西弘次 『子どもにツケをまわさない!』自由を求める一市民として再出発

ミーゼス・ハイエクに連なる古典的自由主義の社会を目指して活動をしています。

福田屋百貨店が閉鎖後の真岡市と栃木市は

2010年07月24日 | 政治ネタ
昨日書いた「福田屋百貨店」の2店舗閉鎖の件ですが、宇都宮の例を含めて少し書き足します。

宇都宮では2000年前後に市内中心部の百貨店が相次いで閉店となりました。
以下は過去に宇都宮にあった百貨店や大規模商業施設の閉店一覧です。

1974年 山崎百貨店 宇都宮店 閉店(火災のため取り壊し)
1987年 十字屋 宇都宮店 閉店(その後空きビル)
1987年7月 丸井 宇都宮店閉店(その後EFFに)
1990年 緑屋 宇都宮店 閉店 (その後amsに)
1994年 DCブランド専門店「EFF」閉店(その後映画館も閉鎖し、現在若干のテナントの入るビルに)
1999年3月 ロフト 宇都宮店 閉店(festaという商業ビルに)
2000年 ams宇都宮 閉店(その後109に)
2000年12月21日 上野百貨店(本館・新館・大田原店) 閉店(倒産)(取り壊し/大田原は東武に)
2002年12月25日 西武百貨店 宇都宮店 閉店(その後長崎屋に)
2003年9月30日 ロビンソン百貨店 宇都宮店 閉店(その後ララスクエアに)
2005年7月 109 UTSUNOMIYA 閉店(取り壊し)

宇都宮市にお住まいだったり詳しい方は上記年表を見ればおよそのイメージは分かるかと思いますが、百貨店や商業ビルの跡に同業他社などが入ってくれる例もありますが、長く続かなかったり、客層が大きく異なるケースも有ります。
また取り壊しになったり、空きビルとなったりする例もあります。

そもそも閉店へと追い込まれた店舗は「何らかの問題」があるからこそ売上げが伸びなかったり、利益が出なかったりしたのです。
それは場所、地代やテナント料、駐車場、集客力、品揃えや接客、お店のコンセプトと建物とのマッチングなどなど様々な要因が考えられます。

開店という事以上に「閉店には理由がある」という事を忘れてはいけません。

福田屋百貨店の閉店が決まった「真岡店」「栃木店」では、地域から継続を求める声が多いようです。福田屋側も「テナント形式での運営を模索」との事です。
商売ですから少なくとも僅かでも利益が上がらない限り継続はできません。これからテナントビルに生まれ変わったとしても同じです。
真岡市、栃木市の中心街にある市内唯一の百貨店ですから、影響は限りなく大きいものでしょう。でも利益が上がらなかったのです。原因は何でしょうか?
その点をしっかり分析し、対策を講じない限り先はありません。
こういった場合に安易に行政介入を望む声が大きくなります。しかし行政には商売は全く出来ません。税金も時間も労力も無駄になります。数十億の税金を投入し行政に寄りかかって廃れてしまった宇都宮の中心商店街を見れば明らかです。
真岡市や栃木市の皆さんには、これを機に自分たちの住む地域の「まちづくり」を根本から見つめ直し、市民と民間企業(商店街など)と行政とで未来に向かった議論を重ねて欲しいと願うばかりです。
その中で本当に必要なのか?必要ならどんなお店であるべきかを考えてみれば、答えは出てくるかも知れませんし、そのお店は継続可能なものであるかもしれません。

自立できない商売に未来はありません。
利益のでない商売に参入する会社はありません。

こういった危機の時こそ市民の胆力が試されているのかもしれません。
残念ながら我が宇都宮市は中途半端に大きくなりすぎたのと、お役所もたれ合い大好きな人が多すぎて、市民の自己意識が希薄になってしまったようです。
真岡市や栃木市の皆さんには同じ轍は踏んで欲しくないと願っています。


【昨日の日記】
・栃木県の地域百貨店「福田屋(FKD)」が2店舗閉鎖へ 2010年07月23日
 http://blog.goo.ne.jp/nishi_hiroshi_24/e/c683b6d8579056e309e87f5586cc8d57


以下、報道記事です。



■顧客から惜しむ声、継続へ支援協議も 福田屋百貨店2店閉店
(7月24日 05:00 下野)
 福田屋百貨店(宇都宮市戸祭元町、福田宏一社長)が経営改善のため真岡、栃木の両店の閉店と従業員370人の削減を決めたことについて、23日、報道で事態を知った従業員の間に「何も知らない。何も聞いていない」と、不安と動揺が広がった。店舗を利用している顧客や地元商工関係者からは、閉店を惜しむ声が上がり、営業の継続を求める活動も始まりそうだ。
 栃木店に午前9時半すぎ、出勤してきた40代の女性従業員は「職場がなくなってしまったら、どうしたらいいのか」と、不安そうに話した。
 30代の女性従業員も「朝、新聞を見て驚いている。本当なのか。何も聞いていない。何も分からない」と、足早に通用口へ。別の30代の女性従業員は「自分の生活も不安。町も寂しくなってしまう」と、言葉少なだった。
 真岡市内唯一の百貨店として親しまれてきた真岡店で買い物を終えた市内の主婦(68)は「うわさはあったけど、本当になるとは」と驚いた表情。「買い物はほとんどここ。特に贈り物はスーパーでは間に合わない」
 栃木店に買い物に来た女性(82)は「この辺りでは福田屋さん以外に買い物をする所が、もうない。どんなことがあっても残してほしい」。別の女性会社役員(38)は「中心部で遅くまで買い物できる、唯一と言っていい場所。街のにぎわいを考えても寂しい。何らかの形で残してほしい」と残念そうだった。
 動揺は商工関係者にも広がった。真岡商工会議所の篠原泉会頭は「地元商店街とも調和が取れていたので残念。中心市街地がポッカリ空いてしまうのでは」と懸念を示した。真岡市商店街連合会の菊島達雄会長は「イベントへの協力など、地域にも貢献してくれていた」と閉店方針を惜しんだ。
 「昨年から進めている中心市街地活性化まちづくり計画の一つに、福田屋を含むものがあった。今秋にも行政に提言する予定だった」と苦い表情だったのは、栃木市商工会議所の和賀良紀専務理事。10数年前に同市内から大型店が撤退したときの活動も踏まえ「撤退してからでは遅い。役員会を招集し、経済界としても営業継続を支援する方向で対応策を協議したい」とした。
 とちぎ町並み協議会の阿部佳司事務局長は「大型店では珍しく、地元のまちづくりにも協力してくれる姿勢があった。お年寄りの日常生活に支障が出ないよう、食料品売り場などの機能継続は必要では」と話した。
 http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20100723/355695
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5 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-01-27 21:57:11
栃木の人は歩くより車だから都会の人のようにおしゃれにお金使わず車にお金かけるから足腰が弱くなっちゃうよね!もっと交通の便良ければお金の使い方変わるかも
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Unknown (ピロン)
2011-02-02 23:13:02
FKDに毎日買い物行ってます 主に食料品です やってほしいこと沢山ありすぎます、まず宅配の受付、ポストを切手売り場にも設置、クリーニングも。受付はタバコとカード発行のみ位でしょう。従業員の対応 品物並べの従業員にイラッシャイマセ、、、皆無です。魚屋も無愛想。ジョイフルも無愛想だが活気がありいやな感じはしない。
見切り品は下に置きお年寄り腰曲げて選んでる、なんかバカにしたようです。
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だめだめです・・ (元従業員)
2011-02-05 19:59:46
働いていましたが、上に立つ立場の人が、人任せ主義といいますか・・教育制度という制度自体がありません。
新しく入ってきても教える人がいなければ人は育ちません。あそこは若い社員の方は長続きしてませんよ。次々と有望な若い社員は辞めていき、中年以上のパートばかり残っています。
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もうちょっと恩返しをしては良いのでは (物理太郎)
2011-03-05 21:53:05
 利益が出なければ、撤退・・・営利企業としては当たり前のことです。では、利益が出なくなった理由は何なのでしょうか?真岡に関しては、FKDの存在が大きいことは周知の事実です。FKDを作る→真岡店閉店はちょっと考えればそうなるかもと誰だって思うはずです。福田屋ショッピングプラザ宇都宮店の土地は真岡店の好調な売り上げから出ていると聞きます。恩を忘れてはいませんか→福田屋経営陣。
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福田屋事態百貨店としては・・・ (百貨店は私鉄系)
2012-04-14 23:18:49
そもそも福田屋って百貨店なのかショッピングサンターなのかイマイチ不明で誰をターゲットしているかも・・・です。
唯一のインターパークと本店もはっきり言って少し高級なイオン的な位置だし百貨店名乗っているのに全国百貨店商品券も使えないのも何ナノって感じで、社員もイオンの社員と変わらないかイオンの方が少し良い位だしもう少し教育をした方が・・・

まあ自分自身東武・そごうか小田急が行きやすいのでもう福田屋は行かないですね。北海道・沖縄物産展やれば良いってもんじゃないですね。

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