日は早めに沈んだが、夜はランプの灯りのみなので、読書はむずかしい。温泉に入って、早々と眠るのがいいだろう。
(2018 年 5 月)
◆源泉情報◆
源泉名:駒の湯 2 号
泉質:アルカリ性単純温泉
湧出量:1800 l/min
泉温:31.5℃
成分:pH8.6、溶存物質 234 mg/kg、主要な成分は以下の通り(いずれも mg、カッコ内はミリバル %)。
カルシウムイオン | 45.4 (72.76) | 硫酸イオン | 105.1 (74.24) |
ナトリウムイオン | 19.1 (26.60) | 炭酸水素イオン | 24.1 (13.22) |
メタケイ酸 | 29.2 | 塩化物イオン | 11.1 (10.51) |
分析日:2008 年 10 月 31 日
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