安代温泉は、夜間瀬川沿いに展開する湯田中・渋温泉郷のちょうど湯田中温泉と渋温泉の境に位置している。数件の旅館と共同浴場からなる温泉で、渋温泉とは地続きになっている。
大湯は、ジモ専の共同浴場であるが、安代温泉の旅館に宿泊すると鍵を貸してもらうことができる。緩やかな坂道に面しており、上手にも下手にも入り口と脱衣場がある立派な造りである。タイル張りの浴室には湯舟が 1 つ。パイプを伝い、注がれる源泉のほとんどを湯舟から逃がしているが、それでも 45-46℃ はあった。かけ流しで、加水もできるがしばらく誰も入浴していなかったのだろう。ビリビリ感、微石膏臭のある高温の湯で、湯底の一部には灰黒色の沈殿もみられた。湯上りにはさっと渇き、サラサラとした感覚が心地よい良質な芒硝泉であった
(2019 年 11 月)
◆源泉情報◆
源泉名:共益会 11 号ボーリング
泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉
湧出量:75 l/min
泉温:91.3℃
成分:pH8.2、溶存物質 1623 mg/kg、主要な成分は以下の通り(いずれも mg、カッコ内はミリバル %)。
ナトリウムイオン | 362.1 (76.17) | 塩化物イオン | 533.8 (70.25) |
カルシウムイオン | 64.6 (15.59) | 硫酸イオン | 257.0 (24.95) |
メタケイ酸 | 202.3 | チオ硫酸イオン | 1.4 (0.12) |
メタホウ酸 | 89.5 | 炭酸水素イオン | 38.2 (2.92) |
分析日:2012 年 5 月 2 日
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