goo blog サービス終了のお知らせ 

猫津波日記

開田 あやのノンキな暮らしを綴ります。

大地真央「ガブリエル・シャネル」

2011-05-23 01:36:09 | 読書記録
5月22日 日生劇場 お昼公演で観劇。

妹夫婦から頂いたチケットで観劇させてもらいました。

ファッションブランド、シャネルの創始者ガブリエル(ココ)・シャネルの幼少期から晩年の再起までの物語。

大地真央主演、相手役の今井翼はジャニの人? 

けっこう人気者の役者さんがたくさん出ているみたいですが、社交界の花形役の高橋恵子とジェームス小野田がとびぬけて良かったです。
大地・高橋の女二人で丁々発止のやり取りをするシーンは緊張感があって良かった。

シャネル最愛の恋人役の今井翼はお歌がイマイチな感じで残念。
もっと朗々と歌えたらだいぶ芝居の印象違ったろうなあ。
セリフの声はいいんですけどね。
特に甘い囁きの時は二枚目声優風の良い声だった。

大地真央は幼女から老女まで演じている。
このお芝居って、大地真央の洋物版「放浪記」を狙っているのかなあ。
自立を目指して頑張ったり最愛の人に先立たれたり、まあ、色々あるけど、見終えてのシャネルの印象は、戦争でガッポリって人生だよなあ。

前半の酒場でマダムが歌うシーン、マイクが不調で途切れたり雑音入ったり。
いっそ、すぐ肉声に切り替えてしまえば良かったのに。
肉声でもokな役者さんだったみたいだから。

照明も薄暗いシーンが暗すぎるように感じたところがあった。
私の眼が弱まっているのかなあ。

全体として、なんとなくサラッとした芝居だったなあという印象。
つーか、ウチがいつも見る芝居がてんこ盛り全力投球なヤツばっかり過ぎですかね。

客席はほぼ中高年の女性。
ちょこっとオマケでついてきた旦那さんが混じってるって感じ。
まあ、そういうお芝居か。

驚いたのは、後ろの席にいた初老夫婦の旦那さんが

「シャネルって女だったのか~」

って言ったこと。

ええ~っ!?

そりゃ、知らなくたって生きて行くにはなんの不便もないことですがね。
なんか、驚いたわ~。

前に談志の落語に先生に引率されて来てた高校生が

「大家って、何?」

って聞いたときと同じぐらい驚きましたよ。

日生劇場は内装が好きだ。
曲線を多用した女性的な装飾。
色タイルのモザイクで飾られた壁面。
柔らかいパステルカラーと金の色彩もきれいで独特の雰囲気がある。
アールヌーヴォとガウディ混ざったというか、フェミニンな昭和モダンっていうのかな? 
動線は良くないし通路や階段のスペースは狭くて快適ではないんだけどね。
何か、最近のホールにはない統一感のある美意識が感じられるところが好きなのです。

日常にはない特別な空間に入り込む楽しさって、劇場には必要だと思うなあ。


久々に、読んだ本 観た映画

2011-05-04 21:22:38 | 読書記録
ひー、すっかりブログをさぼってしまいました。
とりあえず、読書&映画鑑賞記録のメモを。
感想は書き足していきます!

「三つの願い」 バーバラ・デリンスキー 押田由起訳 扶桑社ロマンス

いつまでも幸せに暮らしました……という終わり方がロマンス小説の必要条件だとすると、この作品はロマンス小説じゃないのですが、幸せの絶頂を完全にするには、こういうエンドもハッピーエンドよねえ、とも思いました。
ヒロインの経験するある神秘体験は神様が1人の宗教ならではだなあとも思った。


「名探偵の奇跡」 日本推理作家協会 光文社

当代日本の人気推理作家による短編がズラリと収められたゴージャスなアンソロジー。
シリーズ作の探偵の作品も多いので、ここから気に入った探偵の活躍を追うのも楽しそう。
カラフルなショーケースのように、様々な作風の作品が集められているので、次々に読んでいくと目先が変わって飽きません。
こういう本を持って、温泉かリゾートでノンビリしたら最高でしょうね。


「妄想名探偵」 都筑道夫 講談社

高円寺の名物古本雑貨屋「アニマル洋子」で手に入れた単行本。
これって、あまり再版されていない作品じゃないかしら。
酒場の謎の常連、アルジェの忠太郎こと「あるちゅう」さんが、元「刑事」「奇術師」「霊媒」「推理作家」と、毎回嘘か誠かわからない前身を自称しつつ殺人事件の謎を解く、小粋でほろ苦い短編推理作品集。
酒場の集う人たちが若々しいのに大人なんだよなあ……。
表紙や装丁もとても洒落ています。
そう、小粋とか、洒落ているって形容詞が似合う感じ、現代じゃ難しいんだよなあ。
あとで写真を貼りましょう。


「美味しいワインに殺意を添えて」 ミシェル・スコット ハヤカワ文庫

売れない女優でソムリエであるヒロインが、経営補佐役にスカウトされたワイン園で、殺人事件に遭遇。
ワイン園オーナーとの恋と殺人の謎解きに奔走!
ロマンス風味のコージーミステリで、ワインにあう料理のレシピも色々載っています。


「ふしだら下宿」 睦月影郎 竹書房ロマン文庫

「夜の凶刃」 芦川淳一 光文社時代文庫

「夢の手ほどき」 聖龍人 二見時代文庫

「恋とセックスで幸せになる秘密」 二村ヒトシ イースト・プレス

なんというか、人が幸せになるのってバランスとるのが難しいんだなあって思いました。
自分の価値を高く見積もって大事にしすぎてもダメ、自分を安くして粗末に扱うのはもっとダメ。
結局、運なの? とも、思ったり。
あるいは幸せ感を分泌する脳の中の蛇口の案配にすぎないんじゃね? とも、思ったり。
私の脳内蛇口はゆるくて、すぐに幸せになってしまうのは、得な仕様なのかもねえ。


「ご冗談でしょうファインマンさん」 ファインマン 大貫昌子訳

信じられないくらい何でもエンジョイする超天才の自伝。
なんだか思考と科学と技術を愛するトム・ソーヤみたいです。
翻訳者の後書きで、文体も「きさくでべらんめいな博士の個性をあらわせるように訳した」と書かれているので、博士の人柄が出ているのでしょう。
KEKの藤本先生がファインマンと交流のあった恩師から「ファインマンは天才ではあるが、彼のもっとも優れたところは考えの切り替えが早く、手が多いところだ」と行っていた、と教えていただきました。
次々と新しい理論に取りかかることのできるフレキシブルさということかな?
多芸多才多趣味、恋も華やかという人柄生き方、それ自体が天才だったんだなあ。


「のぼうの城」 和田竜 小学館文庫

史実に基づく歴史小説ですが、キャラの立たせ方はライトノベル的だなあと感じました。
古い酒を新しい革袋に入れたっていうの?
映画化が公表されているので、人物と役者のイメージを思い浮かべながら読んだけど、のぼうさまがどうイメージしてもジャイアント馬場以外にはハマらない気がする。
これをどう演じるのか、かえって興味湧いてきた。
残念ながら公開延期になっちゃったけど、楽しみに待ちます。


「エンジェル・ウォーズ」 ユナイテッドシネマとしまえんにて 4月17日鑑賞

日本上映までの評判がすごかったので「サッカー・パンチ」っていう原題の方が馴染んじゃってるっていうか、いっそ「美少女戦線エンジェルウォーズ」とか、そういう邦題でも良かった気がする。
バーブワイヤーも「ブロンド美女戦記バーブワイヤー」だったんだし。まあ、そういう映画ですよ。
4割ぐらいの入りで客層バラバラだったんだけど、スタッフロールになるなり女の子が怒って出て行ったカップルがいました。デートで見せられたら機嫌損ねるよなー。普通の女の人にはツライ映画だ。
私自身は複雑ですだ。作り込みまくった可愛い子ちゃんアクションは大好物なんですが、なんかねー。
なんか雨宮慶太と中野貴雄を足して足しっぱなしにして、金をジャブジャブ突っ込んだ映画ですよねー。
アンタ、そんなに日本好き? って言いたくなる。
でも、日本が色々足りないところで育てた諸々をすくい取って、贅沢に作ったのがコレかと思うと、なんかムカつくというか虚しいというか。
撮ったけど全然使われないで、監督のプライベートコレクションにしちゃったシーンがいっぱいありそうだったなあ……。
そういうところも、なんか虚しい……。



「GANTZ:PERFECT ANSWER」ユナイテッドシネマとしまえんにて 5月30日鑑賞

特撮や合成、殺陣、美術なんかには大満足!
特に地下鉄の中での戦闘シーンは素晴らしかったですねえ。
でも、盛り上げようとして入れたんだろうけど、無理矢理なルール変更のストーリーはイマイチ。
共闘だけじゃなく対決も見せましょうというサービス精神は素晴らしいと思うんですけどね。
あと、泣かせシーンをダラダラ引き延ばすのやめましょうよ。
もっとドライにザックリやった方が、インパクトも大きく役者の芝居も引き立ったはずです。
臭い顔芝居を延々やらせるのは悪い習慣だと思う。


「仮面ライダー展」 日本橋三越

親子連れ、大きいお友達、腐な女性グループで大盛況でした。
若いお母さんはライダーを変身前の役者さんの名前で呼ぶのねえ。
もんのすごくはしゃぎまくった女性グループは恥ずかしかったです……。
売店に置いてもらったカイダの絵はがきやポスターは良く売れて、カイダはもっとライダーを描くべきですね。


「岡本太郎展」 近代美術館

最終日に行きました。
時代と踊った人だなあ……。
後半の作品の走るような曲線の描き方は毛筆の筆致のようで、描いていて気持ちよかっただろうなあ。
晩年に描かれたと思われる大量の眼がギッシリ展示された部屋は、ちょっと気持ち悪くなってしまいました。
カイダは「楽しくなったよ!」と言っていたけど、なんというか圧迫感がすごくて。
出口で太郎の言葉が書かれた三角クジが引けたのだけど、私が引いたのは「上手い絵なんてつまらない」。カイダのは「やらないから、できないんだ」。
夫婦でショック……。

「港町純情オセロ」 劇団☆新感線 赤坂アクトシアター


楽しい会話は大事!

2011-04-04 19:05:01 | 読書記録
ちょっと遅くなったけど、日記。

3月27日 ステーキ部部活!

肉好きな有志が作っているステーキ部という集まりがチャリティ宴会をやりました。
場所はステーキの部室とも言われている西新宿のステーキ屋さん「ガッツグリル」
20余名が集まり、食べ放題コースで、でっかいステーキや肉汁たっぷりのハンバーグを食べまくりました。










思う存分食べて、最後の方は苦しくなって「もう、食べられないデブー」なんて言い合っていたのですが。
参加者のほっそりとしたスレンダー美女が、ニコニコしながらペースを落とさずどんどんと食べ続け……。
この身体のどこに、あの肉の量が入ったんだ! と驚くぐらい。
ニュータイプだ! 戦艦三隻落とせる食べっぷりだ! と、みんなビックリ!
あれはお金取って見せて良いレベルの食べっぷりだったなあ。
聞いたら、彼女は大食いユーストリームをやっているそうです……。

この宴会、なんでチャリティかというと、会費をお店のコース料金よりちょっと多く集めて、支払いしたあとの端数を募金したのです。
1人の出したお金は少しでも、人数が集まると結構大きな額になるし、楽しく飲み食いして景気の回復にもちょっとは役立つだろうし。
チャリティ宴会、オススメですよ!


募金したレシートを見せる、発起人の小島さん。

ローソンで募金したあと、残れる人で居酒屋に入って軽く二次会。
みんな肉ハイでテンション上がっていたので、バカな話でゲラゲラ大笑いして楽しかったあ!



3月28日 気功のお稽古

地震で1回お休みになったので、久々の気功でした。
お稽古を始める前に地震で犠牲になった方々へ黙祷を捧げ、いつものメニュー以外に、避難所のような狭い場所でも行うことのできる気功や体操を教えていただきました。
しっかり身体を動かし、息を整えて先生の慣らす可聴音ギリギリの音叉の音を聞きながら沈静。
最後は祈りを捧げて、終了。

打ち上げのお食事会で、早見俊先生が「オレは書いて書いて書きまくってやる! 地震で火が付いた!」と言っていらっしゃって、さすが作家魂! と感銘を受けたり。
芦川淳一先生と「現実がつらいときこそ、温かい人情と痛快な剣劇の時代小説だ!」「こういう時こそ、いい女に癒される官能ですよ!」と励まし合ったり。
でも、そうでしょ? 
本を読むひととき、つらさ哀しさを忘れさせてリフレッシュできる、そういう力が時代物や官能などの通俗的な読み物の役割じゃないでしょうか。

私も頑張ろうと思いました。

やはり、人と会って、楽しくお話する時間は大事です!

読んだ本観た映画メモ

2011-03-31 13:14:56 | 読書記録
モニプラの看護のお仕事さんの募金イベントに参加します。

被災地を励ますあなたの応援記事が、200円の義援金になります。 ←参加中


被災地はまだまだ大変だから、被害を受けなかった私たちがしっかりしなければいけませんね。
自分にできることをして、働いて、動いて、お金をまわしていきましょう。


感想色々……。

「ミス・ビアンカシリーズ」 全 マージェリー・シャープ 渡辺 茂男 訳 岩波書店

姪っ子甥っ子に送ってあげようと思って買った本を読みました。小学生の時読んで以来の再読。
このシリーズ、可愛いネズミが大活躍な冒険物語というだけではなく、高貴な義務についてのお話であるのだなあ。
最初の巻では恐ろしい話を聞くと気を失っていたお嬢様ネズミが、最終巻では揺り椅子に座りたくなる年頃になって行方不明になった幼子の救出に奔走する。
子どもの頃は思いもしなかった色々を考えさせてもらえました。


「南総里見八犬伝」 全 滝沢馬琴 浜たかや/編著 山本タカト/画 偕成社

長大な物語を上手い具合にまとめ上げています。
これも姪っ子甥っ子に送ろうと思って買った本。
読んでみたらメチャ残虐血まみれシーン山盛りでした……。
山本タカトの絵が素晴らしいんだけど、美少年美少女が淫靡で生首とか吐血とかいっぱいだし。
まあ、親がフォローしてくれればいいかな……。


「犬侍の嫁 居眠り同心影御用4」 早見俊 二見時代文庫

早見先生にいただきました。ありがとうございます。
落ちぶれた旧友には藩の重役を巡る秘密が……。
主人公の若かりし頃の淡い恋や共に剣を学んだ友との思い出、息子世代の成長など味わい深いストーリーです。
シリーズに新メンバーが参加して、今後の展開が楽しみになりました。


「時砂の王」 小川一水 ハヤカワ文庫
「星空の二人」 谷甲州 ハヤカワ文庫
二冊、一気読みしたのですが、SF作品の持つ現実逃避力は素晴らしいなあと思いました……。
どちらも読み応えがあり、心の翼を羽ばたかせていただきましたよ。


「塔の上のラプンツェル」 新宿ピカデリーにて吹き替え3D

面白かった! ヒロインもヒーローもコミカルで明るくて元気が出る映画!
アクションも多彩で見せ場の連続だし。サービス精神、すごいなあ!
日本のアニメにインスパイアされたっぽいシーンもたくさんありましたね。
塔から出たラプンツェルがはしゃいだり落ち込んだりめまぐるしくするところは、いわゆるディズニーヒロインの感情表現が誇張過ぎてヘン! というのを自虐ギャグした感じ。
色々な物を吸収発展させてつくられてる。

悪役の魔女、吹き替えの剣幸が素晴らしかった。
歌もセリフも、甘ったるくいやみったらしく毒々しく。
永遠の若さを望んでラプンツェルを掠って閉じこめた以外、どんな悪事を働いているのか描かれないんだけど、声だけで悪って説得力がある。
ラプンツェルのしょこたんは、もう一息ってかんじかなあ。

残念だったのはピカデリーの3Dは、薄暗く見えるのね。
もっと明るいスクリーンで見たら、もっと爽快だったろうなあ!


本を読むことで平静を保つ

2011-03-26 10:28:23 | 読書記録
セントリーさんの募金活動に参加しました。

セントリーから被災地への募金に代えさせていただきます。 ←参加中

私は臆病なヘタレなので、世の中は怖いものだらけ。
そんな私が、正気を保って生きていけるのは、本を読み続けているからだと思います。


「冬の海火」 聖龍人 廣済堂文庫

聖先生から頂戴しました。ありがとうございます!
新シリーズ第一作、登場キャラクターが皆魅力的で、マヌケだけど憎めない坊ちゃん、徐々に成長して行く様子な同心など次作が楽しみです。
私の希望としては、女の子キャラがどんどん活躍して欲しい。
ぜひ娘天狗か、白頭巾ならぬ、紅頭巾とかに大暴れして欲しいですねえ。


「娘の面影」 芦川淳一 徳間文庫

芦川先生から頂戴しました。ありがとうございます!
安定した面白さのご隠居捕物帳です。
私はお嬢様に恋した若者のエピソードが好きです。
逃れられぬ生い立ちの厳しさ、恋をしたことが救いであり哀しさであるという。

すいません、以下の分はあとで書き足します。
洗濯機が止まったので、干さなくちゃ!


「ディミティおばさま幽霊屋敷に行く」 ナンシー・アサートン RHブックスプラス

コージーミステリですが、不思議な出来事やあちらの世界からのおばさまのメッセージに導かれて、アメリカ人妻が近代英国の歴史を深く知っていくコンセプトのシリーズだと思います。
今回は悲しい恋がテーマなので霊の影響とはいえ、ヒロインはちょっとよろめいたり。
このシリーズは次作も読み続けよう。


「眺めのいいヘマ」 ジル・チャーチル 創元推理文庫

こちらもシリーズ。今回は家庭から離れて、ゴージャスな結婚式の仕切りを頼まれたヒロインの大奮闘。
ずっと翻訳を担当していた翻訳者の方が亡くなられて、新しい翻訳者の方が訳していらっしゃいますが、独特の会話のテンポなど見事に感じが掴めています。
次作にも期待!


「サイズ14でもでぶじゃない」 メグ・キャボット 創元推理文庫
シリーズ2作目。
元アイドル歌手の寮母がヒロイン。NY上流階級のバカ息子たちのライフスタイルや閉鎖的な社交システムが面白い!
ヒロインが片思いするイケメン探偵以外に生意気だけど可愛いところもある男子学生も出てきて、ますます面白くなっていきそう。
翻訳の文の字配りや、文章のテンポもとても良いです。


「グルメ警部キュッパー」 フランク・シェッツィング ランダムハウス講談社
表紙イラストと裏表紙のあらすじでパンプルムース氏シリーズ的なこじゃれたエスプリーなミステリかと思ったら、若い警部がアリバイ破りに恋に頑張るミステリでした。
美味しい物が好きで身なりはキチンとがポリシーだけど、振られてヤケになったり落ち込んだりもするキュッパーが込み入った殺人のカラクリを解き明かします。
読後感も良かったな。
表紙イラストは素敵だけど内容とは合っていないと思う。


「ペニーフット・ホテル受難の日」
「バジャース・エンドの奇妙な死体」 ケイト・キングズバリー 創元推理文庫
優雅な時代、セレブの隠れ家ホテルを経営する未亡人とその片腕の堅物執事、肝っ玉メイド頭に跳ねっ返りの若いメイド。
これは面白い! エマとか好きな方はきっと楽しめると思います。
このシリーズは追おう。

「寒椿ゆれる」 近藤文恵 光文社時代文庫
猿若町捕物帳シリーズ。シリーズが進むにつれて妖しい味わいは薄れたけど、その分お話に深みと陰影が濃くなりましたね。
この本の素晴らしいのは、とても読み応えのある巻末解説が付いていること。
最近の文庫は解説が付かないことが多いけど、こういう良い解説を読むと、とても得した気分になりますね。