新青森から函館行の特急に乗車、すっかり夜の帳が降りた青森を後にして、本州と北海道とを結ぶ青函トンネルを通過、北海道の南の玄関口たる函館へ向かいます。
<<秋の青森・津軽&函館巡り-09>
2年ぶりとなる北海道訪問に胸躍らせながら、新青森を発ちました♪
特急は、夜の闇の中を北へと疾走。
やがて津軽海峡の海底下約100mを貫く青函トンネルへと突入、一気に加速して、函館への旅路を急ぎます。
トンネル進入後、30分弱程で北海道に上陸し、やがて、エキゾチックな夜の雰囲気を纏った港町の終着駅に到着しました。
<青函トンネル>
平成28年(2016年)3月の北海道新幹線開業後は、新幹線経由のルートの表示となると思われます。
北海道新幹線はルート上の制約から函館駅へは乗り入れず、函館駅から列車で25分程の場所にある、新函館北斗駅(新幹線開業までは渡島大野(おしまおおの)駅)が最寄駅となり、新函館北斗~函館の区間はリレー電車「はこだてライナー」が所要時間17分で運行されます。
JR新青森駅。
北の海の恵みを味わった夕食を終えて、時刻は18時40分過ぎ…完全に夜の闇が辺りを支配しています。
漆黒の夜空をバックに明るく浮かび上がる駅舎は、現代的な建築の博物館か美術館であるかのようです。
東北新幹線ではなく、在来線である奥羽本線のホームへ。
函館行特急「スーパー白鳥25号」に使用されている、JR北海道の789系電車が、18時53分の出発を目前にして、ホームに佇むように停車していました。
乗客の多くは、既に車内で出発を待っています。
私もそそくさと撮影を済ませて、車内へと急ぎます。
行先案内の「函館」の文字に、旅情も掻き立てられます!
連休ということもあってか、指定席の車両でも、始発駅であるここ新青森で、既にかなりの座席が埋まっていました。
「スーパー白鳥25号」は、定刻どおり18時53分に新青森を出発、北の大地を目指します。
座っている正面にあるテーブルの背面には、青森と函館とを結んでいる特急「白鳥」と「スーパー白鳥」の各便が、それぞれ青函トンネルの入口・最深部・出口へ到達する時刻が記載されている案内が貼り付けられていました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
乗車している「スーパー白鳥25号」は…19時44分頃にトンネル本州側入口を通過、19時57分頃にトンネル最深部附近に到達、20時11分頃にトンネル北海道側出口を通過、とあります。
所要27分で津軽海峡の下を通り過ぎている青函トンネル(延長53.85km)を抜けて、本州から北海道へと至ります。
青函トンネルを走行中の車内。
車内では、トンネルのどの辺りを走行しているかが分かるような案内が、表示されます。
時刻が19時53分ですから、トンネルへ進入して約10分が経過しています。
デッキへ出て、トンネル内のレールを撮影。
3本のレールが敷かれていますね。
平成28年(2016年)3月に北海道新幹線が開業すると、当然この青函トンネルを利用することになりますが、本州~北海道を行き来する貨物列車(在来線を走行)は、北海道新幹線開業後も存続するので、レールの軌間が異なる在来線(軌間1,067mm)と新幹線(軌間1,435mm)の両者が走行することを可能とするために、青函トンネル及びその前後の区間は、このような3本のレールが敷設された三線軌条となりました。
青函トンネル最深部の辺りを疾走中の、「スーパー白鳥25号」。
青函トンネルの最高速度は、140km/h。
北海道新幹線の最高速度は260km/hで、青函トンネルも新幹線規格で建設されているので、本来なら260km/hでの走行も可能です。
しかし、新幹線開業後も存続する貨物列車が、この高速による風圧の影響を受けるために、当面は新幹線の車両もトンネル内等三線軌条の区間(貨物列車と共用する区間)は、140km/hの最高速度とするようです。
かつて「吉岡海底駅」であった地点を通過しています。
狭い幅ながら、かつてのホームもよく見えています。
本州寄りに設置された、「竜飛海底駅」とともに、青函トンネル内に設置された「駅」として、海底駅見学者のみが利用することのできた特異な駅でしたが、北海道新幹線の工事着工に伴い、吉岡海底駅は平成18年(2006年)3月に、竜飛海底駅は平成25年(2013年)11月に、それぞれ営業を休止しました。
その後、両駅ともに、平成26年(2014年)3月、正式に廃止となりました。
現在は緊急時の避難施設としての役割が残され、北海道新幹線開業後もその役割は継続するようです。
因みに、旧竜飛海底駅は、撮り損ねました(爆)
この、旧吉岡海底駅を通過後しばらく走行すると、列車は青函トンネルを抜けて、北海道の大地を駆け抜けていきます。
青函トンネルを抜けた「スーパー白鳥25号」は津軽海峡沿岸を走行し、やがて真っ黒な海越しに函館市街の灯りを望みながら函館湾沿いに迂回しながら函館の街へとアプローチ、20時56分の定刻に終着駅である函館へ到着しました。
始発駅の新青森からは、約165kmの距離を2時間3分で走破した旅路でした。
大勢の乗客が列車から降りて、改札口へと歩を進めます。
新青森では、出発まで時間がなかったため慌ててしまい、暗く写ってしまった「スーパー白鳥25号」のご尊顔を、今度は落ち着いてw、激写!?
ヘッドマークは既に「回送」となってしまっていましたが、JR北海道のコーポレートカラーに彩られた、個性的な先頭部をじっくり拝み倒しました^^
ホームが緩やかにカーブしている函館駅…降車した乗客が大方改札へと去ってガランとした佇まいに、哀愁漂う終着駅の旅情を感じます。
ホームの端でレールが途切れた先にあった、オブジェのような巨大0キロポスト。
ホームとの仕切りとなっているガラスの反対側に、本来の0キロポストらしき標識が見えていますね。
ここ函館駅は、本州からの連絡列車の利用者にとっては終着駅ですが、札幌へと向かう函館本線の駅としては、この駅からスタートする起点駅となっています。
かつて本州~北海道の大動脈ルートの重要な一翼を担っていた青函連絡船と北海道各地へと赴く数多くの列車との乗り換え中継地として、北海道の旅がここから始まるという交通の要衝であった、「北海道の玄関口」としての栄光の名残を、この真新しいポストに見た思いがしました。
平成15年(2003年)6月に建て替えられた、現在の函館駅コンコース。
函館駅はホームが行き止まり式となっている、ターミナル駅。
ホーム端から、アップダウンなしでそのまま改札口へと至ることができます。
言うことなしの、バリアフリー構造ですね!
構内では、私が訪れた時には約半年後に迫った北海道新幹線の開業に期待を込めた横断幕が、目を引きました。
夜空とのコントラストが印象的であった新青森駅とは対照的に、夜の闇に溶け込むように佇む、エレガントかつスタイリッシュな函館駅。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
直線的でシンプルなデザインが、シックでスマートな雰囲気を醸し出しています。
JR北海道はデンマーク国鉄と業務提携していて、Wikipediaによれば、この函館駅舎は、JR北海道とデンマーク国鉄との共同デザインによるものとのこと。
道理で北欧テイストが漂う訳だと、納得しました。
両社の提携は、JR北海道の車両のデザインにも及んでいるそうで、新青森から乗車してきた「スーパー白鳥25号」の789系の外観や内装も、共同デザインのようです。
ひとしきり駅舎を眺め遣ってから、ムーディな夜を迎えたエキゾチックな港町のスタイリッシュな駅を後にして、この日の宿とする駅前のホテルへと向かいました。
<秋の青森・津軽&函館巡り-11>>
<<秋の青森・津軽&函館巡り-09>
2年ぶりとなる北海道訪問に胸躍らせながら、新青森を発ちました♪
特急は、夜の闇の中を北へと疾走。
やがて津軽海峡の海底下約100mを貫く青函トンネルへと突入、一気に加速して、函館への旅路を急ぎます。
トンネル進入後、30分弱程で北海道に上陸し、やがて、エキゾチックな夜の雰囲気を纏った港町の終着駅に到着しました。
<青函トンネル>
平成28年(2016年)3月の北海道新幹線開業後は、新幹線経由のルートの表示となると思われます。
北海道新幹線はルート上の制約から函館駅へは乗り入れず、函館駅から列車で25分程の場所にある、新函館北斗駅(新幹線開業までは渡島大野(おしまおおの)駅)が最寄駅となり、新函館北斗~函館の区間はリレー電車「はこだてライナー」が所要時間17分で運行されます。
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JR新青森駅。
北の海の恵みを味わった夕食を終えて、時刻は18時40分過ぎ…完全に夜の闇が辺りを支配しています。
漆黒の夜空をバックに明るく浮かび上がる駅舎は、現代的な建築の博物館か美術館であるかのようです。
東北新幹線ではなく、在来線である奥羽本線のホームへ。
函館行特急「スーパー白鳥25号」に使用されている、JR北海道の789系電車が、18時53分の出発を目前にして、ホームに佇むように停車していました。
乗客の多くは、既に車内で出発を待っています。
私もそそくさと撮影を済ませて、車内へと急ぎます。
行先案内の「函館」の文字に、旅情も掻き立てられます!
連休ということもあってか、指定席の車両でも、始発駅であるここ新青森で、既にかなりの座席が埋まっていました。
「スーパー白鳥25号」は、定刻どおり18時53分に新青森を出発、北の大地を目指します。
座っている正面にあるテーブルの背面には、青森と函館とを結んでいる特急「白鳥」と「スーパー白鳥」の各便が、それぞれ青函トンネルの入口・最深部・出口へ到達する時刻が記載されている案内が貼り付けられていました。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
乗車している「スーパー白鳥25号」は…19時44分頃にトンネル本州側入口を通過、19時57分頃にトンネル最深部附近に到達、20時11分頃にトンネル北海道側出口を通過、とあります。
所要27分で津軽海峡の下を通り過ぎている青函トンネル(延長53.85km)を抜けて、本州から北海道へと至ります。
青函トンネルを走行中の車内。
車内では、トンネルのどの辺りを走行しているかが分かるような案内が、表示されます。
時刻が19時53分ですから、トンネルへ進入して約10分が経過しています。
デッキへ出て、トンネル内のレールを撮影。
3本のレールが敷かれていますね。
平成28年(2016年)3月に北海道新幹線が開業すると、当然この青函トンネルを利用することになりますが、本州~北海道を行き来する貨物列車(在来線を走行)は、北海道新幹線開業後も存続するので、レールの軌間が異なる在来線(軌間1,067mm)と新幹線(軌間1,435mm)の両者が走行することを可能とするために、青函トンネル及びその前後の区間は、このような3本のレールが敷設された三線軌条となりました。
青函トンネル最深部の辺りを疾走中の、「スーパー白鳥25号」。
青函トンネルの最高速度は、140km/h。
北海道新幹線の最高速度は260km/hで、青函トンネルも新幹線規格で建設されているので、本来なら260km/hでの走行も可能です。
しかし、新幹線開業後も存続する貨物列車が、この高速による風圧の影響を受けるために、当面は新幹線の車両もトンネル内等三線軌条の区間(貨物列車と共用する区間)は、140km/hの最高速度とするようです。
かつて「吉岡海底駅」であった地点を通過しています。
狭い幅ながら、かつてのホームもよく見えています。
本州寄りに設置された、「竜飛海底駅」とともに、青函トンネル内に設置された「駅」として、海底駅見学者のみが利用することのできた特異な駅でしたが、北海道新幹線の工事着工に伴い、吉岡海底駅は平成18年(2006年)3月に、竜飛海底駅は平成25年(2013年)11月に、それぞれ営業を休止しました。
その後、両駅ともに、平成26年(2014年)3月、正式に廃止となりました。
現在は緊急時の避難施設としての役割が残され、北海道新幹線開業後もその役割は継続するようです。
因みに、旧竜飛海底駅は、撮り損ねました(爆)
この、旧吉岡海底駅を通過後しばらく走行すると、列車は青函トンネルを抜けて、北海道の大地を駆け抜けていきます。
青函トンネルを抜けた「スーパー白鳥25号」は津軽海峡沿岸を走行し、やがて真っ黒な海越しに函館市街の灯りを望みながら函館湾沿いに迂回しながら函館の街へとアプローチ、20時56分の定刻に終着駅である函館へ到着しました。
始発駅の新青森からは、約165kmの距離を2時間3分で走破した旅路でした。
大勢の乗客が列車から降りて、改札口へと歩を進めます。
新青森では、出発まで時間がなかったため慌ててしまい、暗く写ってしまった「スーパー白鳥25号」のご尊顔を、今度は落ち着いてw、激写!?
ヘッドマークは既に「回送」となってしまっていましたが、JR北海道のコーポレートカラーに彩られた、個性的な先頭部をじっくり拝み倒しました^^
ホームが緩やかにカーブしている函館駅…降車した乗客が大方改札へと去ってガランとした佇まいに、哀愁漂う終着駅の旅情を感じます。
ホームの端でレールが途切れた先にあった、オブジェのような巨大0キロポスト。
ホームとの仕切りとなっているガラスの反対側に、本来の0キロポストらしき標識が見えていますね。
ここ函館駅は、本州からの連絡列車の利用者にとっては終着駅ですが、札幌へと向かう函館本線の駅としては、この駅からスタートする起点駅となっています。
かつて本州~北海道の大動脈ルートの重要な一翼を担っていた青函連絡船と北海道各地へと赴く数多くの列車との乗り換え中継地として、北海道の旅がここから始まるという交通の要衝であった、「北海道の玄関口」としての栄光の名残を、この真新しいポストに見た思いがしました。
平成15年(2003年)6月に建て替えられた、現在の函館駅コンコース。
函館駅はホームが行き止まり式となっている、ターミナル駅。
ホーム端から、アップダウンなしでそのまま改札口へと至ることができます。
言うことなしの、バリアフリー構造ですね!
構内では、私が訪れた時には約半年後に迫った北海道新幹線の開業に期待を込めた横断幕が、目を引きました。
夜空とのコントラストが印象的であった新青森駅とは対照的に、夜の闇に溶け込むように佇む、エレガントかつスタイリッシュな函館駅。
(画像クリックで、別ウィンドウが開きます)
直線的でシンプルなデザインが、シックでスマートな雰囲気を醸し出しています。
JR北海道はデンマーク国鉄と業務提携していて、Wikipediaによれば、この函館駅舎は、JR北海道とデンマーク国鉄との共同デザインによるものとのこと。
道理で北欧テイストが漂う訳だと、納得しました。
両社の提携は、JR北海道の車両のデザインにも及んでいるそうで、新青森から乗車してきた「スーパー白鳥25号」の789系の外観や内装も、共同デザインのようです。
ひとしきり駅舎を眺め遣ってから、ムーディな夜を迎えたエキゾチックな港町のスタイリッシュな駅を後にして、この日の宿とする駅前のホテルへと向かいました。
<秋の青森・津軽&函館巡り-11>>
それでも20分以上トンネルの中にいるというのは、閉所恐怖症の人には無理かもしれませんね。
函館駅、私が数十年前に訪れた時はこんな姿ではなかった気がしますが、どんな駅だったのか思い出せません。
素晴らしいバリアフリー。
流石福祉先進国、デンマークが共同デザインしただけのことはありますね。
バリアだらけのフランスの鉄道駅、どうにかして欲しい。
それでも、30分近くトンネル内を走るということは、30分番組の本編なら1本余裕で見られてしまう時間なので、長く感じるか短く感じるかは、人それぞれの感じ方によるでしょうね(^^;)
先代の函館駅舎も、中々趣のある風貌でした。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/c/ce/Hakodate_Station_4th_1.JPG
駅の出入口から改札を経てホームまで、一切階段がない(高低差はスロープ化)構内は、健常者にも嬉しい構造です♪
欧州の古い駅、構造やコスト等の問題があるのでしょうが、素敵な旅情とバリアフリーの両立を図って欲しいところですね。
現在の函館駅コンコースは淡いグリーン色を基調としているようですね。函館とグリーン、何か関連があるのかもしれません。
プー太郎さんご指摘のように、確かにグリーンを基調にした色使いのコンコースですね。
爽やかさと柔らかさとが同居するようで、落ち着ける雰囲気のコンコースでした。
JR北海道のコーポレートカラーが萌黄色というのも、関係があるのかもしれません。